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第4章
第197話
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とても意外だった。
もちろん覚悟して開けた扉の先に広がっていた光景のことだ。
あの不潔きわまりないハーピーが暮らしている筈なのに、全く臭くないうえ調度品や床や壁にも汚れ一つ無いのだ。
むしろ何か良い香りさえ漂っている。
これは……ジャスミンティーの香り?
「あら、もう登って来たの? 思っていたよりずっと早かったのね」
奥の厨房らしき部屋から現れたハーピーは、銀色のトレイの上にティーセットを乗せ、それを器用に片方の翼で支えながら、後ろ手(翼?)に扉を閉めて近寄ってきた。
しばらく呆気に取られて何も言えなかった。
マチルダやエネアから、あちらの世界の話を最近よく聞いているのだが、その中で聞いていたハーピーの生態と、目の前の有翼の守護者の姿はまるで違う。
着脱の簡単そうなドレス姿ではあるが、衣服まで身に付けている。
しかも衣服も顔も身体も、どう見ても清潔そのものだ。
どうやっているのかまでは分からないが、足の爪さえ適度に切り揃えられている。
「……そんなにおかしい? ハルピュイアだって闘いから遠ざかって久しければ、それなりに身なりを整えもするものよ。それより、そこの椅子に座ったら? お茶も冷めちゃうし……」
「あ、あぁ。失礼させて貰うよ」
「うふふ、どうぞ楽にしてちょうだい。お茶をどうぞ」
……器用なものだ。
両の翼を上手に操り、湯気の立ち昇るジャスミンティーを、全く溢すことさえなくティーポットからカッブに注いでいく。
そして殆ど揺らさずに目の前に差し出してくる。
「頂きます」
美味い。
ジャスミンティー自体、かなり久しぶりに飲んだが、淹れ方に工夫が有るのか非常に美味しく感じられた。
エネアも目を細めている。
いつの間に来ていたのか、カタリナまでお茶を楽しんでいた。
一応、毒を盛られることも警戒はしていたのだが【危機察知】や【調剤】スキルの反応は皆無……どうやらそれも取り越し苦労に終わったようだ。
「うふふ。気に入ってくれたみたいで何よりだわ。用件は分かっているつもりなの。【交渉】か【侵攻】か……私の態度次第で決めようと思っていた。そうよね?」
「あぁ、その通りだ。話が早くて助かるよ」
「……やっぱりそうよね。本音を言うなら、このまま帰って欲しいんだけど?」
「悪いけど、そういうわけにはいかないな」
「うーん。私としては、魔素が得られなくなるのは構わないの。今より強くなってどうこうしたいとか、そういう野心は無いし。でもね、魔素の変換で得られる嗜好品……例えば今、あなた達に飲んで貰っているお茶とか、気に入っているお菓子とか、それが手に入らなくなるのは嫌なの」
これは……ある意味では想定外だった。
そういうシステムの存在自体は知っていたのだが、今まで訪れたダンジョンの守護者達は、エネアの本体であるアルセイデスにせよ、レイスという霊体であるカタリナにせよ、己の強さを高めることにしか興味が無さそうだった腐れバンパイア、マイコニド、マーマンにせよ、そもそも嗜好品や食料品の品質になど拘りが無さそうだったため、もうすっかり忘れそうになっていたシステムだ。
唯一マチルダだけは、ちゃんとマニュアルさえ読んでいれば利用していた可能性が高かったが、結果的には知らないまま守護者の座を明け渡している。
しかし、このシステム……実はとても割高なのだ。
オーク1体分ぐらいの魔素で飴玉1個。
オーガ1体分ぐらいの魔素でクロワッサン1つ。
トロル1体分ぐらいの魔素で、コーヒーや紅茶が1杯。
何故かハーピーが気に入っているというかりんとう1袋だと、何とトロル3体分にも相当する魔素が必要だ。
ジャスミンティーなら、上田さんの管理している物資の中に、かなりの余剰が有った筈だし、これからも手に入るだろう。
特に好むという人も、さほど居ない筈の物だし……ハーピーに優先的に回すことも可能ではある。
かりんとうは意外に簡単に作れるものだし、中でも義姉の作るモノはプロ顔負けの味だった。
一度オレもご馳走になったことがあるが、まさに絶品だ。
かりんとうのイメージがガラリと変わるほど美味かった。
ハーピーにそれらを定期的に融通する代わりに、ここの守護者権限の移譲を頼んでみるのはアリだろう。
そんなようなことをハーピーに話して聞かせると、それからはトントン拍子に話が進んでいき、めでたくこのダンジョンもオレの影響下に入ることになった。
すっかり贅沢になれてしまったハーピーは戦力にはなりそうも無いが、また同行する女性(?)の数を増やして妻に睨まれたくもない。
かえって好都合と言うべきだろう。
こうして団地のダンジョンを後にしたオレ達は、今日の分のダンジョン攻略を終えることにした。
まだまだドラゴンに挑むには物足りない魔素収入では有るが、これでもかなりのハイペースでは有るのだ。
既に日は暮れ始めている。
ここで無理をしてしまうと、またも帰宅が深夜に及ぶことにもなりかねない。
明日以降も次々と手近なダンジョンを支配下においていく方針は変わらないのだ。
今日は久しぶりに早く帰って、息子と風呂にでも入るとしよう。
その後はカタリナによる魔法の講義を受けるのも良いかもしれない。
スキルレベルがどうこう、魔力量がどうこうの前に、彼女は魔法の使い方そのものが非常に上手かった。
見ているだけでも得られるものは多かったが、せっかく教えてくれるつもりが有るらしいのだから、その好意に甘えない選択肢は無いだろう。
【鑑定】する必要の有りそうな物も有るし、ここらで本腰を入れて【調剤】に取り組んでみるのも悪くない。
戦うばかりが強くなる道では無い筈だ。
そう……理解はしている筈なのに、感情も安らぎを求めているというのに、身体も休息を欲しているのが分かるほどなのに、得体の知れない飢えは更なる戦闘を求め訴えていた。
『闘え、奪え、喰らえ』……と。
もちろん覚悟して開けた扉の先に広がっていた光景のことだ。
あの不潔きわまりないハーピーが暮らしている筈なのに、全く臭くないうえ調度品や床や壁にも汚れ一つ無いのだ。
むしろ何か良い香りさえ漂っている。
これは……ジャスミンティーの香り?
「あら、もう登って来たの? 思っていたよりずっと早かったのね」
奥の厨房らしき部屋から現れたハーピーは、銀色のトレイの上にティーセットを乗せ、それを器用に片方の翼で支えながら、後ろ手(翼?)に扉を閉めて近寄ってきた。
しばらく呆気に取られて何も言えなかった。
マチルダやエネアから、あちらの世界の話を最近よく聞いているのだが、その中で聞いていたハーピーの生態と、目の前の有翼の守護者の姿はまるで違う。
着脱の簡単そうなドレス姿ではあるが、衣服まで身に付けている。
しかも衣服も顔も身体も、どう見ても清潔そのものだ。
どうやっているのかまでは分からないが、足の爪さえ適度に切り揃えられている。
「……そんなにおかしい? ハルピュイアだって闘いから遠ざかって久しければ、それなりに身なりを整えもするものよ。それより、そこの椅子に座ったら? お茶も冷めちゃうし……」
「あ、あぁ。失礼させて貰うよ」
「うふふ、どうぞ楽にしてちょうだい。お茶をどうぞ」
……器用なものだ。
両の翼を上手に操り、湯気の立ち昇るジャスミンティーを、全く溢すことさえなくティーポットからカッブに注いでいく。
そして殆ど揺らさずに目の前に差し出してくる。
「頂きます」
美味い。
ジャスミンティー自体、かなり久しぶりに飲んだが、淹れ方に工夫が有るのか非常に美味しく感じられた。
エネアも目を細めている。
いつの間に来ていたのか、カタリナまでお茶を楽しんでいた。
一応、毒を盛られることも警戒はしていたのだが【危機察知】や【調剤】スキルの反応は皆無……どうやらそれも取り越し苦労に終わったようだ。
「うふふ。気に入ってくれたみたいで何よりだわ。用件は分かっているつもりなの。【交渉】か【侵攻】か……私の態度次第で決めようと思っていた。そうよね?」
「あぁ、その通りだ。話が早くて助かるよ」
「……やっぱりそうよね。本音を言うなら、このまま帰って欲しいんだけど?」
「悪いけど、そういうわけにはいかないな」
「うーん。私としては、魔素が得られなくなるのは構わないの。今より強くなってどうこうしたいとか、そういう野心は無いし。でもね、魔素の変換で得られる嗜好品……例えば今、あなた達に飲んで貰っているお茶とか、気に入っているお菓子とか、それが手に入らなくなるのは嫌なの」
これは……ある意味では想定外だった。
そういうシステムの存在自体は知っていたのだが、今まで訪れたダンジョンの守護者達は、エネアの本体であるアルセイデスにせよ、レイスという霊体であるカタリナにせよ、己の強さを高めることにしか興味が無さそうだった腐れバンパイア、マイコニド、マーマンにせよ、そもそも嗜好品や食料品の品質になど拘りが無さそうだったため、もうすっかり忘れそうになっていたシステムだ。
唯一マチルダだけは、ちゃんとマニュアルさえ読んでいれば利用していた可能性が高かったが、結果的には知らないまま守護者の座を明け渡している。
しかし、このシステム……実はとても割高なのだ。
オーク1体分ぐらいの魔素で飴玉1個。
オーガ1体分ぐらいの魔素でクロワッサン1つ。
トロル1体分ぐらいの魔素で、コーヒーや紅茶が1杯。
何故かハーピーが気に入っているというかりんとう1袋だと、何とトロル3体分にも相当する魔素が必要だ。
ジャスミンティーなら、上田さんの管理している物資の中に、かなりの余剰が有った筈だし、これからも手に入るだろう。
特に好むという人も、さほど居ない筈の物だし……ハーピーに優先的に回すことも可能ではある。
かりんとうは意外に簡単に作れるものだし、中でも義姉の作るモノはプロ顔負けの味だった。
一度オレもご馳走になったことがあるが、まさに絶品だ。
かりんとうのイメージがガラリと変わるほど美味かった。
ハーピーにそれらを定期的に融通する代わりに、ここの守護者権限の移譲を頼んでみるのはアリだろう。
そんなようなことをハーピーに話して聞かせると、それからはトントン拍子に話が進んでいき、めでたくこのダンジョンもオレの影響下に入ることになった。
すっかり贅沢になれてしまったハーピーは戦力にはなりそうも無いが、また同行する女性(?)の数を増やして妻に睨まれたくもない。
かえって好都合と言うべきだろう。
こうして団地のダンジョンを後にしたオレ達は、今日の分のダンジョン攻略を終えることにした。
まだまだドラゴンに挑むには物足りない魔素収入では有るが、これでもかなりのハイペースでは有るのだ。
既に日は暮れ始めている。
ここで無理をしてしまうと、またも帰宅が深夜に及ぶことにもなりかねない。
明日以降も次々と手近なダンジョンを支配下においていく方針は変わらないのだ。
今日は久しぶりに早く帰って、息子と風呂にでも入るとしよう。
その後はカタリナによる魔法の講義を受けるのも良いかもしれない。
スキルレベルがどうこう、魔力量がどうこうの前に、彼女は魔法の使い方そのものが非常に上手かった。
見ているだけでも得られるものは多かったが、せっかく教えてくれるつもりが有るらしいのだから、その好意に甘えない選択肢は無いだろう。
【鑑定】する必要の有りそうな物も有るし、ここらで本腰を入れて【調剤】に取り組んでみるのも悪くない。
戦うばかりが強くなる道では無い筈だ。
そう……理解はしている筈なのに、感情も安らぎを求めているというのに、身体も休息を欲しているのが分かるほどなのに、得体の知れない飢えは更なる戦闘を求め訴えていた。
『闘え、奪え、喰らえ』……と。
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