神社でお祈りしたらまるでゲームな能力を手に入れました。~俺だけ能力複数持ちで超無双

Albireo

文字の大きさ
上 下
8 / 12
序章・始まりの冬休み

第7話 換金とBクラス探索者

しおりを挟む
今日は探索者協会青森支部に来ている。朝早くからきているということもあってあまり人がいない。

 受付のところまで行くと、20代前半くらいの美人の受付嬢さんが対応してくれた。

「探索者協会へようこそ! 本日はどのようなご用件で?」

「換金をお願いします」

 俺はバッグにしまってあった魔石を取り出す。Dクラスの魔石が13個、Cクラスの魔石が下位と上位合わせて6個だ。

「かしこまりました! こちらに探索者証をかざしていただけますか?」

 受付嬢さんから差し出された電子マネーなどをスキャンするあれに探索者証をかざす。あれなんていうんだろうなマジで。

「はい、ありがとうございます。査定してまいりますので少々お待ちください!」

 だそうだ。査定の間は待合のところで魔法陣を作っては収納しを繰り返して待つ。昨日の夜のうちに20個ほどすでに収納できているからさらに増やしていく。

 昨日作った組み合わせ、それに今までに使ったことのある組み合わせにはすでに名前を付けている。

 今後登場するときのお楽しみだな。まぁ運によっては一生出てくることはないんだが。

 もはやこうなってくると一種のガチャ感覚で魔法陣を作っている。ランダム制による緊張感が戦いの最中に発生することがないのは本当にありがたい。

 そうやって新しく魔法陣を作り、それに名付けをしながら30分ほど待っていると、ようやく査定が終了したようで、受付嬢さんから呼び出しが入る。

「お時間をいただき大変申し訳ございませんでした。こちらが査定の結果となります」

 そういって受付嬢さんに紙を渡された。どうやら明細らしい。

・Dクラス魔石 1万500円×13 13万6500円
・Cクラス魔石(小) 2万8000円×5 14万円
・Cクラス魔石(大) 9万6000円
・総計 37万2500円

 見間違えか? 一介の学生が手にしていい額じゃないぞ? 家に帰ったら家族と相談してみるか。

「なるほど。ありがとうございます」

「すでに探索者証を通じて口座に振り込まれていますので、確認しておいてくださいね!」

 現金で渡されるわけじゃなくてよかったな。さすがに30万後半とか怖くて持ち運びたくないからな。

「ありがとうございました」

「またのお越しをお待ちしています!」

 37万、ね。今後もこんな風に稼げるのだろうか。まぁラッキーで入手したシーモンスターの魔石が10万近い金額になっていたからそれもあるか。

 さて、そしたらこれからダンジョンに向かおうかな。

 いや、まず先にどっかでラーメンでも食べてからいこうかな。最近は昼食ってなかったし、臨時収入というかもはや収入だが。

◆◆◆

 おいしい塩ラーメンを食べて元気が100倍になったところで今日のダンジョン探索の始まりだ。

 今日は魔法を試したいからストーンリザードを狩っていくつもりだ。

 ラーメンを食べている時にも魔法陣を作っていたからな。ストックはすでに70個を超えた。

 改札を通って中に入る。薄暗いのに明かりがあるように感じるいつもの洞窟の奥へと進んでいく。ダンジョンの中の現象についてはもう考えない方がいいかな。草原が広がっていたり、氷山があったりするくらいだし。

 バインドスネークは今回はスルーだ。帰りに数匹討伐して肉を回収する。

 そうしてすぐにストーンリザードの生息圏に到達した。よし、早速ストーンリザードを発見した。

 キープマジックから魔法陣を一つ取り出す。【風】【火力特化】【遠距離】。

 『風刃』の組み合わせだ。魔力を通して発動する。

「『風刃』!」

 風の刃がストーンリザードを両断する。この組み合わせは割とお気に入りだ。窮地を救ってくれた組み合わせでもあるしな。

「あの、少しいいですか?」

 声がした方向を見ると、俺とあまり年齢が変わらないであろう2人の少女が立っていた。黒髪の少女と銀髪の少女だ。声をかけてきたのはどうやら黒髪の少女らしい。

「はい、なんでしょう」

 正直いって声をかけられたことにはめっちゃ驚いた。しかし、あまりビビっていると格好がつかないし、とりあえずは平静にふるまう。

「私、ダンジョンの調査をしている三並 彩佳と申します。あなたに調査に協力してほしくて声をかけさせていただきました」

 三並 彩佳……どっかできいたことある名前だな。あ、そういえばBクラス探索者の高校生じゃないか?

 それと一緒に居るロシア人? っぽい銀髪の少女についても気になるところだ。

 たしか三並さんはソロの探索者だったはずだ。

「僕でよければ調査、協力しますよ。ところで隣のお方は他の協力者ですか?」

 有名な人の力になれるなら協力は惜しまないが...。隣の美少女がすごく気になる。三並さんも美少女ではあるのだが、やはり日本の人ではないというか、外国人のような見た目をしているのがとても気になる。

「え、見えるんですか?」

「あ、見えてますよ」

 何その見えないものが見えている人みたいな反応。この人もしかして幽霊だったりする?

『なんじゃ、儂が見えるのか? どうりでさっきから目が合ったような気がするわけじゃ』

 ちらちら見ていたのがばれていたようだ。いや、こんな日本人離れしてる人いたら見てみたくもなるよね。

「えっと、どういうことでしょう。話が良くわからないのですが」

「すいません、ダンジョンの中で話すのもあれですし、ついてきてもらってもいいですか?」

「あ、はい。構いませんが」

 なにやら少し長話が始まるようだ。確かにダンジョンの中で長話や考え事はよくない。考え事をしてる最中に石が飛んできたりするからな。

「はい、そういうことだからロゼリアも行くよ」

『わかったのじゃ~。帰りにあれ、忘れるでないぞ?』

「はいはい、わかってますよ」

 急な疎外感。なんの話なんだ一体。

「あ、ついてきてもらえます? えっと……」

 あ、名前名乗ってないな俺。

「瀬戸 奏多と申します。奏多と呼んでくださって結構ですよ」

「じゃあ奏多さん、落ち着いて話せる場所まで行くのでついてきていただけますか?」

「わかりました」

 魔法の実験はまた今度だなこの感じは。結構時間かかりそうだ。でもこの人達に時間を使うなら悪くない。性格もよさそうだし、なにより美少女だ。

『そうじゃ、奏多よ。儂のことはロゼリアでいいからの!』

 ロゼリアさん、しゃべり方独特だな……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。

狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。 街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。 彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

処理中です...