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――1日目
018.『施設探索(2)』
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――――会議室。
本堂 空太
「やっぱり……この部屋は気味が悪いね」
有栖川 直斗
「そうだな。例えるなら……儀式めいてるって言うか、
悪魔払いとかやってそうだよな」
乃木坂 朔也
「確かに」
道明寺 晶
「謂わば処刑場だからな」
乃木坂 朔也
「……アキラ」
道明寺 晶
「そうだろ、目的としては」
有栖川 直斗
「まあねえ……」
乃木坂 朔也
「……あそこだな」
道明寺 晶
「ああ。……開けるぞ」
本堂 空太
「うん……。
……………………、階段?」
乃木坂 朔也
「……どこに繋がってるんだ?」
道明寺 晶
「……降りてみよう」
有栖川 直斗
「……なんか…………地獄に堕ちてるみたいだ」
乃木坂 朔也
「冗談でも言うなー、そう言うこと」
有栖川 直斗
「ごめん。……朔也、びびってる?」
乃木坂 朔也
「うるせっ」
本堂 空太
「はは……朔也でもそう言うのあるんだ」
乃木坂 朔也
「そりゃあるさ。……幽霊とか悪魔とか、大っ嫌いだよ」
本堂 空太
「へえ~、意外」
乃木坂 朔也
「アキラはこう言うの平気だけどな」
道明寺 晶
「そりゃそうだろ。
んな、非科学的なもんに俺が屈すると思うか?」
乃木坂 朔也
「思いません、思いませんとも」
有栖川 直斗
「…………祟られても死にそうにないもんな、アキラは」
本堂 空太
「図太そうだもんな」
道明寺 晶
「聞こえてるぞ」
本堂 空太
「ごめん」
道明寺 晶
「俺だってこう見えて結構繊細なんだけどね?」
本堂 空太
(どの口が言うか)
道明寺 晶
「………………ドアだ」
有栖川 直斗
「………………」
道明寺 晶
「……開けるぞ」
乃木坂 朔也
「ああ……」
…………。
本堂 空太
「ここは…………、なんか、すっげー埃っぽいけど、
……物置部屋かな? ロッカーみたいなのが」
道明寺 晶
「ああ」
有栖川 直斗
「……薄気味わりぃ…………」
乃木坂 朔也
「………………?
……、――――! くそっ!」
本堂 空太
「っ?」
道明寺 晶
「……どうした、朔也?」
乃木坂 朔也
「これを見ろよ……」
本堂 空太
(メッセージカード……?)
こちらは物置部屋ですが、
死体安置所としてご使用下さい。
本堂 空太
「っ!」
道明寺 晶
「……ふざけやがって」
有栖川 直斗
「お…………お、い……」
乃木坂 朔也
「どうした? ……直斗?」
有栖川 直斗
「……………………っ」
本堂 空太
「直斗! 顔、真っ青じゃん!
なに? …………え?」
(あのロッカーになにかあるのか?)
「? ――――――――っっ!!」
(これは……っ、これは……っ!)
道明寺 晶
「なんだ、どうしたんだ!?
……っ!」
乃木坂 朔也
「あっ……秋、尾…………っ」
本堂 空太
「うっ……ぇ……」
乃木坂 朔也
「空太っ、大丈夫か?」
道明寺 晶
「しっかりしろ、直斗……」
有栖川 直斗
「あ……あ、ああ…………」
本堂 空太
(秋尾だ…………さっき、殺されたばかりの、秋尾だ……)
道明寺 晶
「くそ、ここかっ」
乃木坂 朔也
「アキラっ!?」
道明寺 晶
「ここにもう一ヵ所ドアがある!
これが繋がってるんだ、さっきの映像の部屋に!」
乃木坂 朔也
「じゃ、じゃあ……犯人は、そこに……」
道明寺 晶
「ああ! もしかしたら、都丸もいるかも知れない!
おい! 犯人さんよう、いるか!?
――――都丸! 都丸、聞こえるか!?
聞こえたら返事をしてくれ! ――都丸!」
有栖川 直斗
「ごめ……俺、もう、限界…………」
乃木坂 朔也
「あ、ああ! 直斗と空太は上へ戻れ!」
本堂 空太
「だ、大丈夫、なの……? 犯人がいるなら……」
乃木坂 朔也
「大丈夫! いいから、上で休んでろ」
有栖川 直斗
「わ、悪いな……朔也、アキラ……」
本堂 空太
「…………ごめん……っ」
道明寺 晶
「おい! ――――おい! いるんだろ!?」
乃木坂 朔也
「……アキラ」
道明寺 晶
「ちっ…………ダメだ、ウンともスンとも言わねえ」
乃木坂 朔也
「……そう簡単に反応してくれるわけないか」
道明寺 晶
「ここの鍵を壊せればいいんだがな……たぶん、無駄だろう」
乃木坂 朔也
「なんで?」
道明寺 晶
「こんなに俺らの近い場所に留まってるとは思えないからな。
鍵を壊されたところで、痛くも痒くもないだろう。
…………それに、器物破損はルール違反だったよな」
乃木坂 朔也
「……そうか……」
道明寺 晶
「まあ、破損しなきゃいいんだろ?
あとで道具を探してみて……もう一度こよう」
乃木坂 朔也
「ああ…………」
――――会議室。
本堂 空太
「はぁ……はぁ…………」
有栖川 直斗
「……くっ……そ……ちくしょう…………」
【残り:16人】
本堂 空太
「やっぱり……この部屋は気味が悪いね」
有栖川 直斗
「そうだな。例えるなら……儀式めいてるって言うか、
悪魔払いとかやってそうだよな」
乃木坂 朔也
「確かに」
道明寺 晶
「謂わば処刑場だからな」
乃木坂 朔也
「……アキラ」
道明寺 晶
「そうだろ、目的としては」
有栖川 直斗
「まあねえ……」
乃木坂 朔也
「……あそこだな」
道明寺 晶
「ああ。……開けるぞ」
本堂 空太
「うん……。
……………………、階段?」
乃木坂 朔也
「……どこに繋がってるんだ?」
道明寺 晶
「……降りてみよう」
有栖川 直斗
「……なんか…………地獄に堕ちてるみたいだ」
乃木坂 朔也
「冗談でも言うなー、そう言うこと」
有栖川 直斗
「ごめん。……朔也、びびってる?」
乃木坂 朔也
「うるせっ」
本堂 空太
「はは……朔也でもそう言うのあるんだ」
乃木坂 朔也
「そりゃあるさ。……幽霊とか悪魔とか、大っ嫌いだよ」
本堂 空太
「へえ~、意外」
乃木坂 朔也
「アキラはこう言うの平気だけどな」
道明寺 晶
「そりゃそうだろ。
んな、非科学的なもんに俺が屈すると思うか?」
乃木坂 朔也
「思いません、思いませんとも」
有栖川 直斗
「…………祟られても死にそうにないもんな、アキラは」
本堂 空太
「図太そうだもんな」
道明寺 晶
「聞こえてるぞ」
本堂 空太
「ごめん」
道明寺 晶
「俺だってこう見えて結構繊細なんだけどね?」
本堂 空太
(どの口が言うか)
道明寺 晶
「………………ドアだ」
有栖川 直斗
「………………」
道明寺 晶
「……開けるぞ」
乃木坂 朔也
「ああ……」
…………。
本堂 空太
「ここは…………、なんか、すっげー埃っぽいけど、
……物置部屋かな? ロッカーみたいなのが」
道明寺 晶
「ああ」
有栖川 直斗
「……薄気味わりぃ…………」
乃木坂 朔也
「………………?
……、――――! くそっ!」
本堂 空太
「っ?」
道明寺 晶
「……どうした、朔也?」
乃木坂 朔也
「これを見ろよ……」
本堂 空太
(メッセージカード……?)
こちらは物置部屋ですが、
死体安置所としてご使用下さい。
本堂 空太
「っ!」
道明寺 晶
「……ふざけやがって」
有栖川 直斗
「お…………お、い……」
乃木坂 朔也
「どうした? ……直斗?」
有栖川 直斗
「……………………っ」
本堂 空太
「直斗! 顔、真っ青じゃん!
なに? …………え?」
(あのロッカーになにかあるのか?)
「? ――――――――っっ!!」
(これは……っ、これは……っ!)
道明寺 晶
「なんだ、どうしたんだ!?
……っ!」
乃木坂 朔也
「あっ……秋、尾…………っ」
本堂 空太
「うっ……ぇ……」
乃木坂 朔也
「空太っ、大丈夫か?」
道明寺 晶
「しっかりしろ、直斗……」
有栖川 直斗
「あ……あ、ああ…………」
本堂 空太
(秋尾だ…………さっき、殺されたばかりの、秋尾だ……)
道明寺 晶
「くそ、ここかっ」
乃木坂 朔也
「アキラっ!?」
道明寺 晶
「ここにもう一ヵ所ドアがある!
これが繋がってるんだ、さっきの映像の部屋に!」
乃木坂 朔也
「じゃ、じゃあ……犯人は、そこに……」
道明寺 晶
「ああ! もしかしたら、都丸もいるかも知れない!
おい! 犯人さんよう、いるか!?
――――都丸! 都丸、聞こえるか!?
聞こえたら返事をしてくれ! ――都丸!」
有栖川 直斗
「ごめ……俺、もう、限界…………」
乃木坂 朔也
「あ、ああ! 直斗と空太は上へ戻れ!」
本堂 空太
「だ、大丈夫、なの……? 犯人がいるなら……」
乃木坂 朔也
「大丈夫! いいから、上で休んでろ」
有栖川 直斗
「わ、悪いな……朔也、アキラ……」
本堂 空太
「…………ごめん……っ」
道明寺 晶
「おい! ――――おい! いるんだろ!?」
乃木坂 朔也
「……アキラ」
道明寺 晶
「ちっ…………ダメだ、ウンともスンとも言わねえ」
乃木坂 朔也
「……そう簡単に反応してくれるわけないか」
道明寺 晶
「ここの鍵を壊せればいいんだがな……たぶん、無駄だろう」
乃木坂 朔也
「なんで?」
道明寺 晶
「こんなに俺らの近い場所に留まってるとは思えないからな。
鍵を壊されたところで、痛くも痒くもないだろう。
…………それに、器物破損はルール違反だったよな」
乃木坂 朔也
「……そうか……」
道明寺 晶
「まあ、破損しなきゃいいんだろ?
あとで道具を探してみて……もう一度こよう」
乃木坂 朔也
「ああ…………」
――――会議室。
本堂 空太
「はぁ……はぁ…………」
有栖川 直斗
「……くっ……そ……ちくしょう…………」
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