女30歳、脳梗塞、左半身不自由になりまして

ゆるり

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5章

5-4 急性期病院入院生活後半~転院前~

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 入院中、看護師を目指して勉強中の学生さんの研修の受け入れ期間があり、私と隣のベッドの女性にも研修の学生さんがひとりずつつくことになった。 

 私についた女の子はジャニーズが好きらしく誰が好きなのかとかお友達とはどんな所に遊びに行くのかなんてことを聞いたりしてなんだか楽しかった。 

 KさんやIさんのリハビリの時、私の最も苦手な四つん這いの運動をそのコも一緒にした。
 そのコが私に合わせてくれたのかどうかはわからないが、彼女もうまくは出来なくて、「難しいよねぇ」なんて言って笑った。
 Yさんのリハビリの時は一緒に発声練習をしたり、舌で谷折りをつくったりした。この時も「難しいよねぇ」なんて言って笑った。 

 大浴場でも彼女は「見守り」体験をした。
 この時私の隣のベッドの女性とその女性についてる研修生のコも一緒だったので、4人で脱衣所でお喋りしていて楽しかった。 

 私とそのコ、隣のベッドの女性とその女性についてるコ、そしてそのコらの学校の先生と5人でお喋りしたりもした。この時も楽しかった。 

 彼女たちの研修の最後は課題のようなものがあるらしく、担当の患者さんにプレゼントのようなものをそれぞれ渡すというものだった。 

 彼女は私のために手作りの「にぎにぎ(手のリハビリで握る練習をするもの)」を作ってくれた。
 裁縫は得意ではないと言っていたのに、リラックマのアップリケのようなものも作ってくれ、それを白と水色のパイル地のものに縫い付けた「にぎにぎ」をプレゼントしてくれた。
 「にぎにぎ」は2つあった。もうひとつの「にぎにぎ」にはコリラックマのアップリケが縫い付けてあった。ふたつとも可愛かった。
 ものすごく嬉しかった。苦手な裁縫で私の好きなものをつくってくれた彼女の気持ちがとても嬉しかった。今も持っている。
 この時、Kさんもリラックマ好きだったので、「見て見てー!」と彼女に見せて、2人で「可愛いー!」と言ってテンション上がっていた。 

 

 

 

 2014年3月29日から2014年4月24日までの27日間、急性期病院にいた。 
 起き上がれない状態から、車椅子になり、歩行器になり、杖歩行にまで回復させてもらった。
 肩から震えていたのに大きな震えは治まった。
 喋ることも入院当初に比べるとだいぶマシになっていた。 
 そして、「リハビリを強化するためにリハビリ病院へ転院しましょう」ということになり、私は回復期病院へ転院することになった。 
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