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第4章
第226話
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こんな時に限って……先ほどからの戦闘音に気付いたせいか、レッサードラゴンまでもが空から急速に接近してきた。
鱗の色は少々くすんだ黒。
低位のブラックドラゴンということになる。
強酸性のブレスを放つ難敵だ。
アークデーモンないしグレーターデーモンと呼ばれる悪魔に、レッサーとはいえ厄介なブラックドラゴンを同時に相手どることは出来ない。
これまでの傾向から考えれば、悪魔はともかくレッサードラゴンの方には、他のモンスターと連携するという意志は無さそうだが、それでも両者ともオレ達を敵と見なして向かって来ることは間違い無いだろう。
「いったん退く! 防御魔法を!」
オレの指示に三者三様に了承の意を示した仲間達。
トリアとカタリナは素直に防壁の魔法を、それぞれの得意とする分野の魔法で幾重にも重ね、トムは曲者っぷりを発揮し、あちこちに破裂音を鳴らす魔法を使ったり、レッサードラゴンの鼻先に閃光を生み出したりと、撹乱を目的とした魔法をも組み合わせていた。
悪魔も竜もオレ達の撤退の意図に気付いているのかまでは不明だが、黙って傍観してくれるほど優しい相手でも無い。
グレーターデーモンは何度も魔法を放っては防壁を突破しようとして来たし、レッサードラゴンはまだ距離が有るのにブレスを吐いて来た。
危うく守りが突破されるか、されないかといったところで【転移魔法】が発動し、オレ達は先ほどトムと出会った守護者の間に転移。
自宅まで一気に退かなかった理由は二つ。
少しでも早く【転移魔法】を発動させるためには、近場の方が良かったということ。
もう一つの理由は【遠隔視】で転移先の状況を前もって視ていないため、確実に障害物やモンスターがいる可能性の無いところに飛ぶ必要が有ったということだ。
間一髪というところだったが、どうにか撤退に成功したことだし、改めて自宅まで撤退しても良いのだが、オレには他にも引っ掛かっている部分が有った。
兄達が発見し、今まさに避難誘導している最中だろう生存者達を受け入れるには、このエリアの物資が必要不可欠なのだ。
当面は上田さんが管理している物資の量で足りるにしても、当然それもいつまでも保つものでは無い。
グレーターデーモンの即時討伐が無理なら、このダンジョンの領域内の他のモンスターを狩り尽くしてでも、一気にオレ自身を強化していき可能な限り早く撃破してしまいたいところだ。
それにしても……あの悪魔は明らかにレッサードラゴンより格上だったし、何ならレッサーでは無い普通のドラゴンと並ぶレベルの存在にさえ見えたが、あのクラスのモンスターがこんなところで出現するだろうか?
「何とか凌いだわね。この後はどうするの?」
「アイはともかく、マチルダとエネアだけでも連れて来る? カタナが有れば貴方のお兄さんにも来て欲しいところだけれど……」
「そうだな。ヤツの気配隠蔽能力を最大限に警戒しながら、この地域のモンスター達を狩り尽くす。優先的に狙うのはレッサードラゴン。【遠隔視】で見つけて【転移魔法】で急襲。これを繰り返して、それでも無理そうなら援軍を呼んで来ようか」
『分かりましたニャ! 及ばずながら精一杯、主様のために働きますニャー!』
「そうね。私には異存は無いわ」
「あれさえ居なければ、後はどうとでもなるものね。もし、途中でさっきの悪魔に襲われたら私が盾になってあげる。どうせ、この人形は仮初めの肉体。壊れてしまっても代わりは有るもの。性能は少し落ちるけどね」
先ほどの窮地は何とか凌げたものの、オレが打ち出したのはあくまで積極策。
だというのに誰も文句を言わない。
正直これは有り難かった。
トムはともかく、トリアとカタリナはオレ達の苦しい現状も把握してくれているからこその賛成なのだろう。
◆
【遠隔視】と【転移魔法】の組み合わせは、やはり恐ろしく相性が良い。
レッサードラゴンにしろ、サイクロプスにしろ、初手で翼だったり単眼だったりを駄目にしてしまえば、本来の強さを発揮することさえ出来ずに光に還っていく。
それらのモンスターの存在力を効率的に喰らう【存在強奪】を持ち、短時間で劇的に強化されていくオレほどでは無いにせよ、トリアもカタリナも戦闘を重ねるほどに魔力が高まっていくし、トムにしても明らかに強くなっている。
あれからグレーターデーモンに出くわすことは無かったからこそ上手く強化が進んでいたのだが、既に先ほどのブラックドラゴンも含めレッサードラゴンなどの目ぼしい獲物は狩り尽くしていて、これ以上の強化は出来てもたかが知れたものだ。
いよいよ、拠点にしているダンジョンの守護者の間を出て外に向かうべきか思案していたのだが……反撃の契機は思わぬ形でやって来た。
視えたのだ。
肉眼では間近に居ても分からなかった隠蔽された悪魔の姿が【遠隔視】を使った状態ならば、離れていてもハッキリと視える。
今は区役所前のバス乗り場の屋根に腰掛けて、何やら偉そうに腕組みしていた。
しかし、逆に言えばヤツの姿が視えているのはオレだけ。
隠蔽状態さえ暴いてしまえば【遠隔視】を使わずとも姿が見えるのは確認済みだが、郵便ポストのことを『地面から生えた赤い箱』と表現したトリアやカタリナに、ヤツの腰掛けている『バス乗り場の屋根』という現在地を説明するのは何気に難しい。
ドラゴンにしてもサイクロプスにしても、その他のモンスターにしても【転移魔法】で背後に飛んでしまえば、あとは一斉に集中攻撃して貰えば良かった。
今回はそれが出来そうに無い。
先ほどのように威力重視で、なおかつ広範囲に影響する大魔法で攻撃してもらう手もあるが、それだとヤツに躱されてしまった後に姿を見失う危険性が生じる。
先ほどのように運良く回避出来るとは限らないのだ。
だからと言って、威力に欠く魔法では奇襲の意味が薄れてしまうわけで、それではアドバンテージらしいアドバンテージにならない。
さて……どうしたものか?
鱗の色は少々くすんだ黒。
低位のブラックドラゴンということになる。
強酸性のブレスを放つ難敵だ。
アークデーモンないしグレーターデーモンと呼ばれる悪魔に、レッサーとはいえ厄介なブラックドラゴンを同時に相手どることは出来ない。
これまでの傾向から考えれば、悪魔はともかくレッサードラゴンの方には、他のモンスターと連携するという意志は無さそうだが、それでも両者ともオレ達を敵と見なして向かって来ることは間違い無いだろう。
「いったん退く! 防御魔法を!」
オレの指示に三者三様に了承の意を示した仲間達。
トリアとカタリナは素直に防壁の魔法を、それぞれの得意とする分野の魔法で幾重にも重ね、トムは曲者っぷりを発揮し、あちこちに破裂音を鳴らす魔法を使ったり、レッサードラゴンの鼻先に閃光を生み出したりと、撹乱を目的とした魔法をも組み合わせていた。
悪魔も竜もオレ達の撤退の意図に気付いているのかまでは不明だが、黙って傍観してくれるほど優しい相手でも無い。
グレーターデーモンは何度も魔法を放っては防壁を突破しようとして来たし、レッサードラゴンはまだ距離が有るのにブレスを吐いて来た。
危うく守りが突破されるか、されないかといったところで【転移魔法】が発動し、オレ達は先ほどトムと出会った守護者の間に転移。
自宅まで一気に退かなかった理由は二つ。
少しでも早く【転移魔法】を発動させるためには、近場の方が良かったということ。
もう一つの理由は【遠隔視】で転移先の状況を前もって視ていないため、確実に障害物やモンスターがいる可能性の無いところに飛ぶ必要が有ったということだ。
間一髪というところだったが、どうにか撤退に成功したことだし、改めて自宅まで撤退しても良いのだが、オレには他にも引っ掛かっている部分が有った。
兄達が発見し、今まさに避難誘導している最中だろう生存者達を受け入れるには、このエリアの物資が必要不可欠なのだ。
当面は上田さんが管理している物資の量で足りるにしても、当然それもいつまでも保つものでは無い。
グレーターデーモンの即時討伐が無理なら、このダンジョンの領域内の他のモンスターを狩り尽くしてでも、一気にオレ自身を強化していき可能な限り早く撃破してしまいたいところだ。
それにしても……あの悪魔は明らかにレッサードラゴンより格上だったし、何ならレッサーでは無い普通のドラゴンと並ぶレベルの存在にさえ見えたが、あのクラスのモンスターがこんなところで出現するだろうか?
「何とか凌いだわね。この後はどうするの?」
「アイはともかく、マチルダとエネアだけでも連れて来る? カタナが有れば貴方のお兄さんにも来て欲しいところだけれど……」
「そうだな。ヤツの気配隠蔽能力を最大限に警戒しながら、この地域のモンスター達を狩り尽くす。優先的に狙うのはレッサードラゴン。【遠隔視】で見つけて【転移魔法】で急襲。これを繰り返して、それでも無理そうなら援軍を呼んで来ようか」
『分かりましたニャ! 及ばずながら精一杯、主様のために働きますニャー!』
「そうね。私には異存は無いわ」
「あれさえ居なければ、後はどうとでもなるものね。もし、途中でさっきの悪魔に襲われたら私が盾になってあげる。どうせ、この人形は仮初めの肉体。壊れてしまっても代わりは有るもの。性能は少し落ちるけどね」
先ほどの窮地は何とか凌げたものの、オレが打ち出したのはあくまで積極策。
だというのに誰も文句を言わない。
正直これは有り難かった。
トムはともかく、トリアとカタリナはオレ達の苦しい現状も把握してくれているからこその賛成なのだろう。
◆
【遠隔視】と【転移魔法】の組み合わせは、やはり恐ろしく相性が良い。
レッサードラゴンにしろ、サイクロプスにしろ、初手で翼だったり単眼だったりを駄目にしてしまえば、本来の強さを発揮することさえ出来ずに光に還っていく。
それらのモンスターの存在力を効率的に喰らう【存在強奪】を持ち、短時間で劇的に強化されていくオレほどでは無いにせよ、トリアもカタリナも戦闘を重ねるほどに魔力が高まっていくし、トムにしても明らかに強くなっている。
あれからグレーターデーモンに出くわすことは無かったからこそ上手く強化が進んでいたのだが、既に先ほどのブラックドラゴンも含めレッサードラゴンなどの目ぼしい獲物は狩り尽くしていて、これ以上の強化は出来てもたかが知れたものだ。
いよいよ、拠点にしているダンジョンの守護者の間を出て外に向かうべきか思案していたのだが……反撃の契機は思わぬ形でやって来た。
視えたのだ。
肉眼では間近に居ても分からなかった隠蔽された悪魔の姿が【遠隔視】を使った状態ならば、離れていてもハッキリと視える。
今は区役所前のバス乗り場の屋根に腰掛けて、何やら偉そうに腕組みしていた。
しかし、逆に言えばヤツの姿が視えているのはオレだけ。
隠蔽状態さえ暴いてしまえば【遠隔視】を使わずとも姿が見えるのは確認済みだが、郵便ポストのことを『地面から生えた赤い箱』と表現したトリアやカタリナに、ヤツの腰掛けている『バス乗り場の屋根』という現在地を説明するのは何気に難しい。
ドラゴンにしてもサイクロプスにしても、その他のモンスターにしても【転移魔法】で背後に飛んでしまえば、あとは一斉に集中攻撃して貰えば良かった。
今回はそれが出来そうに無い。
先ほどのように威力重視で、なおかつ広範囲に影響する大魔法で攻撃してもらう手もあるが、それだとヤツに躱されてしまった後に姿を見失う危険性が生じる。
先ほどのように運良く回避出来るとは限らないのだ。
だからと言って、威力に欠く魔法では奇襲の意味が薄れてしまうわけで、それではアドバンテージらしいアドバンテージにならない。
さて……どうしたものか?
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