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――15日目
084.『投票と夜の時間(2)』
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和歌野 岬
「……………………。ねえ」
有栖川 直斗
「うん…………?」
和歌野 岬
「みんな、触れたがらないけど。
…………この中に、わたしたちの中に、アキラを殺した人がいるのよね。
…………それも、3人も」
全員
「……………………」
小日向 花菜
「サキ…………」
筒井 惣子郎
「…………そうだ。たぶん。
……だが、もしかしたらアキラを殺ったのは人狼じゃないかもしれない。
犯人が痺れを切らして…………殺ったのかもしれない」
千景 勝平
「…………どういうことだ?」
筒井 惣子郎
「…………俺が見たところ、アキラは抵抗した形跡がなかった。
例えばだが、睡眠ガスなんかを撒かれて、意識が朦朧としてる間にやられたのかもしれない。
…………アキラを狙った理由は、中心人物を消すことと、…………白百合にダメージを与えることだろう。
俺たちの間で、重要な立ち位置にいる二人だ」
小田切 冬司
「それは、俺も考えてたよ。
アキラはいつも俺たちを引っ張ってくれたし、白百合さんは、癒してくれた。
前にアキラが言っていたように快楽目的だとしたら、辻褄も合うよ。
…………愛する二人を引き裂く、ってね……」
竜崎 圭吾
「…………なるほど」
本堂 空太
「…………じゃあ、人狼がやったわけじゃないってこと?」
筒井 惣子郎
「その可能性もあるって話だ。
…………だから、和歌野。
あまり、そう言う言い方はしないでくれないか。
…………みんなの疑心暗鬼を煽るような真似は、褒められない」
和歌野 岬
「………………そうね。ごめんなさい」
小日向 花菜
「で、でも、……サキが言ってることだって一理あるじゃん。
…………否定することだって、できないでしょ」
和歌野 岬
「花菜…………いいの、やめましょ」
小日向 花菜
「サキ…………ごめん」
和歌野 岬
「…………わたしたちは失礼するわ」
筒井 惣子郎
「ああ。…………すまなかったな」
和歌野 岬
「いいえ。…………では」
小日向 花菜
「じゃあ…………ね」
本堂 空太
(和歌野と小日向は、やっぱり二人で部屋を出て行った。
…………アキラを殺したのが、人狼じゃない可能性。
それは、俺は考えなかったな。
……筒井も小田切もすごいよ、ほんとに)
【残り:15人】
「……………………。ねえ」
有栖川 直斗
「うん…………?」
和歌野 岬
「みんな、触れたがらないけど。
…………この中に、わたしたちの中に、アキラを殺した人がいるのよね。
…………それも、3人も」
全員
「……………………」
小日向 花菜
「サキ…………」
筒井 惣子郎
「…………そうだ。たぶん。
……だが、もしかしたらアキラを殺ったのは人狼じゃないかもしれない。
犯人が痺れを切らして…………殺ったのかもしれない」
千景 勝平
「…………どういうことだ?」
筒井 惣子郎
「…………俺が見たところ、アキラは抵抗した形跡がなかった。
例えばだが、睡眠ガスなんかを撒かれて、意識が朦朧としてる間にやられたのかもしれない。
…………アキラを狙った理由は、中心人物を消すことと、…………白百合にダメージを与えることだろう。
俺たちの間で、重要な立ち位置にいる二人だ」
小田切 冬司
「それは、俺も考えてたよ。
アキラはいつも俺たちを引っ張ってくれたし、白百合さんは、癒してくれた。
前にアキラが言っていたように快楽目的だとしたら、辻褄も合うよ。
…………愛する二人を引き裂く、ってね……」
竜崎 圭吾
「…………なるほど」
本堂 空太
「…………じゃあ、人狼がやったわけじゃないってこと?」
筒井 惣子郎
「その可能性もあるって話だ。
…………だから、和歌野。
あまり、そう言う言い方はしないでくれないか。
…………みんなの疑心暗鬼を煽るような真似は、褒められない」
和歌野 岬
「………………そうね。ごめんなさい」
小日向 花菜
「で、でも、……サキが言ってることだって一理あるじゃん。
…………否定することだって、できないでしょ」
和歌野 岬
「花菜…………いいの、やめましょ」
小日向 花菜
「サキ…………ごめん」
和歌野 岬
「…………わたしたちは失礼するわ」
筒井 惣子郎
「ああ。…………すまなかったな」
和歌野 岬
「いいえ。…………では」
小日向 花菜
「じゃあ…………ね」
本堂 空太
(和歌野と小日向は、やっぱり二人で部屋を出て行った。
…………アキラを殺したのが、人狼じゃない可能性。
それは、俺は考えなかったな。
……筒井も小田切もすごいよ、ほんとに)
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