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第3章
第113話
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乱戦に割って入ってみると、混乱の理由は明白だった。
背後から迫って来たゴブリンやオーク主体の敵勢の得物が、一様に血塗られているのだ。
中には返り血を浴びたのか、顔などがまだらに赤く染まった個体までいる。
……これが誰の血なのかまでは分からない。
分からないが、コイツらが発生した場所からここに来るまでに、誰かを殺して来たのだろうことは疑うまでもなかった。
不用意に外にでていた……?
いや、それはこの状況下では考えにくい。
まさかとは思うが家屋に侵入してまで、住民の殺戮を行った可能性さえ有るのではないだろうか?
またも最悪のタイミングで、何らかの『ルール』変更が行われた可能性は高かった。
オレ達が駆け付けたことで、サソリの群れの排除が終わったことが伝わったためか、僅かながら混乱は収まっていく。
そして人々の混乱は怒りへと変わり、背後から襲って来たモンスター達に猛烈な勢いで逆襲に出た。
皆が皆、鬼の様な形相で……。
かくいうオレ達も同じだったかもしれない。
明らかに実力以上の力を発揮している人も多かった。
怒りはさらに力へと変わり、先ほどまで下卑た笑いを浮かべていた鬼畜どもは、一転して狩られる側に堕ちていく。
…………そして背後から来たモンスターが全滅した時、この防衛戦に唐突な終わりの刻がやって来た。
皆が皆、ここに残れないと言ったわけではないものの、大多数がここでの帰宅を決断してしまったのだ。
理性では各自が帰宅したところで、もしモンスターの群れに家が囲まれでもすれば、どうにもならないのは理解している筈だった。
それでも家族が気掛かりだというのは、当たり前のことだと思う。
それとこれとは別……というべきだろうか。
ウチにはオレより余程強い兄が居るから、こうして防衛戦に専念していられるだけだ。
いや、胸がザワつくような思いはオレだって強く感じた。
ここで一緒に戦ってくれた人々への、せめてもの助言がしたい。
そう思ったオレは、近くにダンジョンや人口密集地の無い方面に逃げること、つまり温泉街のダンジョン方向にだけは、もしかしたらモンスターの手が及ばないところが有るかもしれない……という推測を伝えていく。
あくまで推測だが、他には今やモンスターの巣窟と化している仙台駅方面か、青葉城址のダンジョンに繋がる道、あとはド田舎ダンジョンに続く道しかない。
温泉街のダンジョンは、ここから10キロメートル弱というところ。
もし避難するとしたら、そちらしか生き延びる可能性がないとも言える。
山や谷を越え……道なき道を行く手も有るのかもしれないが、それはあまり現実的とは言えないだろう。
残る人より去る人の方が多い……これではとても戦線の維持は出来ないとさえ思えた。
しかし僅かとは言え残る人が居る。
警官隊だけでは無い。
青ざめた顔をしながらも覚悟を決めて残る人達が居るのだ。
これでオレ達が、ここで帰るわけにもいかないだろう。
防衛に従事する人数が大幅に減った分、今までのように戦っていては、バリケードを突破されるのも時間の問題だ。
そこでオレが提案した作戦は、極めて単純なものだった。
警官隊の指揮官も、父や右京くん、さらには上田さんや森脇さんまでもが難色を示す中、オレの考えを正確に理解し支持してくれたのは、妻と沙奈良ちゃんだけだった。
こうして相談している間にも、モンスター達はまたバリケードに次々と押し寄せて来ている。
普段なら第2階層のボスを務めるヘルスコーピオンを含むサソリの群れを一掃したことで、予想通り、第3層を活動の場にするモンスターも戦列に加わり始めていた。
ジャイアントアント(アリ)、ジャイアントモスキート(蚊)、ジャイアントマンティス(カマキリ)らがそれに当たるが、問題はそれよりも武装が一段と良くなったゴブリンやコボルト、それからゾンビやスケルトンの方だった。
先ほどまでは数える程度しか居なかった、ゴブリンアーチャーやコボルトアーチャーが目に見えて多くなっているのも厄介だが、盾持ちのゴブリンや自分の身体より長い槍を持ったコボルトなども居るし、皮鎧程度とは言え鎧を纏ったゾンビ、いっちょまえにガントレットやメイスで武装したスケルトン……これらの登場はモンスター1体あたりの排除や迎撃に対する難度を明確に上昇させている。
警官隊の拳銃による射撃や、沙奈良ちゃんによるブリーズツァボライトの指輪の力を借りたワールウインドの魔法などに加えて、武器を振るう人々の必死の奮闘で何とか戦況を維持しているが、それもいつまでも保てるものではない。
結局、渋っていた面々を強引に押し切る形で、オレが1人でバリケードの前に立つことになった。
◆ ★ ◆
ヒデちゃん……私の夫は、バリケードを颯爽と跳び越えると、恐ろしいモンスター達の前に敢然と立ち塞がり、どんどんと薙ぎ倒していく。
さながら吹き荒れる暴風の様に……。
縦横無尽に暴れ回り、逃げ惑うモンスターを、次々に白い光に変えていく。
本気になったヒデちゃんの集中力は、本当に凄い。
……こんなに強くなっちゃったんだね。
バリケードの内側に残った私の仕事は、ヒデちゃんの討ち漏らしたモンスターを確実に排除していくこと。
警察の人達は主に防空戦闘……おっきい蜂や蚊、コウモリなんかを鉄砲で撃ち落としていく。
もちろんヒデちゃんが危なそうな時には援護射撃が出来るのも強みだけど……そろそろ弾丸のストックが気になり始めているみたいで、半分ぐらいの人は鉄砲をしまって刀で戦っている。
お義父さんはヒデちゃんと一緒にバリケードの前に立ちたかったみたい。
でも、私とヒデちゃんに説得されて、渋々ながら後方の警戒と、全体のバランスを取る仕事を引き受けてくれた。
ヒデちゃんが前に出てから危なっかしい場面は今のところまだ無いけど……みんな、さっきまでよりむしろ、楽に戦っているみたいだけど……でも、何でそんなに頑張っちゃうのかなぁ?
みんなのヒーローになりたいの?
そんなわけないか……。
ヒデちゃんは目立つのが嫌い。
向こう見ずなところは有るけれど、それはいつだって真剣に周りの人のことを考えた結果。
いつだって一生懸命で……それでいて優しくて……結果的に空回りしちゃっても、笑って次に出来ることをいつも探している人。
困った様に笑う……その顔が好き。
だからお願い……何とか今日が無事に終わりますように。
いつもと同じヒデちゃんの笑顔が、明日も見られますように。
私も……ヒデちゃんと一緒に頑張るから。
明日も明後日もそれから先も、ヒデちゃんと同じ顔で笑う、私達の愛しいあの子の未来が続くように…………。
背後から迫って来たゴブリンやオーク主体の敵勢の得物が、一様に血塗られているのだ。
中には返り血を浴びたのか、顔などがまだらに赤く染まった個体までいる。
……これが誰の血なのかまでは分からない。
分からないが、コイツらが発生した場所からここに来るまでに、誰かを殺して来たのだろうことは疑うまでもなかった。
不用意に外にでていた……?
いや、それはこの状況下では考えにくい。
まさかとは思うが家屋に侵入してまで、住民の殺戮を行った可能性さえ有るのではないだろうか?
またも最悪のタイミングで、何らかの『ルール』変更が行われた可能性は高かった。
オレ達が駆け付けたことで、サソリの群れの排除が終わったことが伝わったためか、僅かながら混乱は収まっていく。
そして人々の混乱は怒りへと変わり、背後から襲って来たモンスター達に猛烈な勢いで逆襲に出た。
皆が皆、鬼の様な形相で……。
かくいうオレ達も同じだったかもしれない。
明らかに実力以上の力を発揮している人も多かった。
怒りはさらに力へと変わり、先ほどまで下卑た笑いを浮かべていた鬼畜どもは、一転して狩られる側に堕ちていく。
…………そして背後から来たモンスターが全滅した時、この防衛戦に唐突な終わりの刻がやって来た。
皆が皆、ここに残れないと言ったわけではないものの、大多数がここでの帰宅を決断してしまったのだ。
理性では各自が帰宅したところで、もしモンスターの群れに家が囲まれでもすれば、どうにもならないのは理解している筈だった。
それでも家族が気掛かりだというのは、当たり前のことだと思う。
それとこれとは別……というべきだろうか。
ウチにはオレより余程強い兄が居るから、こうして防衛戦に専念していられるだけだ。
いや、胸がザワつくような思いはオレだって強く感じた。
ここで一緒に戦ってくれた人々への、せめてもの助言がしたい。
そう思ったオレは、近くにダンジョンや人口密集地の無い方面に逃げること、つまり温泉街のダンジョン方向にだけは、もしかしたらモンスターの手が及ばないところが有るかもしれない……という推測を伝えていく。
あくまで推測だが、他には今やモンスターの巣窟と化している仙台駅方面か、青葉城址のダンジョンに繋がる道、あとはド田舎ダンジョンに続く道しかない。
温泉街のダンジョンは、ここから10キロメートル弱というところ。
もし避難するとしたら、そちらしか生き延びる可能性がないとも言える。
山や谷を越え……道なき道を行く手も有るのかもしれないが、それはあまり現実的とは言えないだろう。
残る人より去る人の方が多い……これではとても戦線の維持は出来ないとさえ思えた。
しかし僅かとは言え残る人が居る。
警官隊だけでは無い。
青ざめた顔をしながらも覚悟を決めて残る人達が居るのだ。
これでオレ達が、ここで帰るわけにもいかないだろう。
防衛に従事する人数が大幅に減った分、今までのように戦っていては、バリケードを突破されるのも時間の問題だ。
そこでオレが提案した作戦は、極めて単純なものだった。
警官隊の指揮官も、父や右京くん、さらには上田さんや森脇さんまでもが難色を示す中、オレの考えを正確に理解し支持してくれたのは、妻と沙奈良ちゃんだけだった。
こうして相談している間にも、モンスター達はまたバリケードに次々と押し寄せて来ている。
普段なら第2階層のボスを務めるヘルスコーピオンを含むサソリの群れを一掃したことで、予想通り、第3層を活動の場にするモンスターも戦列に加わり始めていた。
ジャイアントアント(アリ)、ジャイアントモスキート(蚊)、ジャイアントマンティス(カマキリ)らがそれに当たるが、問題はそれよりも武装が一段と良くなったゴブリンやコボルト、それからゾンビやスケルトンの方だった。
先ほどまでは数える程度しか居なかった、ゴブリンアーチャーやコボルトアーチャーが目に見えて多くなっているのも厄介だが、盾持ちのゴブリンや自分の身体より長い槍を持ったコボルトなども居るし、皮鎧程度とは言え鎧を纏ったゾンビ、いっちょまえにガントレットやメイスで武装したスケルトン……これらの登場はモンスター1体あたりの排除や迎撃に対する難度を明確に上昇させている。
警官隊の拳銃による射撃や、沙奈良ちゃんによるブリーズツァボライトの指輪の力を借りたワールウインドの魔法などに加えて、武器を振るう人々の必死の奮闘で何とか戦況を維持しているが、それもいつまでも保てるものではない。
結局、渋っていた面々を強引に押し切る形で、オレが1人でバリケードの前に立つことになった。
◆ ★ ◆
ヒデちゃん……私の夫は、バリケードを颯爽と跳び越えると、恐ろしいモンスター達の前に敢然と立ち塞がり、どんどんと薙ぎ倒していく。
さながら吹き荒れる暴風の様に……。
縦横無尽に暴れ回り、逃げ惑うモンスターを、次々に白い光に変えていく。
本気になったヒデちゃんの集中力は、本当に凄い。
……こんなに強くなっちゃったんだね。
バリケードの内側に残った私の仕事は、ヒデちゃんの討ち漏らしたモンスターを確実に排除していくこと。
警察の人達は主に防空戦闘……おっきい蜂や蚊、コウモリなんかを鉄砲で撃ち落としていく。
もちろんヒデちゃんが危なそうな時には援護射撃が出来るのも強みだけど……そろそろ弾丸のストックが気になり始めているみたいで、半分ぐらいの人は鉄砲をしまって刀で戦っている。
お義父さんはヒデちゃんと一緒にバリケードの前に立ちたかったみたい。
でも、私とヒデちゃんに説得されて、渋々ながら後方の警戒と、全体のバランスを取る仕事を引き受けてくれた。
ヒデちゃんが前に出てから危なっかしい場面は今のところまだ無いけど……みんな、さっきまでよりむしろ、楽に戦っているみたいだけど……でも、何でそんなに頑張っちゃうのかなぁ?
みんなのヒーローになりたいの?
そんなわけないか……。
ヒデちゃんは目立つのが嫌い。
向こう見ずなところは有るけれど、それはいつだって真剣に周りの人のことを考えた結果。
いつだって一生懸命で……それでいて優しくて……結果的に空回りしちゃっても、笑って次に出来ることをいつも探している人。
困った様に笑う……その顔が好き。
だからお願い……何とか今日が無事に終わりますように。
いつもと同じヒデちゃんの笑顔が、明日も見られますように。
私も……ヒデちゃんと一緒に頑張るから。
明日も明後日もそれから先も、ヒデちゃんと同じ顔で笑う、私達の愛しいあの子の未来が続くように…………。
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