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流水ノ章
24 還ってきた『愛しい女』と、会長の不安
しおりを挟む「…ッ、美優…、…美優!」
「……、…」
次にゆっくりと両目を開けた美優の視界に飛び込んで来たのは、白く無機質な病院の天井とそして…
「…、…美優…ッ…」
僅か顔色の悪い、今にも涙が決壊して泣き崩れてしまいそうな圭介の顔だった。
「……け、いすけ…さん…?…」
「…あぁ、オレだ…、…美優…ッ、良かっ、…」
「……圭介、さん…怪我…大丈夫…?…」
「…。バカ野郎ッ…オレの心配なんかよりてめぇの心配しろやっ…」
「ごめ…なさい…、…心配…させ、ちゃって…」
「全くだ!…頼むから…オレをビビらせるな美優っ…」
口は悪いながらも、ホッと安堵の息を洩らす圭介は、縋るように美優の左手を自分の頬に擦り付ける。そんな姿を見ていた傍らの南雲は呆れたように言い放つ。
「…おい清水。嫁になってくれる女性に、そんな言い方はどうなんだ?…本当、お前は昔から口が悪いったらないな。」
「……?」
「あ…横からすいません。具合が悪いとか、痛くて辛いとかないですか?」
「…あ、の…?」
「…初めまして。当院『南雲総合病院』の院長であり医師をしてます『南雲瞬』と申します。ついでに清水とは昔からの古い友人でもあります…『一応』。」
「……。おいコラ、一応って何だよ、一応ってよ。」
「おおっぴらに『極道と関係あります。』…なんて、医者が言えるワケないだろが。すぐに贈収賄の疑い持たれちゃうだろ。」
苦笑いを浮かべる南雲を、美優はジッと見つめる。…確かに、流平と話しながらに見た走馬灯の中に出てきた『瞬』という、圭介と一緒にいた男と面影が重なる。そんな彼女の視線に気が付いた南雲は、ニコリと笑って少々とんでもない事を言い出す。
「…ん、どうしました?美優さん。清水“より”カッコ良いからって、そんなに見つめられちゃあ…俺だってさすがにテレちゃいますよ。」
「…?…あ、ち、違いま、す…」
「あァ?…何か言ったか?南雲。ケンカ売ってんのかコラ。てめぇにゃ『嫁』がいんだろが。」
「あはは♪悪いけど俺はまだ死にたくないよ?清水。冗談じゃないか…もうビックリしちゃうなぁ。」
「……。おい美優…実際のところ、オレと南雲…お前から見てどっちが『良い男』だと思うよ?」
「…え…」
とんでもないお鉢が回ってきた美優は目が点になる。…というか、ついさっき意識を取り戻したばかりの人間に聞く事ではない。
「…、…も、ちろん…『圭介さん』…です…」
「…だよな。オレはお前だけにそう思ってもらえれば十分だ。『コイツ』みてぇに嫁がいるってのに他の女にまで愛想振りまくつもりは更々ねぇ。…安心して良いからな。」
美優の答えに満足しながらも『コイツ』と言って南雲をシュビ!と指差し、圭介は美優に宣言する。突き付けられた側である南雲は弱ったように再び苦笑うしかない。
「なんか…酷い言われ様だな。まるで人を浮気者みたいにさ。でもまぁ俺もやっと安心したよ…今までの清水は、大概2、3ヶ月で女と別れてたからなっ。挙げ句には何年も女無しの生活…コイツ孤独に死ぬつもりなのかなって思ってたんだよ。」
「るせぇっ!余計な事を言うんじゃねぇ南雲!」
「ハイハイ。…それじゃお邪魔虫は去りますか。何かあったらすぐにナースコールして下さいね美優さん。」
ヒラヒラと手を振り、南雲が病室を出てそのドアをピタリと閉める。…だがそれまでの優しい笑みから酷く真剣な真顔になると、再び表情を和らげる。
「……。ありがとう…『流平』。お前の為に何も出来なかった俺らだけど、美優さんを守ってくれて…圭介の側に還してくれて…っ、ありがとうっ…」
南雲は決して自分が美優を『助けた』とは思っていない。…亡き友が彼女を守り、こちらへ送り出してくれたからだと理解しているのだ。だからこそ彼は…亡き友流平に心からの礼を捧げるのだった。
そんな美優の報告は、すぐさま会長である笛木にも齎される。南雲から直接の一報を受けた彼はホッと胸を撫で下ろし大きく息を吐く。
「…そうですか…本当に良かった。ありがとうございます南雲先生。…しかし…そんなに美優さんの怪我は酷かったのですか?」
『弾は掠って体内には留まってはいませんでしたが…場所が悪く、大量に出血をしていました。言いましたように一時は失血性ショックを起こして心停止になってしまって…でも今は意識もはっきりとして安定してます。』
「そうですか…清水の方は?」
『アイツも大丈夫です。元々頑丈なヤツではありますけどね…同じく弾は掠って抜けてしまっていたので、縫合だけで済みました。出血も意外に少なかったみたいですし。…なので、弾の提供は出来ません…申し訳ないです。』
「フッ、何故謝ります?貴方は何も悪くない。……今回の事、どう思います?『瞬』は。」
『…さぁ、どうなんすかね?聞く限りじゃ、場には圭介と美優さん…それに『貴方』、笛木八雲がいた。…狙いが誰かはわからねぇとしても…どのみち『仕留め損ねてる』。2人のどっちかがターゲットだったなら、確実に急所を狙い打つはずだ。…あの傷の負い方を見てそう思いますけどね?俺は。』
『瞬』と呼ばれ、鋭利な口調に変わった南雲は淡々と自分の予測を語り聞かせる。その内容は至極当然なものであり、笛木は納得して小さく頷く。
「…やはり惜しい男だな。清水も瞬も実に頼もしい。今からでも『北斗聖龍会』に入りませんか。…幹部籍を用意しますよ?」
『冗談やめて下さいよ、笛木さん。今の俺は堅気の医者なんすから…もうあの日を境に足を洗った身なんす。』
「……流平…ですか。アイツもウチの幹部なんですよ?それでも嫌ですか。」
『…嫁に捨てられたくないんで、勘弁して下さい。その代わり、協力は惜しまないすよ。』
「では…早速、明日ウチに来てもらえませんか。色々聞きたいんですよ。…時間はいつでも構いません。」
『…わかりました。都合付けて伺います。…じゃ。』
そう言って電話を切った南雲に合わせるかのように、笛木も携帯を切り傍らに置く。その目の前には、胡座ながらも背を正し微動だにしない『霧山』と…脇に小田切が控えるように座っていた。
「…。南雲先生は何と?」
「美優さんは一時危なかったようですが、どうにか持ち直して助かったと…清水も大した怪我ではなかったようです。」
「っ、良かった…」
「危なかった…って事は、それ相応の怪我って事ですね?会長。」
「……えぇ…」
「…。じゃあ、今回の件…会を挙げて『報復する』って事で…良いんすね?」
「……。もちろんです。我が『北斗聖龍会』の至宝とも言える若頭の清水圭介と、その妻となる美優さんがしなくてもいい怪我をさせられたんです。黙っている理由などありません。」
「…良かった。若い奴らが騒いで抑え込むのに大変なんですよ。『それ相応の事をしねえと納得出来ねぇ!』って。アイツら…若頭を不死身か何かだと思ってんすかね?」
「若頭は会の若い奴らには正に憧れ、俗に言う『カリスマ』なんですよ。そんな人が撃たれて怪我したなんて…驚きもするし黙ってもいられないでしょう。」
小田切の若衆らの心の代弁を聞き、霧山は小さく溜息に似た息を吐く。
彼は2人が撃たれた直後、小田切から連絡を受けすぐさま笛木宅へとやって来た。若頭である清水が僅かながら不在となる今、霧山が会を束ねつつ『狙撃者(スナイパー)』を探し出すのが急務となる。
「…ったく…正月明けたばっかだってのに何でこんな事っ…、…」
「霧山…『玄武』、という事は…考えられませんか?」
「確かに去年の暮れから、若頭と京極とでドンパチ派手に睨み合いはしましたが…多分ねぇと思います。あいつらだったら若頭に真っ向勝負してきますし…人を狙い撃てる程の腕を持った組員もいない。増して金を出してまで雇うような奴らじゃねぇ。…ンな事に金掛けるんなら、奴らは『薬(ヤク)』に金を掛けますよ。それにこの年末年始は道内にはいねぇはずです。今頃は海外に飛んでて、薬の運搬経路を確保する手段でも考えてんじゃないすか?」
「…確かに…毎年恒例ですからねぇ…」
日頃から一番睨み合う『玄武組』という可能性がいち早く消える。だがそうなると、思い当たるような組織は頭に浮かんで来ず、場にいた3人のうち誰が狙いだったのか…誰が何の為に行動を起こしたのか、さっぱりとわからない。
「…小田切、霧山にアレを。」
今は考えても無理だと見切りをつけたのか、笛木は小田切に言ってある物を霧山に渡させた。
「…、…弾ですね。これは?」
「清水や狙撃者(スナイパー)がいなくなってから、現場で探し出して見つけた物です。恐らく私の頬を掠めた一発かと…コレから銃の詳細や経路が割れるでしょうから。」
「…わかりました。すぐに調べます。」
「わかり次第、連絡を下さい。時間は気にしなくていいですから。」
「…。たまにはぐっすり寝て下さいよ…相変わらず『不眠症』なんすね。」
「クッ…『不感症』よりはマシでしょう?」
「…そらそうだ。せっかく男に生まれたんなら、思い切り女を感じたいっすよね。」
「おやおや。珍しい事もあるものです…そのテの話題には一切踏み込んで来ない霧山が、随分と粋がった事を言いますねぇ。…その気持ちはわかりますよ。」
「……。いいじゃないすか。行き着くまでに何があっても『終わり良ければ全て良し。』って事で。」
自らの首元にある細いチェーンのネックレスを握りしめ、そう言って笑った霧山はしばし居着いた笛木宅を去り、自らの自宅へと戻っていった。こうなるともう、自らの家と言えども用はない。
立ち上がり、スーツへと着替え出した笛木を見て小田切が声を掛けた。
「会長…どちらかお出かけですか。」
「もう今日の予定はひとまず終わった。俺がいるべき場所に『帰る』だけだ。」
「…。会長、余計な事と怒らず聞いて下さい。…しばらくの間は『向こう』に行くの…やめといた方が良いと思います。会のモンは誰も知りません…昔から知ってる若頭や自分、それ以外では真次くらいなモンです。…会長がココにいれば、若い奴らを泊まり込ませる事も出来る…」
「……。」
「会長があっちに行ってしまったら…何かあった時、すぐには駆けつけられません!…お願いします…せめて霧山が犯人の割り出しに成功するまでの間だけでも!」
「…小田切よぉ…その間の俺は、どうすりゃいいんだ…」
「ッ!…」
「……。惚れてもいねぇ、敵にも等しい女がのうのうといるこの家で…俺に心を殺せって言うのか?」
「ッ、会長には自分たちがいます!!」
「…。お前らが埋めてくれるモンと、『アイツ』が埋めてくれるモンはまるっきり違うんだよ…それに、俺がいない間…アイツが1人になった時に狙われる可能性だってあるんだぜ?尚更1人になんて出来ねぇよ…」
「……ッ…」
「昔から…強がるしか出来なかったアイツは、1人で泣く奴なんだよ。今だって…俺はアイツに強がらせてばかりいる…そんなアイツの…『みずき』の側に、俺がいてぇんだ…」
儚くも強い意志を見せる笛木に、小田切はもはや何も言えず…せめてものという思いでハンドルを握り、目的であるマンションまで送り届けた。何かあったらすぐに自分に連絡して欲しいと伝えて…。
笛木がそのマンションの一室の鍵を手慣れた様子で開け、中へ入っていくと…部屋の主はまだ戻っておらず空だった。
その手に携えてきた庭に咲いた椿の花の束をローテーブルに優しく置き、再び慣れた様子で戸棚を開けてバーボンの瓶とグラスを掴むとトクトクと注ぎ一気に煽り開けた。
「…ッ…はぁっ…」
あんなに幸せそうに笑っていた2人に突如と忍び寄ってきた惨劇。一時は危なかったらしい美優の心配もさる事ながら、笛木が何より気掛かりなのは圭介だった。
『予測不能男』と揶揄されるように、清水圭介という男は本能のままに生きている為にその時々で取る行動が全く読めずわからない。
美優と出逢い、本気で惚れる事のあらゆる意味を知った圭介は…もう既に『嫁』と呼ぶに相応しい大事な女を傷付けられ、その命まで奪われかけたのだから相当な怒りが腹にあるはずなのだ。
「…ッ、…今回のばかりは…さすがに相当な血の雨が降るんだろうな…」
前回の拉致の時…血の雨が降る事なく手打ちとなった事が不思議なくらいだ。それも美優のおかげだと笛木は思っている。
彼女が京極の圭介に対する暴言にキレて足蹴にし、啖呵を切った事で…場を折良くバッチリと見てしまった圭介は、美優の普段は見せないその気迫と睨め付ける眼光に呆気に取られ矛を収めざるを得なかったのだから。
…それがなかったら、死人が簡単に山となっていたに違いない。
「……清水、まだだ…まだ耐えて黙っていてくれ…ッ…全てがわかった時に、ちゃんと暴れさせてやるからよ…圭介ッ…」
憎むべき相手が誰なのかわからず悔しいであろう圭介と、憎い相手がすぐそこにいながらにして何も出来ず仇討ちすら出来ない自分が…微かに重なった。
…そんな時、ようやくと部屋の主であり笛木の可愛い女(ひと)が帰ってきた。
「…あらやだ、ビックリした…、…やぐっちゃん?」
「…ッ…おう、お帰り…お疲れさん。」
「…ありがとう。…ってやだ、バーボンをストレートで飲んでるの?何も食べてないのにそれじゃあ、身体壊しちゃうわよ?」
「…。会長…清水さんと美優さんの怪我は…?」
「……。あぁ…何とか無事だ。清水は大した怪我ではなかったんだけど、美優さんがな…一時危なかったみたいだ。」
「っ、え?!美優さんが?」
「あ、あぁ…でも安心しろみずき。今は意識も戻って安定してるらしいから。…多分清水はしばらく彼女から離れないだろう。」
「…あ…良かったぁ…もうちょっと!ビックリさせないでっ。心臓飛び出ちゃいそうになったわよ!」
「はは!そしたら俺がバッチリ受け取ってやるよ!」
「やめてっ、死んじゃうでしょう?!」
「……。お前が死ぬんなら…俺も一緒に死ぬわ。」
「…や、やぐっちゃん…」
「……。じゃあ、自分はこれで失礼します。」
「真次…ありがとな。これからもしばらくは、みずきの側にいてやってくれ。…俺の代わりに…頼む。」
「…。それは良いんですけど…みずきさんは『兄さん』にいて欲しいんじゃないのかな。俺が守ってやる!くらい、言ってあげたら?」
「……。それが出来りゃ苦労しねぇさ。あんな女、さっさと離婚してみずきと結婚するってのによ…」
「………。」
「今の家も頭っから建て替えて…ちょっと洋風な感じにしてよ。そしたら真次…お前の事だって『弟』として堂々と公言出来るし…部屋だってちゃんと作るぜ。」
「…。ありがとう兄さん。でも俺は今のままで十分幸せだから良いんだ。…笛木八雲と清水圭介に憧れる『謎の1人』でね。」
「……真次…」
「…しんちゃん…そんな寂しい事言わないで。今日はもう遅いけど…今度時間ある時に3人でご飯食べましょうね♪私、腕によりを掛けて準備するからっ。」
「…うん、楽しみにしてる。じゃあお休みなさい…兄さん、みずきさん。」
真次は兄である笛木と、その大事な人であるみずきにしっかり挨拶をして部屋を出ていく。
表立って公言されてはいないが…『北斗聖龍会』会長の笛木八雲と、スナックバー『モナムール』バーテンダーの神楽真次は産みの母が違う『異母兄弟』。
笛木の産みの母が病気で亡くなった後、後妻となった真次の母が後に彼を授かり出産した。だが再婚当時8歳の笛木は、2人目の母になかなか馴染めず…9歳の時に産まれた弟を常に抱っこして可愛がりながらも、継母には心を開かなかった。
それを憂う内に父の心境にも変化が現れ、やがては夫婦仲が崩壊…父からの一方的な『家庭内別居』を経て笛木が15歳、真次が7歳の時に正式に離婚したのだった。
以降、真次は自身の産みの母と共に…笛木も父と共に生活をしていたのだが…離婚から僅か数ヶ月で笛木の父が病気で呆気なく亡くなり、真次の母もそれから2年後に亡くなった。
その時再会した兄弟は17歳と9歳と心許なく…だが兄として笛木は族の総長をやりながらもバイトを掛け持ちして弟の真次を食わせ、学校に通わせた。
けれど親戚連中が世間体を気にして、兄弟を無理矢理引き離してしまう。連絡はおろか居場所さえ教えてもらえず、月日だけが無情に過ぎた数十年後…真次が突如と訪ねて来たのだ。
『これからは、兄さんの側にいたい…』…そう言って。
そんな真次が、兄の笛木にいの一番に紹介され会ったのが圭介だ。
当時24歳で、若頭となって数年を経ていた彼は今の風貌に近しいものを既に持ってはいたが…若さが故に熱く抑えの効かない男だった。
けれど面倒見の良さは持ち前らしく、真次の真の姿を知りながらも胸に秘め、何くれと気に掛けていた。…その優しさを、真次は胸に思い出し…彼への恩返しを誓った。
「……。しばらくだな…実は頼みがあるんだ。俺が憧れる大事な人が撃たれてね…いや、兄さんじゃなくて別な人だ。…それで今、会は狙撃者(スナイパー)を探してる…、…どんなルートからでも構わない…手を貸してくれないか。」
…電話をしながら歩く、僅か鋭利な真次のその表情は…どこか会長であり兄である笛木八雲と重なるものがあった…
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