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第3章 校外学習で色々稼ごう

53.睡眠時間

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「朝から元気がありませんが、セシリアさんどうしましたか?」

「さっきから欠伸ばかりだぞ」

 気が付いたら欠伸を何回もしていた。睡眠時間としては三時間ちょっとで地球にいた頃の俺だったら少なめくらいだったが、この身体はまだ子供だ。もしかしたらではあるが、大人の感覚でいるよりかは子供の頃の感覚を意識することにしよう。

「今日は欠伸の日だからな」

「そんな日聞いた事無いんですけど……」

 だろ? テキトーに言っただけだからね。

「それでどの依頼にするんだ?早くしないと集合時間に間に合わないと思うが」

 俺がそういうとお前が言うな的な視線を向けられる。いや、やる気がない訳では決して無いからな?

「まあ兎に角ここにいるだけでも進まないから、昨日みたいに受付の人のおすすめにしてみるか?」

 受付の人なら1発だと思う。そう思い俺は低音したのだが、

「受付に長蛇の列が出来て忙しそうなのにセシリアは鬼畜だぞ」

「ここはあまり頼りすぎも良くないと思います。だから、こちらで決めてしまった方が……」

 言われてみればそうだな。というかこんな俺がパーティーリーダーになったことが間違ってるんだよ。今更だから、リーダーらしくなるよう頑張りますけどね。

「じゃあ、掲示板のところで決めますか」

 そして掲示板を眺め始める。

 見た感じ分かったのが、【ダンジョン推奨依頼】というのがあり冒険者ランク別で見ている。
 依頼内容はどれも魔石を何グラム取ってこいとどれも同じ内容だ。
 上の方のランクの依頼を見れば特定のドロップしてくるアイテムを取ってくるというのもあるがBランクやAランク向けでありEランクの俺たちでは到底それらの依頼は請けれないだろう。

 では、俺たちは必然的に魔石を何グラムか取ってくるというものなのだが実はイマイチ普段何グラムぐらい取っているのか分からないのだ。
 大体の大きさと数であるからだ。仮に1個30グラムとすると大体ほぼ丸一日ダンジョンに潜ると50~75個くらい取れる。つまり、予想だと1.5キロから2.25キログラムとなる。
 そして、俺たちが請けれる依頼のグラムは20グラム~150グラムだ。

 これって余裕何じゃ? というか重複して依頼を請けることって可能なのか? ちょっとみんなにも聞いてみるか。

「この依頼って重複して請けれるのかな?」

「私もそれ思った! だって数十グラムとかって割とすぐ集まるからどうせなら纏めて請けたら凄い得しそう」

「他の冒険者の人に聞いてみましょうか」

 ティアナが他の冒険者に訊くことを提案する。実はここだけの話、また受付の人に訊こうと思っていたのだ。全く、俺は学習能力というものが無いのか?

「そうだな。ここは一応パーティーリーダーとしてボクが代表として訊くことにしよう」

 流石にこのくらい出来なくてはパーティーリーダーを名乗る資格どころかパーティーの一員としての役割のようなものも果たせないことになってしまう。
 だから、ここは俺がということだ。
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