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本編

113 貴方を美味しく食べてあげる ※R18

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 衝撃にしばしふるふると小動物みたいに震えながら絶頂の快感と痺れに身を任せていると、エミリオは肩で息をしながらスイの腰の隙間に両腕を入れてぐいっと持ち上げて起こした。されるがままのスイは気が付けば胡坐をかいたエミリオの上に座位の形で抱きしめられていた。
 しばしそのままの体勢で、スイはエミリオの頭を両手で愛おしそうに抱きしめながら息を整える。

 スイのふわふわした膨らみに顔を埋めてスリスリしているエミリオがなんか可愛い。締め付けるスイの力にぐっと我慢しているのか胸の谷間でふー、ふー、と息を整えているみたいだ。息吹が乳房にかかってなんだかくすぐったい。それでいてぎっちぎちに膣に入った今にもはちきれんばかりに勃起したままの雄茎が、はやくぶちまけたいと言っているのを、エミリオは理性を総動員して必死で制御しているさまが健気で愛おしい。

 我慢しないでいいのにね。お互い興奮してるんだから、早くたって笑ったりしないのに。
 ああ、なんて、なんて可愛いんだろう、この人は。

「……ねえ、エミさん……」
「ん……?」

 スイは胸の谷間に顔を埋めているエミリオの頬を両手で包み込んで顔を上げさせた。

「ね、エミさん、食べてもいい?」
「え……? 食べる?」
「うん。あたしね、実は可愛い物を食べちゃうオオカミさんなんだよ? エミさんのこと、可愛いから食べちゃいたいな」
「……え? ……え? 食べるって、俺を……?」

 虚を突かれたみたいな顔をしてスイを見上げるエミリオにスイは顔を近づけていく。

「うん……ほら、こぉんなふうに……上も……」
「んっ……!」

 エミリオの半開きの唇に吸い付き、唇をはむっと挟んでからおもむろに舌を差し込んだ。すぐに歯列の奥の分厚い彼の舌にたどり着いて、そのままちゅぱちゅぱと淫らな音を立てて味わっていく。
 荒い息をしながらスイのキスに酩酊していくエミリオに、スイはくすっと笑いながら一瞬離れる。

「ん、ほら、今度は……下からも……ねっ……!」
「んぅっ……あっ……! ぐぅっ……!」

 言いながら腰を上下に動かし始めたスイに、エミリオは驚愕に目を見開いて思わずのけ反り、背後に手をついた。
 くすくす笑いながら「逃げちゃだめ~」と仰け反った顔を追いかけてまた口内で舌を絡めてくる「自称可愛い物が大好きなオオカミさん」に上も下も蹂躙されていく。

 それが苦しいのに気持ちいい。上と下から部屋に響くくらいに大きな粘着性のある水音を立たせながら、こうして淫らな獣に襲われることがこんなにも気持ちいい。

「んっ、んっ……んねえ、エミさん、気持ちい? チューしながらエッチするの、気持ちいの?」
「はぅっ……うあ、ん……っ、き、きもち、いい……!」
「んふ、気持ちい顔、ほーんと可愛いなエミさん……」

 気持ちいいと言いながら眉を寄せ、押し殺したような声で歯を食いしばりながら言うものだから、スイはエミリオの耳に顔を寄せて耳たぶをはむっと口に含んだ。びくりと震えるのがまた可愛いのだけれど、喘ぎは飲み込んでしまったらしい。こうなったら、とスイはその耳の内側をべろりべろりと舐め始めた。

「ねえ……ん、ふ……ほら、ねえ、エミさん? もっと……ほら、もっとイイ声出して……?」
「あ、ひぅっ……! んぁ、い、息、が……はっ……あ、あああっ……!」
「あは、今の声かーわい……ん、はむ……ん、耳も気持ちいの? 舐められたらエミさんのここ、さらにちょっとおっきくなったね……ふふふ、敏感でますます可愛いね」
「んううっ……ス、スイ、あ、ああっ……!」

 腰の動きプラス耳の奥まで舌を差し入れられて、エミリオは思わず仰け反ってい上半身を起こしてスイの腰に腕を回してしがみつくみたいにして抱きしめてきた。
 小刻みに震えながらも、スイの腰の動きに合わせてより深く繋がるように自分も腰を突き上げ始める。

「んんっ……あ、エミさん、すごい、すごいの、これ、イイ、イイよぉっ……!」

 エミリオの痴態にスイも優越感とともに絶頂への坂を駆け上り始めた。降りて来た子宮にガツンガツンと当たり散らすエミリオがその速度を速めてきた。
 スイの肩口で、エミリオがはっ、はっ、と荒く細かい呼吸をして、鼻にかかった呻きを上げてきたので、彼も絶頂が近いのがわかってスイは嬉しくなってしまうのだ。

「ん、イく? イキそう? エミさん、イッちゃう?」
「ひぃっ……い、イく……! あ、んひっ……!」

 女の子みたいな悲鳴に近い声を出しているエミリオがめちゃくちゃ可愛い。胸がキュンキュンしてしまって思わず膣に力が入り、中のエミリオ自身を今までより強く締め付けた。

「んああっ、出る、出るっ……! スイ、あぅ、好き……! 愛してる……!」
「んっふ……可愛い~。ん、あたしもだよ。エミさん、食べちゃいたいくらい、愛してる……っ、あ、あぁ、はげしっ……!」
「あぁあああっ、出る、出るっ!」
「ん、あ、あああっ……!」

 同時に絶頂を迎え、エミリオがひと際スイの身体を強く抱きしめる。エミリオはぶるぶると震えながらスイの子宮目掛けて熱い精をぶちまけた。

 子宮に浴びた熱い精の熱を感じながら、スイは脳内の乾いた部分が潤うのを感じた。さっきまでの頭痛はすっかり無くなっている。

 ああ……これが、魔力交換で魔力が補われたってことか。でもまだキラキラは出てないから、満タンではないんだよね。

 そんなことを考えながらふと見ると、スイの肩口に顔を埋めたままふー、ふー、と大きく息を吐いているエミリオの背をポンポンと宥めてからそのこめかみにキスをしてあげると、彼はむくりと顔を上げた。
 ターコイズブルーの眼が間接照明のせいでセピア色に光っているのは、涙で滲んでウルウルしているからか。

 ――あーあ、また泣かせちゃった。

 スイはエミリオの目尻を指でぬぐいながらふふふと笑った。
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