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第5章
第253話
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ティターンは神々の末裔として知られている巨人だ。
先祖は何なら巨神という表記の方がシックリくる存在だった。
ギリシャ神話の中では、ティターン神族などと呼ばれることもある。
クロノス、プロメテウス、オケアノス、アトラス……このあたりがティターン神族の代表格だが、かなりのメジャーどころが揃っている印象だ。
もちろん今オレが相手にしている連中は、そうしたギリシャ神話の神々そのものでは無い。
あくまで神の末裔である巨人に過ぎないのだが……手強いなんてもんじゃ済まなかった。
何しろ巨大な重装歩兵の部隊を相手しているようなものなのだ。
いかにオレが昨日、シルバードラゴンの存在力を余さず強奪したからといって、白銀の竜と同格の巨人達に息を合わせて襲って来られたら、さすがに分が悪い。
オレが意を決して単独行動に出た瞬間にコレだ。
そうした自分の決断を恨みたくなる気持ちになってしまっても、さすがに仕方ないだろう。
いや……それも甘え、だな。
仲間を信頼するのと、仲間に頼りきるのは似ているようで全く別モノだ。
こうした場面を独りで切り抜けてこそ、オレが望んだ『本物』になれるのだろう。
現在オレが対峙している敵は、ティターンが5体。
ゾンビの群れやスペクターなどのアンデッドモンスターも最初は居たが、既に大規模範囲魔法で排除済みだ。
ティターンは最初、ピルムと呼ばれる投げ槍を投擲して来た。
しかも5体が一斉に投げるのでは無くて、わざとタイミングをずらして来たのだから厭らしい。
それも、ティターンそのものがデカいのだから、ピルムのサイズもそれに伴って極めて長大なものになる。
それがティターンの怪力によって、恐ろしい速さで次々に……さらにはオレが避けた先を狙って飛んで来たのだから堪らない。
ギリギリ躱すだけで精一杯。
ピルムが敢えて非常に脆く作られているのも、回避の困難さを更に厄介なものにした。
さすがに破片の全ては避けきれず、戦闘開始早々あちこちに大小様々な種類の傷を負う破目に陥ってしまったのだ。
ピルムを投げ終えたティターン達は、どうにか回復魔法や造血ポーションで態勢を立て直そうとしていたオレに向かって、いわゆるグラディウスという形状の剣を腰の鞘から抜き放つと更なる攻撃を仕掛けて来た。
一糸乱れぬ連携。
これも回避が精一杯。
貴重な造血ポーションを取り落とし、ティターンに踏み割られるオマケ付き。
オレも魔法や投擲武器で反撃に出たものの、多くはティターンの持つ大盾に阻まれ、盾の防御範囲外に飛んだ攻撃も、鎧や兜の防御力の前に有効打になったものの方が少なかった。
オレが狙いを定めた個体に攻撃を集中させ始めると、それに対して別の個体が庇う姿勢を見せるばかりか、さらに別の連中はオレへの攻撃の手を緩めず、むしろ激しく攻め立てて来る。
こうなるとオレもなかなか攻めきれず、せっかく倒す寸前までいったティターンに、トドメを刺すどころでは無くなってしまう。
その間に護衛に回ったのと、負傷したヤツとが協力して、魔法で回復までする始末。
これが先ほどから、延々と続いている。
……無策?
いや、これがオレの『策』だ。
オレの【存在強奪】は、いまやかすり傷を負わせただけでも、相手の存在力を奪う凶悪な代物になっていた。
以前は攻撃が当たった瞬間、そのダメージ量に比例して存在力を奪っていたが……今は相手が受けた傷が完全に癒えきらない限りは、継続的に力を奪い続けることが出来る。
つまりはオレが先ほどから、1体に攻撃を集中させては退くことを繰り返しているのは、彼我の戦力差を縮めていくばかりか、数的不利を受容したうえで戦力比を逆転させていくための、立派な作戦なのだ。
それが証拠に……オレの集中攻撃を受けたティターンが耐えきれずに、ここでようやく1体光に還った。
今や5対1でもすっかり同等か、何ならオレが優位に立っている状況だ。
いや、今ちょうど1体減ったところだから、4対1か。
やはり、こうして徐々に喰らう方が良い。
昨日シルバードラゴンを喰って意識を失ったばかりだ。
おかげでこうしてティターンを屠ほふっても、吸収した魔力に負けず平然としていられるわけだが、さすがにいきなり一撃でティターンを倒してしまっていたら、僅かに隙を晒してしまっていたことだろう。
相手の方が数が多いどころか、今日のオレにはそもそも仲間が居ない。
そのほんの僅かな隙が、命取りになることは確実だった。
だからこそ、敢えて少し手心を加えさせてもらったわけだ。
捨て身で攻撃していれば、あるいは初っぱなの集中攻撃でティターンを倒せた可能性は高かった。
それをしなかったのは、なにもティターンを侮ってのことでは無い。
ティターンが紛れも無く強敵であると分かったからこそ、こうした作戦を採ったことになる。
1体を仕留めた後は早かった。
いくらサイズに圧倒的な差が有ったとしても、巨人の肉体の構造は人間のそれと何ら変わらない。
防具に覆われていない場所を狙う場合、むしろ的がデカい分だけ狙いやすかった。
もちろん最初は、そんなデカい的にも上手く当てられないほどにオレが劣勢だったわけなので、あまり大きな口を叩くべきでは無いのも分かっている。
それでも、こうして作戦がハマって勝てた時には思わず気分も大きくなってしまうものなのだ。
「……っし! 作戦成功!」
滅多にしない独り言。
思わずそれが出たのは、最近1人で居ることの方が珍しくなっていたからだろう。
だが、今の戦いは自分なりに納得のいくものだったのも事実。
得た力に振り回されず、上手く利用して勝つことが出来た。
独り快哉を叫んでしまったことも、自然な感情の発露だとも言える。
これ以降は苦戦らしい苦戦も経験できないことだろう。
昨日シルバードラゴンから得た力に加えて、それに勝るとも劣らないティターンからも、残らず力を奪い尽くしたのだ。
それも一挙に5体分。
この付近での戦いも、今後は掃討戦へとその様相を変えていくことなるだろう。
ティターンとの戦闘が終了したことで、スキルのレベル上昇や新規スキルの獲得を告げ続ける【解析者】の声が、オレにはまるで勝利のファンファーレのようにも聞こえていた。
先祖は何なら巨神という表記の方がシックリくる存在だった。
ギリシャ神話の中では、ティターン神族などと呼ばれることもある。
クロノス、プロメテウス、オケアノス、アトラス……このあたりがティターン神族の代表格だが、かなりのメジャーどころが揃っている印象だ。
もちろん今オレが相手にしている連中は、そうしたギリシャ神話の神々そのものでは無い。
あくまで神の末裔である巨人に過ぎないのだが……手強いなんてもんじゃ済まなかった。
何しろ巨大な重装歩兵の部隊を相手しているようなものなのだ。
いかにオレが昨日、シルバードラゴンの存在力を余さず強奪したからといって、白銀の竜と同格の巨人達に息を合わせて襲って来られたら、さすがに分が悪い。
オレが意を決して単独行動に出た瞬間にコレだ。
そうした自分の決断を恨みたくなる気持ちになってしまっても、さすがに仕方ないだろう。
いや……それも甘え、だな。
仲間を信頼するのと、仲間に頼りきるのは似ているようで全く別モノだ。
こうした場面を独りで切り抜けてこそ、オレが望んだ『本物』になれるのだろう。
現在オレが対峙している敵は、ティターンが5体。
ゾンビの群れやスペクターなどのアンデッドモンスターも最初は居たが、既に大規模範囲魔法で排除済みだ。
ティターンは最初、ピルムと呼ばれる投げ槍を投擲して来た。
しかも5体が一斉に投げるのでは無くて、わざとタイミングをずらして来たのだから厭らしい。
それも、ティターンそのものがデカいのだから、ピルムのサイズもそれに伴って極めて長大なものになる。
それがティターンの怪力によって、恐ろしい速さで次々に……さらにはオレが避けた先を狙って飛んで来たのだから堪らない。
ギリギリ躱すだけで精一杯。
ピルムが敢えて非常に脆く作られているのも、回避の困難さを更に厄介なものにした。
さすがに破片の全ては避けきれず、戦闘開始早々あちこちに大小様々な種類の傷を負う破目に陥ってしまったのだ。
ピルムを投げ終えたティターン達は、どうにか回復魔法や造血ポーションで態勢を立て直そうとしていたオレに向かって、いわゆるグラディウスという形状の剣を腰の鞘から抜き放つと更なる攻撃を仕掛けて来た。
一糸乱れぬ連携。
これも回避が精一杯。
貴重な造血ポーションを取り落とし、ティターンに踏み割られるオマケ付き。
オレも魔法や投擲武器で反撃に出たものの、多くはティターンの持つ大盾に阻まれ、盾の防御範囲外に飛んだ攻撃も、鎧や兜の防御力の前に有効打になったものの方が少なかった。
オレが狙いを定めた個体に攻撃を集中させ始めると、それに対して別の個体が庇う姿勢を見せるばかりか、さらに別の連中はオレへの攻撃の手を緩めず、むしろ激しく攻め立てて来る。
こうなるとオレもなかなか攻めきれず、せっかく倒す寸前までいったティターンに、トドメを刺すどころでは無くなってしまう。
その間に護衛に回ったのと、負傷したヤツとが協力して、魔法で回復までする始末。
これが先ほどから、延々と続いている。
……無策?
いや、これがオレの『策』だ。
オレの【存在強奪】は、いまやかすり傷を負わせただけでも、相手の存在力を奪う凶悪な代物になっていた。
以前は攻撃が当たった瞬間、そのダメージ量に比例して存在力を奪っていたが……今は相手が受けた傷が完全に癒えきらない限りは、継続的に力を奪い続けることが出来る。
つまりはオレが先ほどから、1体に攻撃を集中させては退くことを繰り返しているのは、彼我の戦力差を縮めていくばかりか、数的不利を受容したうえで戦力比を逆転させていくための、立派な作戦なのだ。
それが証拠に……オレの集中攻撃を受けたティターンが耐えきれずに、ここでようやく1体光に還った。
今や5対1でもすっかり同等か、何ならオレが優位に立っている状況だ。
いや、今ちょうど1体減ったところだから、4対1か。
やはり、こうして徐々に喰らう方が良い。
昨日シルバードラゴンを喰って意識を失ったばかりだ。
おかげでこうしてティターンを屠ほふっても、吸収した魔力に負けず平然としていられるわけだが、さすがにいきなり一撃でティターンを倒してしまっていたら、僅かに隙を晒してしまっていたことだろう。
相手の方が数が多いどころか、今日のオレにはそもそも仲間が居ない。
そのほんの僅かな隙が、命取りになることは確実だった。
だからこそ、敢えて少し手心を加えさせてもらったわけだ。
捨て身で攻撃していれば、あるいは初っぱなの集中攻撃でティターンを倒せた可能性は高かった。
それをしなかったのは、なにもティターンを侮ってのことでは無い。
ティターンが紛れも無く強敵であると分かったからこそ、こうした作戦を採ったことになる。
1体を仕留めた後は早かった。
いくらサイズに圧倒的な差が有ったとしても、巨人の肉体の構造は人間のそれと何ら変わらない。
防具に覆われていない場所を狙う場合、むしろ的がデカい分だけ狙いやすかった。
もちろん最初は、そんなデカい的にも上手く当てられないほどにオレが劣勢だったわけなので、あまり大きな口を叩くべきでは無いのも分かっている。
それでも、こうして作戦がハマって勝てた時には思わず気分も大きくなってしまうものなのだ。
「……っし! 作戦成功!」
滅多にしない独り言。
思わずそれが出たのは、最近1人で居ることの方が珍しくなっていたからだろう。
だが、今の戦いは自分なりに納得のいくものだったのも事実。
得た力に振り回されず、上手く利用して勝つことが出来た。
独り快哉を叫んでしまったことも、自然な感情の発露だとも言える。
これ以降は苦戦らしい苦戦も経験できないことだろう。
昨日シルバードラゴンから得た力に加えて、それに勝るとも劣らないティターンからも、残らず力を奪い尽くしたのだ。
それも一挙に5体分。
この付近での戦いも、今後は掃討戦へとその様相を変えていくことなるだろう。
ティターンとの戦闘が終了したことで、スキルのレベル上昇や新規スキルの獲得を告げ続ける【解析者】の声が、オレにはまるで勝利のファンファーレのようにも聞こえていた。
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