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第3章 校外学習で色々稼ごう

59.え!?

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 聞き間違いだろうか。

「勝負ですか?」

 だから聞き返す。
 向こうはみんな勝つ自信があるのか、それ以上に俺たちに恨みでもあるのか乗り気な感じだ。

「何をキョトンとしているの? 入学したばかりの頃のあの試合で勝ったくらいでいい気になりすぎなのよ。だから、私たちに負けたらその余裕を見せんなって話」

 よく分からんが何となく把握した。
 要は、強者を気取んなということか。確か、このリーダー的な子は今年の主席のメーリンとか言っていたような記憶がある。
まあ俺が主席ではなかったのは単純に魔力が満点からは程遠かったからである。だから入学当初は自分の方が実力が上か同じくらいとでも認識していてたのにそうは見えなくなってきて、果ては自分たちを侮辱するようなことをされた。とか思っているのだろう。

しかしそのプライドなどといったことに対して俺はどう対応すればいいのか。
いくら考えても堂々巡りな気がするので、ここは一先ず回避といこうか。

「別にそういうことなら勝負で勝ち負けとか決めなくても改善するよ?」

 それくらいを勝負で白黒つけないと改善する気が無いほど俺は小さい男じゃないのだよ。というか正直な話ちょっと面倒だ。

「どうすればいいか、言ってくれれば改善するぞ」

 カリス、ティアナ、エンセリアも勝負をしなくても変えるつもりのようだ。もしここで意見が違えたら少々面倒な感じになるところだったので良かった。

 幸いにも向こうのみんなもそれならそれでという感じであった。

「そういうところよ! 上から目線でなんでも物を言わないで欲しい。ね、みんな?」

 先頭になって俺たちに勝負を持ち掛けて来た女の子以外はその彼女の言葉に驚いてる。
 でも、確かに彼女言う通りそれでどうこう収まるものじゃない。

 その彼女問い掛けにみんなは微妙な反応を返す。

「ば、場が冷めちゃったじゃないの……。いいわ! こんな状況で勝ってもこっちがまるでこっちが悪みたいだからまた他の機会にしてあげる」

 彼女もその反応は予想外だったようで動揺している。それと、人のことを上から目線するやつ呼ばわりしてくるが自分はどうなんだよ。別段、そういうことを気にしない俺からすればどうでもいいことなのだ。

 そして彼女たちは去って行った。


 ◇

 そんな波乱な夕食も終わり、今は風呂も入った後でベッドの中でもう寝るところだ。

 ここで2件の朗報(?)のようなものがある。

 まず一つ目は、あのどさくさに紛れて変なことを唐突に言ってたやつだがあれはそこらへんの酒場で酔ってたただのかは知らんがおっさんだった。

 そして二つ目は、勝負を持ちかけてきたあの主席の女の子件だ。
 あの子はここに入学したばかりの頃、俺達に負かされたのが相当悔しかったらしく何かの機会に再度挑みたかったようで、このみんなの印象が下がった今回を機にと考えたようだ。これは、彼女と一緒について来たメンバーの1人が謝りに来てくれたときに得た情報だ。
 
人から嫌われているとこんなにも居心地が悪いのか、と深いため息をつくのだった。
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