25 / 389
――1日目
023.『今後の方針(2)』
しおりを挟む
七瀬 和華
「……これから…………どうするの?」
竜崎 圭吾
「…………まさか、やんねえだろ、『人狼ゲーム』」
七瀬 和華
「それはそうだけど…………」
千景 勝平
「…………脱出口とかは……なかったんだよな?」
小田切 冬司
「……そうだね。
四階に続く階段はあったよ。
…………俺は上に犯人がいるんじゃないか、って思ってるけどね」
道明寺 晶
「同じ建物内にいるってのは、俺も同感だね。
じゃなきゃ、秋尾をあそこに運び込めるわけがない」
間宮 果帆
「その……倉庫のシャッターってのはどうなんだ?
ぶち破れそうなのか?」
乃木坂 朔也
「いや…………難しいと思う。
鉄だからな」
間宮 果帆
「そうか…………」
道明寺 晶
「…………一つだけ、可能性があるとしたら」
白百合 美海
「…………あるとしたら?」
道明寺 晶
「……例の物置部屋だな。
見たところ鍵は普通のものだった。
針金でなんとかいけそうだ」
小日向 花菜
「ほ、本当か、アキラ」
道明寺 晶
「ああ。…………ただ、俺は脱出はおすすめしないけどね」
目黒 結翔
「なっ、なんでだよ!?」
道明寺 晶
「この、首の絆創膏……のようなもの。
秋尾もこれをしてただろ?
恐らくだが…………超小型爆弾とか、そういった類いのものが埋め込まれてるんだ。
それで、ルールを破ったり、とにかく犯人共の異にそぐわない行動をした場合、頸動脈が切れて死ぬ仕組みだろう」
和歌野 岬
「…………それじゃあ……ダメじゃない……」
道明寺 晶
「そうだな…………」
筒井 惣子郎
「……アキラ……考えがあるって言ってただろう?
それは、なんだったんだ?」
道明寺 晶
「ああ、大したことじゃないが。
このゲームにはひとつ落とし穴があってな」
乃木坂 朔也
「落とし穴…………?」
目黒 結翔
「な、なんだ、それは!?」
道明寺 晶
「ここにいるのは16人。
ってことは…………割れるんだよ、票が。
例えば、俺と朔也が互いに投票したとする。
残りの14人は、俺と朔也に、それぞれ均等に7票ずつ投票するんだ。
すると、一人8票で決戦投票だ。
決戦投票でも7票ずつ投票すれば……」
筒井 惣子郎
「なるほど……、少なくとも処刑は避けられるってことだな」
道明寺 晶
「処刑だけじゃないぜ? 襲撃も同じだ。
幸運なことに用心棒がいる。
あらかじめ襲撃先を決めておいて、用心棒に守らせるんだ」
有栖川 直斗
「…………襲撃失敗」
間宮 果帆
「そうか、それなら、永遠にゲームが成り立たないんだな」
白百合 美海
「た、確かに…………、
良かった、それなら、こんなことしなくても!」
【残り:16人】
「……これから…………どうするの?」
竜崎 圭吾
「…………まさか、やんねえだろ、『人狼ゲーム』」
七瀬 和華
「それはそうだけど…………」
千景 勝平
「…………脱出口とかは……なかったんだよな?」
小田切 冬司
「……そうだね。
四階に続く階段はあったよ。
…………俺は上に犯人がいるんじゃないか、って思ってるけどね」
道明寺 晶
「同じ建物内にいるってのは、俺も同感だね。
じゃなきゃ、秋尾をあそこに運び込めるわけがない」
間宮 果帆
「その……倉庫のシャッターってのはどうなんだ?
ぶち破れそうなのか?」
乃木坂 朔也
「いや…………難しいと思う。
鉄だからな」
間宮 果帆
「そうか…………」
道明寺 晶
「…………一つだけ、可能性があるとしたら」
白百合 美海
「…………あるとしたら?」
道明寺 晶
「……例の物置部屋だな。
見たところ鍵は普通のものだった。
針金でなんとかいけそうだ」
小日向 花菜
「ほ、本当か、アキラ」
道明寺 晶
「ああ。…………ただ、俺は脱出はおすすめしないけどね」
目黒 結翔
「なっ、なんでだよ!?」
道明寺 晶
「この、首の絆創膏……のようなもの。
秋尾もこれをしてただろ?
恐らくだが…………超小型爆弾とか、そういった類いのものが埋め込まれてるんだ。
それで、ルールを破ったり、とにかく犯人共の異にそぐわない行動をした場合、頸動脈が切れて死ぬ仕組みだろう」
和歌野 岬
「…………それじゃあ……ダメじゃない……」
道明寺 晶
「そうだな…………」
筒井 惣子郎
「……アキラ……考えがあるって言ってただろう?
それは、なんだったんだ?」
道明寺 晶
「ああ、大したことじゃないが。
このゲームにはひとつ落とし穴があってな」
乃木坂 朔也
「落とし穴…………?」
目黒 結翔
「な、なんだ、それは!?」
道明寺 晶
「ここにいるのは16人。
ってことは…………割れるんだよ、票が。
例えば、俺と朔也が互いに投票したとする。
残りの14人は、俺と朔也に、それぞれ均等に7票ずつ投票するんだ。
すると、一人8票で決戦投票だ。
決戦投票でも7票ずつ投票すれば……」
筒井 惣子郎
「なるほど……、少なくとも処刑は避けられるってことだな」
道明寺 晶
「処刑だけじゃないぜ? 襲撃も同じだ。
幸運なことに用心棒がいる。
あらかじめ襲撃先を決めておいて、用心棒に守らせるんだ」
有栖川 直斗
「…………襲撃失敗」
間宮 果帆
「そうか、それなら、永遠にゲームが成り立たないんだな」
白百合 美海
「た、確かに…………、
良かった、それなら、こんなことしなくても!」
【残り:16人】
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
【完結】Amnesia(アムネシア)~カフェ「時遊館」に現れた美しい青年は記憶を失っていた~
紫紺
ミステリー
郊外の人気カフェ、『時游館』のマスター航留は、ある日美しい青年と出会う。彼は自分が誰かも全て忘れてしまう記憶喪失を患っていた。
行きがかり上、面倒を見ることになったのが……。
※「Amnesia」は医学用語で、一般的には「記憶喪失」のことを指します。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

『焼飯の金将社長射殺事件の黒幕を追え!~元女子プロレスラー新人記者「安稀世」のスクープ日誌VOL.4』
M‐赤井翼
ミステリー
赤井です。
「元女子プロレスラー新人記者「安稀世《あす・きよ》」のスクープ日誌」シリーズも4作目!
『焼飯の金将社長射殺事件の黒幕を追え!』を公開させていただきます。
昨年末の「予告」から時間がかかった分、しっかりと書き込ませていただきました。
「ん?「焼飯の金将」?」って思われた方は12年前の12月の某上場企業の社長射殺事件を思い出してください!
実行犯は2022年に逮捕されたものの、黒幕はいまだ謎の事件をモチーフに、舞台を大阪と某県に置き換え稀世ちゃんたちが謎解きに挑みます!
門真、箱根、横浜そして中国の大連へ!
「新人記者「安稀世」シリーズ」初の海外ロケ(笑)です。100年の歴史の壁を越えての社長射殺事件の謎解きによろしかったらお付き合いください。
もちろん、いつものメンバーが総出演です!
直さん、なつ&陽菜、太田、副島、森に加えて今回の準主役は「林凜《りん・りん》」ちゃんという中国からの留学生も登場です。
「大人の事情」で現実事件との「登場人物対象表」は出せませんので、想像力を働かせてお読みいただければ幸いです。
今作は「48チャプター」、「400ぺージ」を超える長編になりますので、ゆるーくお付き合いください!
公開後は一応、いつも通り毎朝6時の毎日更新の予定です!
それでは、月またぎになりますが、稀世ちゃんたちと一緒に謎解きの取材ツアーにご一緒ください!
よ~ろ~ひ~こ~!
(⋈◍>◡<◍)。✧💖
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる