352 / 389
『腸』――16日目
162.『16日目の投票(4)』
しおりを挟む和歌野 岬
「ちょっと、待って。
わたしも占ったわ。…………美海と一緒で、昨晩だけだけど」
目黒 結翔
「お前が本物ならなんで昨晩だけなんだよ!?」
和歌野 岬
「さっき美海が言っていたことと大方同じよ」
目黒 結翔
「はあ? …………怪しいな」
小日向 花菜
「…………おい、あんまりサキに突っ掛からないでよ。
サキは体が弱いんだよ!」
目黒 結翔
「知ったことかよ!」
全員
「……………………」
小田切 冬司
「…………目黒くん、白百合さん贔屓もほどほどにね」
**(和歌野さんはさっきから白百合さんの言うことに乗っかってるだけだ。
…………裏切り者ならそれもいいんだろうけど……君が対抗してるのは、占い師じゃなくて人狼なんだけどね)**
筒井 惣子郎
「…………そうだ。
今は、とにかく多くの情報を集めることが大切なんだ」
和歌野 岬
「とにかくわたしは、…………千景くんを占ったわ」
千景 勝平
「はあ?」
和歌野 岬
「…………村人だったけど……」
佐倉 小桃
「………………」
七瀬 和華
「………………」
白百合 美海
**(…………確定、ね)**
千景 勝平
**(…………俺は人狼だ)**
小田切 冬司
**(…………和歌野さんが、裏切り者、か……)**
間宮 果帆
「…………なんで勝平占ったの?」
和歌野 岬
「……わたしとは一番人種が遠いから。
喧嘩が強くて、非行少年で、…………彼が人狼だったら恐いもの」
小日向 花菜
「……勝平が人狼だったら、勝てる気がしないね。
…………力の意味でだけど」
和歌野 岬
「そうよ。だから占ったの。
…………もういい?」
小田切 冬司
「…………わかった。
…………みんな、今日の投票からは、白百合さんと和歌野さんは外そう。
…………占い師を名乗っている以上、処刑はしちゃダメだ、絶対に」
竜崎 圭吾
「…………けど、どっちかが嘘を言ってんじゃないのかよ」
小田切 冬司
「どちらかは確実に嘘を吐いてるだろうね。
でも、今それを判断できる? できないでしょ?」
有栖川 直斗
「…………そうだけど。
…………そうだけど、さ」
筒井 惣子郎
「待て、整理しよう。
白百合と和歌野が占い師を名乗り出たってことは…………つまり、」
小田切 冬司
「片方は本物、片方は人狼…………もしくは、裏切り者」
全員
「……………………」
筒井 惣子郎
「裏切り者か…………」
小田切 冬司
「……下手したら、片方が人狼で片方が裏切り者かもね?」
**(…………まあ、それが正解なわけだけど)**
筒井 惣子郎
「そんなことあるのか」
小田切 冬司
「あるよ。例えばアキラか八木沼さんのどっちかが占い師だったら?」
全員
「……………………」
白百合 美海
「……………………」
**(…………小田切くん、味方なのに鋭いことを言い過ぎよ)**
【残り:14人】
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
失くした記憶
うた
ミステリー
ある事故がきっかけで記憶を失くしたトウゴ。記憶を取り戻そうと頑張ってはいるがかれこれ10年経った。
そんなある日1人の幼なじみと再会し、次第に記憶を取り戻していく。
思い出した記憶に隠された秘密を暴いていく。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
リモート刑事 笹本翔
雨垂 一滴
ミステリー
『リモート刑事 笹本翔』は、過去のトラウマと戦う一人の刑事が、リモート捜査で事件を解決していく、刑事ドラマです。
主人公の笹本翔は、かつて警察組織の中でトップクラスの捜査官でしたが、ある事件で仲間を失い、自身も重傷を負ったことで、外出恐怖症(アゴラフォビア)に陥り、現場に出ることができなくなってしまいます。
それでも、彼の卓越した分析力と冷静な判断力は衰えず、リモートで捜査指示を出しながら、次々と難事件を解決していきます。
物語の鍵を握るのは、翔の若き相棒・竹内優斗。熱血漢で行動力に満ちた優斗と、過去の傷を抱えながらも冷静に捜査を指揮する翔。二人の対照的なキャラクターが織りなすバディストーリーです。
翔は果たして過去のトラウマを克服し、再び現場に立つことができるのか?
翔と優斗が数々の難事件に挑戦します!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる