22 / 97
流水ノ章
22 彼女の望みはいつだって、ただ『1つ』
しおりを挟む時間は僅か遡り…美優を抱え車に乗り込んだ圭介は、司の運転で会のお抱え医師である南雲の病院へと向かう。
「姉貴!…っ姉貴ぃ!!」
「将也!南雲に連絡入れろっ!司ぁ!信号なんか無視して突っ走れ!!」
「うす!!」
幹哉は後部座席に僅かに腰掛け、自らのハンカチを美優の首元の傷に当てその上から自身のジャケットを丸めて押し当てる。…少しでも出血を抑えようという応急処置法だ。
「美優!っ美優!!しっかりしろ美優!」
自分の怪我などそっちのけで圭介が美優を呼ぶ。だが応えるどころか、ますます顔色が蒼白になっていく。
幾度とその名を呼び、時には小さく揺さぶる彼にようやく反応してくれたのは…車で走り出してしばらく経っての事だ。
「…、…けい、すけさ、ん…?…」
「っ美優?!…っ、美優っ…ここだ…ここにいるぞっ…」
「っ、怪我っ…大丈、夫…です、か…?」
「……。あぁ…大丈夫だっ…こんなの、大した事ねぇ…」
「…、…良か、った…、…安心…しまし、た…っ…」
「……美優っ…」
日頃から『良い人過ぎる』と心配される彼女らしく、愛する人の怪我の確認をいの一番にしてそっと左腕を摩る。そんな彼女に、圭介のみならず幹哉達も泣かずにはいられない。
「…っ、美優…今オレのダチが医者をやってる病院に向かってるからなっ…だからっ…」
「…、…圭介、さん…っ、ありがと…ござい、ます…」
「……。美優…?…」
「貴方と…出逢え、て…本気で、人を…好きに、なる…それ、を…知る、事が…出来まし、た…出逢い、方…っ、は…ちょっと酷かった…です、けど…ね…」
「…な、何言ってんだよ…美優っ…」
「…た、くさん…幸せ、頂き…ました…っ、圭介、さんは…もっと、幸せに…なって…」
「ッバカ野郎!ンな事っ…言うなっ…っ、オレの嫁はお前だけだ!このスカポンタン!」
「…ふふっ…じゃ、あ…私の『旦那様』に…お願いが…ありま、す…」
「……何だ?美優…」
もはや朦朧とする意識の中…消え入りそうな声で彼女が圭介に頼んだ願いは…
「…っ、…いつも…言ってくれ、てる…ように…『愛してる』…って…聞かせ、て…」
圭介にとって今や『ごく当たり前のありふれた言葉』であるそれは、美優にとってはいつだって心が震える程に嬉しい幸せな言葉だ。
けれど彼は一瞬不安に思う。彼女の頼みを叶えてやってしまったら…踏ん張り、意識を保とうとする気力を失ってしまうのではないか…と。
だが圭介は賭けに出る。それを抜きにしても、美優を想うこの気持ちはいつだって『ホンモノ』なのだから。
「…愛してるぜ、美優……オレの可愛い…っ『モナムール』っ…」
「……。あり、がと…、…圭介、さん…っ、…私も…愛、してま、す、……」
「ッ!美優!おい美優ぅ!!…しっかりしろって…返事してくれっ…美優ぅーッ!!」
圭介の腕に抱かれ幸せそうに笑ったはずの彼女の右手が力無く下がったその時…タイヤを鳴らしながらようやく車が『南雲総合病院』へと滑り込み、建物の裏手へと回った。
その裏手の出入口は会の面々と病院の一部の人間しか知らない非公開のもので、後から増築されたものだ。その資金元は表向き上、病院の医師であり院長でもある南雲となっているが…実は圭介個人の『ポケットマネー』で賄われていた。
その出入口で待ち構えていたのが、圭介の古くからの友人の1人である『南雲瞬』医師と全ての事情を知る看護士長の2人。南雲は車が止まるや、すぐさま後部のドアを開け放つ。
「っ!…、…し…清水…」
「…っ、…美優…っ美優ぅ…っ、…」
その先にいた圭介の弱り様を見て南雲は絶句する。もはや呼吸すらしているのかどうかも怪しい女をぎゅーぎゅーと抱き締め涙するその姿は…これまで1度も見た事のない姿だったのだ。
…圭介はいつだって胸を張って堂々としている男だった。ガキの頃からずっと一緒だったもう1人の友人『流平』が、女を道連れにバイクで死んだ時だって…人には決して涙を見せなかった。
…そんな彼が…愛する女を失いたくないと…泣いていた。
「…っ……清水、俺だよ。会長からも連絡もらってる…彼女を診せてくれないか。」
「…っ、…南雲っ…」
「会長にも言ったけれど…お前にも約束するよ。彼女は必ず俺が助ける。助けて、必ずお前の側に返すから。だから俺を信じて託してくれ。…な?清水。」
「…っ、…俺は…もう、コイツ無しには生きていけねぇんだ…っ頼む南雲…美優を助けてくれっ…」
「……わかった。彼女の名前、美優さんって言うのか?…美優さん!美優さんっ…わかりますか?わかるなら、俺の手を握ってみて下さい!……、…自力反応なし…マズいな…」
「院長!バイタルチェック不可です!」
「……微かに呼吸はしてるな…よし、すぐに運ぶ!清水、彼女をこっちのストレッチャーに乗せてくれ!」
「っ、頑張れ美優!…別れ話みてぇな事言いやがって…このスカポンタンがっ。」
自らをも奮い立たせるかのように、美優に悪態を吐きながらも優しくストレッチャーへと乗せる。そうして彼女は…南雲医師による治療を受ける事となった。
血液検査の結果によって血液型が『O型』と判明し、まずは無駄に流出してしまった血液を補う為の輸血が開始される。
その間にCTやMRIなどで体内に銃弾が留まっていないかの確認をして最終的には手術による縫合と段取っていくが…血液検査の結果を見ていた南雲の表情が僅か翳り、彼は大股で処置室を出て行ってしまう。
向かう先は廊下の長椅子に座っている圭介の元だ。ズカズカとやって来た南雲は圭介の前にビダッ!と止まると、彼の右脇に手を差し入れ引き上げるようにして立たせた。
「な、何だよ!南雲っ。」
「ちょっと来いっ。」
「はぁ?」
「いいから来いっての!」
数歩歩いただけだが、たったそれだけと思う事なかれ。たかが数歩だろうと離れ、距離さえ作れば『患者の秘匿』を守ったという事になるのだ。
「おい清水…お前はいったい何考えてんだよ。」
「……あァ?何なんだよ、いきなり藪から棒によ…」
「彼女さんの事を好きなのはお前見てりゃわかるさ。マジで惚れてんだなってっ…だけどなっ…、…」
「……。ンだよ…」
「…会長から聞いたけど、お前…彼女さんと『結婚』するんだって?」
「する。だから何だ。文句あんのか。」
「まさかと思うけど…『結婚する』っていう頭があるから生でヤってるだろ。あわよくば中出しのおまけ付き。」
「………。」
南雲にジト目でズバリと指摘され、圭介はげんなりとした顔で視線を逸らす。それを見た南雲からは声にならない声で唸り、くわっ!と目を見開いた。プルプルと震える両手の甲には青筋がくっきりと浮いている。
「~~~っ清水っ!いくらこの先結婚するっつったってなぁ!ちょっとは考えろ!子供を妊娠するのも産むのも『女』なんだぞ!無計画なのはこっちが一番困るんだ!」
「…相っ変わらずギャーギャーうるせぇ奴だな南雲。だからてめぇンところに来たくねぇんだよっ。…っておい!まさか美優の腹にっ…」
「いねぇよっ。いねぇけど、そういう『痕跡』があったからビビったんだよ!彼女が妊娠してたら、使える薬なんかほんの数種類しかないし、手術だって出来ない!…『麻酔』が使えないからなっ。」
「…ンだよっ…ぬか喜びさせんじゃねぇ。」
「……?、清水お前…『子供』、欲しいのか?」
彼はちょっと意外そうに聞く。圭介はどう見ても子供が好きそうには見えないからだ。
「…元々は好かねぇ。けど…美優に惚れて考えがちょっとだけ変わった。…アイツが産んだオレのガキなら…身体張って守ってやれるかなってな。」
「………。」
「アイツは…美優はオレに似た『男』がいいっていつだか言ってたけど…オレは逆にアイツに似た『女』が欲しい…」
「…。娘は…あっという間に父親から離れていって、さっさと男見つけて嫁に行くぞ?」
「……。生半可な男にゃ渡さねぇ…それまでは四六時中連れ歩く。」
「……怖え親父だな。…とにかく『子作りは計画的に!』…コレ、テストに出るから!赤線引いて頭に叩き込んどけ!」
「何のテストだよ!極道にテストなんかあるか!しかも何かのCMみてぇじゃねぇかっ。」
互いに昔を知っているという気安さもあって、つかの間そんな話をしていたのだが…南雲は思い出したように白衣のポケットから大判のガーゼを取り出して圭介の左上腕をギュッと縛る。
「イッ!…」
「…院内でお前らの事を知ってるのは、俺と看護士長と俺の弟だけだから…悪いけどお前の治療は彼女さんが終わってからだ。多分弾は掠ってると思うから…お前の怪我は大して心配はない。」
「……。オレの事なんかどうでも良い…、…美優を頼む…」
「…わかってる。」
「院長!すぐ戻って!!クランケがっ…美優さんの容態が!!」
「ッ、わかった!」
「ッ!?南雲てめぇ!美優を死なせたりなんかしてみろ!!ぶっ殺してやっからなァ!!」
…そんな圭介の悲痛にも似た怒声を背に浴び、南雲は白衣を翻して処置室へと戻っていく。
「何が起きた!?」
バン!と両開きの扉を押し開け、更にはワラワラと取り囲むスタッフ達を押し退け美優の側へとやって来た南雲は、心臓マッサージをしていた実弟で産婦人科医の健(たける)を見やる。
「おい健?!」
「わからない!急に心停止起こしてっ…もしかしたら『失血性ショック』かも!」
「っ?!」
心電図モニターを確認すると…既に全ての波形が何の形を成しておらず平行になっていて、健が行うマッサージに反応を示すのみだった。かと言って、ここで諦める南雲ではなかった。
「退け!」
弟から引き継ぐと、南雲は美優の心臓がある左胸をドン!と力の限り拳で殴りつけ、それから心臓マッサージを再び始める。
「強心剤と昇圧剤追加!あとカウンターショックの準備もして!」
全体重を使っての心臓マッサージは大の男でも根を上げ、数十分も続けられれば御の字だ。大概の医療施設ではそれが原因で医師が倒れてしまう事象もあるため、分単位で交代しながらマッサージ効果を維持させる。
だが南雲はそれを1人でやり熟そうと奮起する。そこには…友人である圭介と交わした『約束』があるからだ。
「院長!準備出来ました!」
「離れて!」
専用のパドルを受け取った南雲が出力の確認をして心臓付近に当て電極を流すと、バン!という音と共に美優の身体が大きく跳ね上がる。そして再度、彼は心臓マッサージを開始した。
けれど時折確認する心電図モニターの波形は、変わる事なく平行なままだ。そうしている間にも救急のデンジャータイムと言われる時間が刻々と過ぎ…南雲の額や首筋には玉の汗が浮かび伝う。
「…っ、美優さんっ…ダメだ…貴女はまだ逝くべき人じゃないっ…還ってくるんだっ…、…」
「………。」
「…やっと…貴女と会えたのにっ…アイツが本気で惚れたっ…貴女と会えたのに、もうお別れなんて悲しいじゃないかっ…お願いだ美優さんっ…貴女がいないと生きていけないと泣くアイツをっ…圭介を『独り』にしないでくれっ!…」
彼は心臓マッサージを懸命に行いながら美優に呼び掛ける。…人伝てながらに話には聞いていた友人の女にいつ会えるだろうと、密かに心待ちにしていた南雲。けれどこんな初対面となってしまった事に、顔には出しはしなかったが動揺していたのだ。
だから彼は『約束』をした。…必ず助けて、側に返すと。それは偏に南雲自身が、2人が並び立ち笑い合う姿を見たかったからに他ならない。
「…っ、お願いだっ…彼女を…美優さんを守ってくれっ…俺“達”のダチの大事な女なんだぞっ…っ、頼む!『流平』!っ…」
…南雲がその名を口にするのは実に数年振りである。『立花流平』…彼こそ、南雲に医者の道を歩くキッカケを与え、19歳という若さで惚れた女を道連れにバイクで自殺をしたもう1人の友人なのだった。
0
お気に入りに追加
191
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ
桜庭かなめ
恋愛
高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。
あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。
3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。
出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!
※特別編4が完結しました!(2024.8.2)
※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
後宮の棘
香月みまり
キャラ文芸
蔑ろにされ婚期をのがした25歳皇女がついに輿入り!相手は敵国の禁軍将軍。冷めた姫vs堅物男のチグハグな夫婦は帝国内の騒乱に巻き込まれていく。
☆完結しました☆
スピンオフ「孤児が皇后陛下と呼ばれるまで」の進捗と合わせて番外編を不定期に公開していきます。
第13回ファンタジー大賞特別賞受賞!
ありがとうございました!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる