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『腸』――2日目
082.『犯人は(2)』
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道明寺 晶
「ま、そーゆーわけで、つまりなにが言いたいかってーと」
小田切 冬司
「信頼とか、愛情とか、そう言うので繋がれてる俺たちが壊れるところを見たいってこと?」
道明寺 晶
「そーゆーことだな。つまり、快楽目的。
更に言えば、犯人はかなり用意周到に俺たちに目をつけてたってことだ。心の中までな」
和歌野 岬
「さいってーね」
小日向 花菜
「サキ…………」
筒井 惣子郎
「なるほどな。だから、学校関係者もありえるってことか」
道明寺 晶
「そうだな。じゃなきゃ、わからないだろ、俺らのことなんて」
筒井 惣子郎
「確かに…………」
小田切 冬司
「行きずりの犯行はありえないってことだね」
道明寺 晶
「さすが小田切、飲み込みが早いな」
小田切 冬司
「アキラの言うことは確かに筋が通ってるよ。
確かに、宍銀学園はお金持ちも多いからね」
有栖川 直斗
「かと言って、こんなこと考え付くやつが、俺らの知り合いの中にいるとは思えねえよ」
道明寺 晶
「…………まあな」
**(考え付きそうなやつは、いるんだな、それが…………。
それに、これは俺と美海しか知らないことだが、俺らの学園はちょっと、だいぶおかしいんだ。
住民票もなにもない美海が裏口で入学できるくらいだぜ?
美海が言うには、学園長と美海が世話んなってる暴力団がえらい親交があるらしいけど。
…………でもなあ。組長は卒業したら美海を完全に解放してくれるって言ってたし、かなり情が厚い人だったんだよなあ…………。こんなことをさせるとは思えない。
可能性があるとしたらあいつだけど、あいつ一人にこんな真似ができるはずがない。あいつにそんな力はないはずだ。
すると…………誰なんだ、犯人は。目的は美海なのか? それとも、他に…………)**
千景 勝平
「だが、犯人が誰かなんて、俺らが突き止めたところでどうにもなんないんだよな?
警察が見付けてくれること以外に打てる手はないだろう」
道明寺 晶
「そう、それなんだよ。
…………まあ、気長に待とうぜ。
快楽目的なら俺らが崩壊するところが見たいはずだ。この何事もない時間も奴らにとっては楽しみのひとつだろうさ」
【残り:16人】
「ま、そーゆーわけで、つまりなにが言いたいかってーと」
小田切 冬司
「信頼とか、愛情とか、そう言うので繋がれてる俺たちが壊れるところを見たいってこと?」
道明寺 晶
「そーゆーことだな。つまり、快楽目的。
更に言えば、犯人はかなり用意周到に俺たちに目をつけてたってことだ。心の中までな」
和歌野 岬
「さいってーね」
小日向 花菜
「サキ…………」
筒井 惣子郎
「なるほどな。だから、学校関係者もありえるってことか」
道明寺 晶
「そうだな。じゃなきゃ、わからないだろ、俺らのことなんて」
筒井 惣子郎
「確かに…………」
小田切 冬司
「行きずりの犯行はありえないってことだね」
道明寺 晶
「さすが小田切、飲み込みが早いな」
小田切 冬司
「アキラの言うことは確かに筋が通ってるよ。
確かに、宍銀学園はお金持ちも多いからね」
有栖川 直斗
「かと言って、こんなこと考え付くやつが、俺らの知り合いの中にいるとは思えねえよ」
道明寺 晶
「…………まあな」
**(考え付きそうなやつは、いるんだな、それが…………。
それに、これは俺と美海しか知らないことだが、俺らの学園はちょっと、だいぶおかしいんだ。
住民票もなにもない美海が裏口で入学できるくらいだぜ?
美海が言うには、学園長と美海が世話んなってる暴力団がえらい親交があるらしいけど。
…………でもなあ。組長は卒業したら美海を完全に解放してくれるって言ってたし、かなり情が厚い人だったんだよなあ…………。こんなことをさせるとは思えない。
可能性があるとしたらあいつだけど、あいつ一人にこんな真似ができるはずがない。あいつにそんな力はないはずだ。
すると…………誰なんだ、犯人は。目的は美海なのか? それとも、他に…………)**
千景 勝平
「だが、犯人が誰かなんて、俺らが突き止めたところでどうにもなんないんだよな?
警察が見付けてくれること以外に打てる手はないだろう」
道明寺 晶
「そう、それなんだよ。
…………まあ、気長に待とうぜ。
快楽目的なら俺らが崩壊するところが見たいはずだ。この何事もない時間も奴らにとっては楽しみのひとつだろうさ」
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