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小話集

北斗聖龍会、カチコミ騒動

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それが起きたのは、圭介美優夫婦に天使がやって来てしばらくが経った頃。数ヶ月が経ち、落ち着きを取り戻しながらも小さな息子の夜泣きと初めての子育てに四苦八苦していた最中だった。

やっとの思いで寝てくれた息子『流』は、普段はあまり手の掛からない、割と大人しい赤ちゃんだ。けれど何を思うのか、時々火が付いたかのようにギャンギャンと泣き叫ぶ。

その勢いは凄まじく…恐れを知らぬ父圭介でさえ、地震でも起きたかと辺りをキョロキョロとする始末である。

しかも決まって夜にギャン泣きする…つい先程まで正にその状況だったのだ。

「…ひぅ、やっと眠ってくれましたぁ…」

「泣き疲れたが正解だと思うけどな…」

やれやれとひと息吐く夫婦の視線の先では、グズグズ言いながらも寝落ちた息子がベビーベッドで寝ていた。

「今の内に寝るぞ。もうひと泣き来るかもしんねぇからな。」

「…はい。…でも…」

「おら寝ろってのっ。『ネンネ』だ!」

心配そうに覗こうとする美優をベッドに押し倒して、自らも横になると頭からガバ!と布団を被る。こうでもして『無理矢理』寝させでもしないと、彼女はいつまででも起きていてしまう。…少しでも睡眠の確保してやるのが旦那の務めと圭介は思い実行している。

だがそれも束の間…家族となった3人が寝付いてから数時間後、圭介の頭上でスマホがけたたましく鳴り響いた。

「ッ清水だ、どうし…ッあァ?!カチコミだぁ?!」

突然の連絡によって一気に目が覚めた圭介がガバ!と跳ね起きた事で、すぐ隣にいる美優までもが一緒になって跳ね起きてしまった。だがその目覚めが中途半端らしく“ぽよ~ん”としている。

『…はい、やられました。どこの奴らかはわかりませんが絶賛応戦中です。』

連絡してきた霧山がやや他人事に、それでいてどこかのんびりと言う。だが“やられた”とは言っても誰かが死んだとかそういう類ではなく、不意を突かれたという意味だ。

そして『絶賛応戦中』と言う通り、こうして通話している背後からは罵声と尋常ない物音が聞こえて来る。

「わかった、すぐ行く。」

言った側からベッドを抜け出てクローゼットを開けた圭介が、通話を切ったスマホをポンと放り投げ視線を彷徨わせるとすぴすぴと寝息を立てて寝ている倅の顔を僅か見つめ、表情を暗くしてその目を閉じた。…その胸に沸き抱くのは果たして恐怖か不安か。

だが、だからと言っていつまでもこうしている訳にもいかない。スーツのスラックスを履き、黒ワイシャツを羽織って美優へと寄り添う。

「起こしちまったな。ちょっと事務所に行って来る。…カチコミだ。」

「…。カチ、コ…?」

「詳しくは後で教えてやるよ。寝てていいからな。」

子供を出産しようとも何ら変わる事のない嫁を囲うように抱きしめ、キスで英気を養った圭介は足早にマンションを出て迎えの車に乗り込んだ。

「…司、会長には連絡入れたのか。」

「キリさんが入れてるす。」

「ったく…どこの野郎だ。」

「いやぁ、それが…ここらじゃ見た事ない顔なんすよね…」

「……。」

こうしてものの数分で着いた圭介は、司を引きずるかのように事務所を目指して上り室内に『突進』する。…文字通り、ドアを蹴破ったのだ。

「どこの野郎だてめぇらァ!!ここがどこかわかってんのか…あァ?!」

「わ、若頭!!」

「つうか。てめぇらも情けねぇんだよ!カチコミ一つも抑えられねぇのか!」

この頃には圭介の中には“怒り”がドンドコと湧き上がっていた。…寝ていた上、可愛い嫁と倅の3人で過ごす夜を邪魔された…と。

そんな少々理不尽極まりない八つ当たりを込めて怒鳴り、以降はカチコミを仕掛けてきた相手を手当たり次第に返り討ちに合わせる。

単に『殴る蹴る』というのならまだ可愛い。中には肋骨を折って血泡を吹く者、圭介の蹴りに耐えられず意識を飛ばす者、頭突きをまともに食らって鼻骨を折るばかりか顔面血だらけになる者などナド…正に阿鼻叫喚、まるで地獄絵図である。

ハタと気付けば、カチコミの騒動はものの数分で終わった。小田切や春原らがぜぃぜぃ言いながらも不届き者達をふん縛る中、圭介は涼しい顔で伸びてしまった最後の1人をポイと放る。

「おいキリ!」

「いやー、さすが若頭。いつもながら鮮やかですね。」

「何が鮮やかだっ。こんな奴ら…」

「果たして『こんな奴ら』と言い切れますか?…明らかに見た事の顔です。」

「……。」

「会長の指示で逃がすなと言われています。倉庫にでも突っ込んでおきますか?」

「…そうしとけ。見張りも付けろよ。」

「わかってます。…わざわざ申し訳ありませんでした。ありがとうございます。」

「全くだ。安眠妨害もいいトコだぜ。…やっと寝てくれたってのによ…」

「…もしかして若ですか?そんなに夜泣きしますか。」

「毎度じゃねぇが、時々火ぃ吐くみてぇにギャンギャンと泣き喚くんだよ。…何なんだろな。」

「まぁ…昨今、というか…子供の夜泣きに泣かされる親は常でしょうから。時期に大人しく寝てくれるようになりますよ。きっと。」

「…はぁ。たまに流が『恐竜』に見えてくんよ。」

「ははっ。やはり若は清水圭介の血を引く息子ですね。父親同様に暴れてるんですよ。」

「…さて帰るか。流が恐竜になってたら、美優1人じゃ手に負えねぇし…可哀想だからな。」

「お気をつけて。」

ひと時を霧山と話し、後を任せた圭介が事務所を出ようと身を翻す。だが…その足が止まり振り向いた。

「ところでキリ。お前…何でこんな時間までここにいるよ?待ってる『嫁』がいんだろが。」

「…。自分の事はお気になさらず。ご苦労様でした。」

「……。」

圭介同様、涼しい顔…元い『鉄仮面』ヅラの霧山も今や嫁を持つ身。まだまだ新婚気分でいてもいいはずなのにと圭介は不思議に思った。

けれど彼が放ったひと言が遠巻きに『ほっとけ』と言っているのを悟り、それ以上を言わず去って行った。

司の送りの車から降り、マンションの部屋へと踏み入ると室内から微かに灯りが漏れていた。何やらポソポソと声も聞こえてくる。

「…あ。お帰りなさい…圭介さん。」

ガチャと開けたドアの向こうの寝室で美優が迎える。…その腕には息子の流が抱かれていた。

「美優…起きてたのか?」

「何だか心配で…ちょうど流くんのミルクの時間でしたし。」

「…。悪かったな…心配させちまって。事務所の方はもう大丈夫だ。ひとまず片付けた。」

「そう、ですか…良かったです。…っ、圭介さん血がっ。」

「あ?…あー、返り血だろ。オレは怪我なんかしてねぇ。」

「…ホントに?…あの、皆さんも?」

「あぁ。多少はしたけど大した事ねぇよ。」

「っ…良かった、です…」

ようやく安心したのか、ホッとしたように息を吐く嫁の肩をそっと撫でてやる。

美優は不安だった。圭介が慌てるように出て行った後にこれまであまり耳にした事がなかったその言葉を思い出して、ネットで調べてみた。

『カチコミ』とは…暴力団組織における隠語であり、敵対組織への襲撃、殴り込みを意味する。

それを見た彼女はゾワゾワと背筋に悪寒を走らせ恐怖した。だが自分が愛し、生涯の伴侶と誓った男(ひと)は極道組織のナンバー2の座に就く若頭…こんな『事』で一々動じていてどうするのか…と。

皆に守られ華を演じるだけが若頭姐ではない…時には男達を奮い立たせる、そんな姐とならなければ。かといって何が出来る訳でもなく、せめてもと皆の無事を祈っている時に息子流が目を覚ましてふえふえと泣き出したのだ。

「…大丈夫よ流くん…お父ちゃん、もうすぐ帰って来てくれるからね…」

唯一の『ご飯』にありつき、満腹になって満足した小さな息子は、母の腕に抱かれながらジッと見つめる。まるで母がひた隠す不安を見るかのように。…大丈夫、大丈夫よ…と言っているその時、圭介がひょっこりと帰って来たのだった。

「まぁ時間が時間だ。始末は明日以降にしてさっさと帰って来たぜ。…せっかく起きてんなら流…父ちゃんとこに来い。」

飛沫と飛び散る返り血もそのままに、可愛い倅を抱こうと諸手を広げる。だが美優はそれを許さなかった。

「…圭介さん。その前にその返り血を何とかして下さい。こんな赤ちゃんに生々しい血の匂いを嗅がせるつもりですか?」

「っぐ…」

ひしっと抱きしめ、息子を渡そうとしない美優に圭介の口から珍しく喉が詰まったような声が漏れる。正に『ぐうの音も出ない』である。

「…悪かった。寝る前にシャワー入るから…けどその前にちょっとだけ流を抱かせてくれ。」

返り血を何とかして欲しいと言ったのに、どうするんだろ?…と見ていると、圭介は2、3ヶ所しか留まってなかったワイシャツのボタンを外してポイと脱ぎ捨て上半身裸になった。

「これなら…いいか?」

「…、…ぷっふふふっ。はい、問題ないと思いますっ。…流くんやったね、お父ちゃんが抱っこしてくれるって。」

少々屁理屈っぽい行動ではあるが、隙あらば息子を抱きたいと思うその『親心』が美優にはすごく嬉しかった。

なのでこれ以上の『意地悪』は言わない。もし冗談でも言ってしまったら最後、自分が後でどんな報復をされるかわかったものではない。…色々甘い意味で。

「ういせっと…おう流、ちゃんと良い子で寝てたか?お前は母ちゃんを泣かせるんじゃねぇぞ…もし泣かせたら、そん時は父ちゃんめちゃくちゃ怒るからな?…『恐竜』になる時は父ちゃんもいる時になれ。わかったか?」

「…?…恐竜?」

「あー、キリとちょろっと話して来たんだよ…時々火ぃ吐くみてぇにギャンギャンと泣くって。話してる内に『恐竜みてぇだなぁ。』ってふと思ってよ。」

「…。きょう、りゅう…ぷっ、ふふふっ!」

美優は堪らず噴き出す。脳内で『がおー』と火を吹く、ペッタリと座り込んだおチビな可愛い流恐竜を思いながら。

…そんな会話から数日後。清水家を訪ねて来た翠と霧山の妻ほのかは、目をキラキラと輝かせた。

「きゃー!可愛いっ♪」

「こんな格好させられるのも小さな内だけよ♪」

「だからってよ…どうなんだ、おい。」

皆の視線の先にいるのは、圭介の腕に縦抱きされた流がいる。その流が着せられているのは…

「ったく、どっから聞きつけて来やがった翠っ。人の可愛いガキを何だと思ってやがるっ。」

どこから“その”話を聞きつけたのか、翠が手土産と称して持参したのは『恐竜』の着ぐるみだった。頭からズッポリと着るタイプで、恐竜の口から顔を出す。何もわかっていない流はただキョトンとするばかり。

「え~、いいじゃなーい。可愛いでしょう?似合ってるわよ?流ちゃんっ。」

「ンな次元じゃねえってのっ。」

話してる傍らではカシャ!というシャッター音が聞こえて隣を見ると、美優がひどく真面目な顔でスマホを構え流を見ていた。それを見てちょっとだけギョッとする。

「…おい、美優っ。」

「あ…すいません。流くんの恐竜が可愛くてつい…」

「ほらぁ、美優さんも『可愛い』って。流ちゃんはまぁっすぐ大きくなるのよ?こんな根性ひん曲がったお父ちゃんみたいになっちゃダメ。」

「…悪かったな、根性ひん曲がっててよ。」

けれど結果的にその父もまた、自らのスマホを手に取って恐竜な息子を撮り出すのだった。

更にその翌日。事務所に来た会長笛木は踏み入れたその足をピタリと止めた。視線の先には…

「…おや。極道組織の事務所に随分と可愛い『恐竜』が鎮座していますね。」

ソファーの上に座らされ、両側を柔らかなクッションで挟まれ支えられた流がいる。着ているのはもちろん恐竜の着ぐるみだ。

「いや…ちょっと最近寒くなって来たし。この着ぐるみ、地味にあったけぇんすよ。モコモコしてっから。」

「そりゃまぁそうでしょうね。…けれどこういう類をお前が自らの子供に着せている、というのが意外です。」

「…。美優が…めっちゃ気に入っちまって…」

「…、…なるほど。」

その一方で司や春原らは猫なで声で流を呼び、カシャカシャとスマホで写真を撮りまくっていた。

「若~♪マジでウチの若は何でも似合うすねぇー♪」

「さすが若頭と美優さんの子供!将来が楽しみっす。」

「…。おいコラ、てめぇら…人のガキをオモチャにすんじゃねぇ。」

そんな話をしている間にも、隣からカシャ!と別な音がする。視線を向けた圭介は今度こそ脱力しげんなりした。

「会長っ…アンタまで何やってんすかっ。」

「いや、みずきと真次にも見せてやろうと思いましてね。…うん、綺麗に撮れました。」

「そういう問題か!」

小田切や幹哉までもがニコニコとして『撮影会』を見守る中…霧山もコッソリとスマホを構え写真に収める。すると終始キョトン顔だった流が、彼を見て“にゃは♪”と笑った。

そんな『若』が可愛くて、霧山もニコリと笑って返す…こんなカオスがあるだろうか。

彼としてはありがたい限りだ。…些細な事で可愛い嫁とケンカしている中、仲直りのキッカケを得られたのだから。

かくして、若頭の長男『流』は赤ちゃんでありながらも無意識の内に関わる大人達の心を鷲掴みにするのだった。



…『北斗聖龍会』に盾突き、カチコミを仕掛けてきた無法者のその後は…

背後関係は何もわからなかったものの、市内にある組織の人間ではなく市外及び道外から差し向けられたと判明。

より詳細を知る手段を失うという『リスク』を覚悟して、放免せずにロシアのミスターロゼーニョとエネッツァに始末を依頼した。

「ミスターフエキヤコゾウガ、ワザワザソノテヲケガスコトナド、ナイデスネ!」

「北斗聖龍会に我ら『デーモンチマー』有り…そう見せしめる良い機会です。」

そう言って黒い笑みを浮かべるエネッツァを見て、これ以上敵に回したくないと思う圭介だった。

…果たして、その末路は此れ如何に。
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