2 / 123
2 貴族の邸でに熊さんに出会った
しおりを挟む
アビゲイルは踵を返してフロアを出た。シズ侯爵のエスコートでぼんやりしながら連れてこられたので、どうやって戻るのかわからないが、一度パーティー会場へ戻らないとならない。
気が付いたら侍女のルイカがいない。ということは自分はシズ侯爵に、侍女に気付かれぬように連れ出されたに違いなかった。
はぐれたこと、ルイカに泣かれるなあと思いつつ、今頃パーティー会場で泣きながら捜索しているだろう侍女に申し訳ないと思いつつ、とぼとぼと帰りの道をエスコートも無しに辿る。
と、後ろから何やらどすどすという貴族の邸にありえないような足音が響いてきて、何事かと振り返れば、山のような熊のような大きな影がアビゲイルに向かって突進してくるのが見えた。
あ、これあかんやつや。
咄嗟にそう思ってハイヒールをすっ飛ばしながら、ドレスの裾を持ち上げると、廊下を令嬢らしからぬスピードで走って逃げた。
アビゲイルの逃げ足は誰より早かった。この神から与えられた俊足(自称)で、今までのトラブルを回避してきた実績がある。
もちろん令嬢が走るなんて、言語道断だとわかっているが、トラブルの多い貴族の人生ともなると、逃げるということは非常に大事なので鍛えたのだ。
向こうで「姫」とか「お待ちを」とか「早っ」とか聞こえるけれども、熊に追いつかれたら多分死ぬ。
あれだけ走ったのに息も乱れていないアビゲイルはなんとかパーティ会場へたどり着いて、侍女のルイカを見つけて号泣する彼女をなだめやった。
「おひいさま! 今までどこにいらしたんですかあ~!」
「ごめんね、あたしにもよくわからなくて」
「って、ひぃっ! なんで、靴をどこへ……むぐむぐ」
裸足のアビゲイルを見て悲鳴を上げそうなところを、なんとかルイカの口元を手で押さえて止めた。
自分ですっ飛ばして来てしまったのだが、靴を脱ぐような行為をする場所にでも行っていたのかと思われたら大事だ。
一応そっと歩けば靴なんかよく見えないだろうほどにドレスの裾はマキシ丈だから、バレないんじゃないかと提案しようとして、ルイカの顔を見たら、彼女は目を見開いてこっちを見ていた。
「ルイカ。どうしたの、その面白い顔」
「あ、あわ、あわわわ」
今にも泡を吹いて倒れそうな面白い顔をしているルイカを見ていると、不意に目の前に影が下りた。
背後で、ふっ、ふっ、と息を吐く何者かの気配を感じて、ああ、ルイカはこれに対しても面白い顔をしているのかと思ってそろりそろりと振り返る。多分今自分もルイカと同じ面白い顔をしていると思った。
そこには山のように大きな体の男が立っていて、その手に白いハイヒールを持っていた。
「ひ、姫は足がお速い。お、落とし物です」
ちなみに、姫というのは国の王女とか言う意味ではなく、貴族の令嬢のことを言う。アビゲイルはアビー姫、とか、使用人にはおひい様とか呼ばれている。
山のような男は熊のような大きな手でアビゲイルの華奢な作りのハイヒールをそっと差し出した。
「あ、これはどうも……」
厳つい顔をした切れ長の目の大男だった。山かと思ったのはこの上背と夜会服の上からでもわかるほどの筋肉の盛り上がりのせいだろう。きっと騎士だ。
「先ほど、姫のお陰で我に返ることができました。あのまま、あそこに居続けたら、きっと私は廃人になっていました」
「(綺麗な目の色だなあ)」
ウルトラマリンブルーの切れ長の瞳がなんとも印象的で少々見とれてしまった。
所謂コワモテと称される、一般の女性にはあまりウケないタイプだと思われるが、どちらかというとちゃらちゃらしたイケメンよりはこういう騎士風の男のほうがアビゲイルは好みだ。
ハイヒールを受け取ってそれをルイカに手渡して履かせてもらおうとしたら、ルイカが愕然としていた。
「なっ……なんで、受け取ったんですか、おひい様……?」
「え? ……あ」
ふと見回すと、周りの人々が目を見開いてこちらを見ている。
大男のほうはきょとんとしていて、何が起こったのかさっぱりわかっていないらしい。
今、この大男から靴を返されたということは、この男と一緒に靴を脱がないといけない場所へ行っていたという風に見えてもしょうがないだろう。
『先ほど、姫のお陰で我に返ることができました。あのまま、あそこに居続けたら、きっと私は廃人になっていました』
さっきうっかり聞き流した男の言葉も、聞きようによってはそういう部屋に二人で入って、すんでのところでやめてよかったね、とでも言っているかのように聞こえる。
また一つ、アビゲイルのダメな噂を作ってしまった。
きっと両親は呆れるだろう。そして固い性格の弟は今まで以上に自分を嫌うことだろう。
ああ、あの前世での家族は、『私』が刺されたあと、一体どうしただろう。同じ家族構成だったから今とかぶってなんだか物悲しい。
あんなにお祝いしてくれたのにね。ヒロイン役、頑張ってねって、一番高いお酒でお祝いしてくれたのに。
前世でも家族を不幸にして、現世でも同じ家族構成なのに、また迷惑をかけているなんて。
いやいや、それよりも。今何してるんだっけ。
そうそう、今は靴を受け取ってしまって、この男と如何わしい場所にいたんじゃないかという噂を作ってしまったんだっけ。
あのシズ伯爵に連れて行かれた場所は確かに妖しい場所だったけれども、この人いたの? というか「姫のお陰で我に返れた」と言っていたけれど、私、何かしただろうか?
叫んだ記憶しかアビゲイルにはない。
こういう時はどうしたらいいんだっけ。取り乱さないのが一番。女の武器は涙という人もいるだろうけれど、本当の女の武器は冷静さだと思う。
アビゲイルは優雅な動きでルイカに靴を履かせてもらうと、振り返って満面の笑みで大男に向き直る。
演技なら、いくらでもできる。自分は女優だからだ。
「……貴方にそんなつもりはなかったというのに、勝手に盛り上がって迫ってしまってごめんなさい。ああ、お優しい方。こんな悪い子のあたしを送ってくださるというのね」
「え?」
「参りましょう」
そう言って、何が起こっているのかわからず戸惑う大男の腕に自分の腕を絡めて一緒にパーティ会場の外に出る。
これで、彼は気の多い放蕩娘アビゲイルに勝手に迫られて迷惑した紳士で被害者なのだという認識がされるだろう。全部アビゲイルが自分で悪者になればいいだけの話。
悪者を演じるのも慣れているから。
慌てて追う侍女のルイカ。その三人の姿を見た人々は、また新たに作られたフォックス侯爵令嬢の噂話を始めた。
アビー姫の新しい想い人は、あのヘーゼルダイン辺境伯爵だと。
気が付いたら侍女のルイカがいない。ということは自分はシズ侯爵に、侍女に気付かれぬように連れ出されたに違いなかった。
はぐれたこと、ルイカに泣かれるなあと思いつつ、今頃パーティー会場で泣きながら捜索しているだろう侍女に申し訳ないと思いつつ、とぼとぼと帰りの道をエスコートも無しに辿る。
と、後ろから何やらどすどすという貴族の邸にありえないような足音が響いてきて、何事かと振り返れば、山のような熊のような大きな影がアビゲイルに向かって突進してくるのが見えた。
あ、これあかんやつや。
咄嗟にそう思ってハイヒールをすっ飛ばしながら、ドレスの裾を持ち上げると、廊下を令嬢らしからぬスピードで走って逃げた。
アビゲイルの逃げ足は誰より早かった。この神から与えられた俊足(自称)で、今までのトラブルを回避してきた実績がある。
もちろん令嬢が走るなんて、言語道断だとわかっているが、トラブルの多い貴族の人生ともなると、逃げるということは非常に大事なので鍛えたのだ。
向こうで「姫」とか「お待ちを」とか「早っ」とか聞こえるけれども、熊に追いつかれたら多分死ぬ。
あれだけ走ったのに息も乱れていないアビゲイルはなんとかパーティ会場へたどり着いて、侍女のルイカを見つけて号泣する彼女をなだめやった。
「おひいさま! 今までどこにいらしたんですかあ~!」
「ごめんね、あたしにもよくわからなくて」
「って、ひぃっ! なんで、靴をどこへ……むぐむぐ」
裸足のアビゲイルを見て悲鳴を上げそうなところを、なんとかルイカの口元を手で押さえて止めた。
自分ですっ飛ばして来てしまったのだが、靴を脱ぐような行為をする場所にでも行っていたのかと思われたら大事だ。
一応そっと歩けば靴なんかよく見えないだろうほどにドレスの裾はマキシ丈だから、バレないんじゃないかと提案しようとして、ルイカの顔を見たら、彼女は目を見開いてこっちを見ていた。
「ルイカ。どうしたの、その面白い顔」
「あ、あわ、あわわわ」
今にも泡を吹いて倒れそうな面白い顔をしているルイカを見ていると、不意に目の前に影が下りた。
背後で、ふっ、ふっ、と息を吐く何者かの気配を感じて、ああ、ルイカはこれに対しても面白い顔をしているのかと思ってそろりそろりと振り返る。多分今自分もルイカと同じ面白い顔をしていると思った。
そこには山のように大きな体の男が立っていて、その手に白いハイヒールを持っていた。
「ひ、姫は足がお速い。お、落とし物です」
ちなみに、姫というのは国の王女とか言う意味ではなく、貴族の令嬢のことを言う。アビゲイルはアビー姫、とか、使用人にはおひい様とか呼ばれている。
山のような男は熊のような大きな手でアビゲイルの華奢な作りのハイヒールをそっと差し出した。
「あ、これはどうも……」
厳つい顔をした切れ長の目の大男だった。山かと思ったのはこの上背と夜会服の上からでもわかるほどの筋肉の盛り上がりのせいだろう。きっと騎士だ。
「先ほど、姫のお陰で我に返ることができました。あのまま、あそこに居続けたら、きっと私は廃人になっていました」
「(綺麗な目の色だなあ)」
ウルトラマリンブルーの切れ長の瞳がなんとも印象的で少々見とれてしまった。
所謂コワモテと称される、一般の女性にはあまりウケないタイプだと思われるが、どちらかというとちゃらちゃらしたイケメンよりはこういう騎士風の男のほうがアビゲイルは好みだ。
ハイヒールを受け取ってそれをルイカに手渡して履かせてもらおうとしたら、ルイカが愕然としていた。
「なっ……なんで、受け取ったんですか、おひい様……?」
「え? ……あ」
ふと見回すと、周りの人々が目を見開いてこちらを見ている。
大男のほうはきょとんとしていて、何が起こったのかさっぱりわかっていないらしい。
今、この大男から靴を返されたということは、この男と一緒に靴を脱がないといけない場所へ行っていたという風に見えてもしょうがないだろう。
『先ほど、姫のお陰で我に返ることができました。あのまま、あそこに居続けたら、きっと私は廃人になっていました』
さっきうっかり聞き流した男の言葉も、聞きようによってはそういう部屋に二人で入って、すんでのところでやめてよかったね、とでも言っているかのように聞こえる。
また一つ、アビゲイルのダメな噂を作ってしまった。
きっと両親は呆れるだろう。そして固い性格の弟は今まで以上に自分を嫌うことだろう。
ああ、あの前世での家族は、『私』が刺されたあと、一体どうしただろう。同じ家族構成だったから今とかぶってなんだか物悲しい。
あんなにお祝いしてくれたのにね。ヒロイン役、頑張ってねって、一番高いお酒でお祝いしてくれたのに。
前世でも家族を不幸にして、現世でも同じ家族構成なのに、また迷惑をかけているなんて。
いやいや、それよりも。今何してるんだっけ。
そうそう、今は靴を受け取ってしまって、この男と如何わしい場所にいたんじゃないかという噂を作ってしまったんだっけ。
あのシズ伯爵に連れて行かれた場所は確かに妖しい場所だったけれども、この人いたの? というか「姫のお陰で我に返れた」と言っていたけれど、私、何かしただろうか?
叫んだ記憶しかアビゲイルにはない。
こういう時はどうしたらいいんだっけ。取り乱さないのが一番。女の武器は涙という人もいるだろうけれど、本当の女の武器は冷静さだと思う。
アビゲイルは優雅な動きでルイカに靴を履かせてもらうと、振り返って満面の笑みで大男に向き直る。
演技なら、いくらでもできる。自分は女優だからだ。
「……貴方にそんなつもりはなかったというのに、勝手に盛り上がって迫ってしまってごめんなさい。ああ、お優しい方。こんな悪い子のあたしを送ってくださるというのね」
「え?」
「参りましょう」
そう言って、何が起こっているのかわからず戸惑う大男の腕に自分の腕を絡めて一緒にパーティ会場の外に出る。
これで、彼は気の多い放蕩娘アビゲイルに勝手に迫られて迷惑した紳士で被害者なのだという認識がされるだろう。全部アビゲイルが自分で悪者になればいいだけの話。
悪者を演じるのも慣れているから。
慌てて追う侍女のルイカ。その三人の姿を見た人々は、また新たに作られたフォックス侯爵令嬢の噂話を始めた。
アビー姫の新しい想い人は、あのヘーゼルダイン辺境伯爵だと。
11
お気に入りに追加
2,589
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
山に捨てられた元伯爵令嬢、隣国の王弟殿下に拾われる
しおの
恋愛
家族に虐げられてきた伯爵令嬢セリーヌは
ある日勘当され、山に捨てられますが逞しく自給自足生活。前世の記憶やチートな能力でのんびりスローライフを満喫していたら、
王弟殿下と出会いました。
なんでわたしがこんな目に……
R18 性的描写あり。※マークつけてます。
38話完結
2/25日で終わる予定になっております。
たくさんの方に読んでいただいているようで驚いております。
この作品に限らず私は書きたいものを書きたいように書いておりますので、色々ご都合主義多めです。
バリバリの理系ですので文章は壊滅的ですが、雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。
読んでいただきありがとうございます!
番外編5話 掲載開始 2/28
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
伯爵は年下の妻に振り回される 記憶喪失の奥様は今日も元気に旦那様の心を抉る
新高
恋愛
※第15回恋愛小説大賞で奨励賞をいただきました!ありがとうございます!
※※2023/10/16書籍化しますーー!!!!!応援してくださったみなさま、ありがとうございます!!
契約結婚三年目の若き伯爵夫人であるフェリシアはある日記憶喪失となってしまう。失った記憶はちょうどこの三年分。記憶は失ったものの、性格は逆に明るく快活ーーぶっちゃけ大雑把になり、軽率に契約結婚相手の伯爵の心を抉りつつ、流石に申し訳ないとお詫びの品を探し出せばそれがとんだ騒ぎとなり、結果的に契約が取れて仲睦まじい夫婦となるまでの、そんな二人のドタバタ劇。
※本編完結しました。コネタを随時更新していきます。
※R要素の話には「※」マークを付けています。
※勢いとテンション高めのコメディーなのでふわっとした感じで読んでいただけたら嬉しいです。
※他サイト様でも公開しています
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
あの子を好きな旦那様
はるきりょう
恋愛
「クレアが好きなんだ」
目の前の男がそう言うのをただ、黙って聞いていた。目の奥に、熱い何かがあるようで、真剣な想いであることはすぐにわかった。きっと、嬉しかったはずだ。その名前が、自分の名前だったら。そう思いながらローラ・グレイは小さく頷く。
※小説家になろうサイト様に掲載してあります。
転生したらただの女子生徒Aでしたが、何故か攻略対象の王子様から溺愛されています
平山和人
恋愛
平凡なOLの私はある日、事故にあって死んでしまいました。目が覚めるとそこは知らない天井、どうやら私は転生したみたいです。
生前そういう小説を読みまくっていたので、悪役令嬢に転生したと思いましたが、実際はストーリーに関わらないただの女子生徒Aでした。
絶望した私は地味に生きることを決意しましたが、なぜか攻略対象の王子様や悪役令嬢、更にヒロインにまで溺愛される羽目に。
しかも、私が聖女であることも判明し、国を揺るがす一大事に。果たして、私はモブらしく地味に生きていけるのでしょうか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる