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――18日目
126.『朝の時間(5)』
しおりを挟む白百合 美海
「あたしは……朔也とここに残るわね。
…………二人の邪魔しちゃ悪いし」
間宮 果帆
「え……お、おい、美海」
白百合 美海
「うん?」
間宮 果帆
「…………まさか、あたしのこと疑ってんのか」
白百合 美海
「そうじゃないよ。
本当に、二人の時間邪魔したくないだけ。
…………それにね、あたし」
間宮 果帆
「…………なに?」
白百合 美海
「…………二人を見てるの、すこし、辛いの。
…………それは七瀬さんも同じだと思う」
七瀬 和華
「…………そうね。筒井くんは死んでしまったから」
白百合 美海
「あたしも…………アキラを失ったから……」
間宮 果帆
「……………………」
本堂 空太
「……………………」
(白百合…………七瀬…………)
七瀬 和華
「…………わたしはね、正直、
…………白百合さんと乃木坂くんを見てるのも辛いわ」
白百合 美海
「え……?」
七瀬 和華
「…………わたしにはもう、守ってくれる人はいないもの……」
白百合 美海
「……わかったわ」
乃木坂 朔也
「……ごめんな、七瀬。
…………美海、行くぞ」
白百合 美海
「…………ええ」
本堂 空太
(朔也と白百合は、そう言い残して部屋へ戻って行った。
果帆は直接言われたことがショックなのか、すこし放心状態になっていた)
「…………果帆」
間宮 果帆
「あ、ああ…………」
七瀬 和華
「…………ごめんなさい。間宮さん」
間宮 果帆
「いいよ。あたしこそ、ごめんな。
…………それじゃ」
本堂 空太
「果帆!」
(俺は果帆の後を追い掛けた)
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