神社でお祈りしたらまるでゲームな能力を手に入れました。~俺だけ能力複数持ちで超無双

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序章・始まりの冬休み

第6話 キープマジック

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 さて、翌日。今日も今日とてダンジョンに来ているわけだが、昨日はなかなか大変だった。

 あのローブを羽織ったまま家に帰ったら母さんにはいろいろ小言を言われるし、妹にはお兄ちゃんが厨二病になったなどといわれる始末。

 それに風呂に入ろうと思ったら衝撃波でぶっ飛んだおかげで体中あざだらけだし。

 宿題は一応昨日で全部終わったがマジで昨日はいいこともあったけど悪いこともあった落差の激しい日だった。

 話を戻すが本日のダンジョンでの目標はレベル18になることと、Cクラスの様子を見ることだな。

 ロックリザードはCクラス下位のようなのでうまくやれば今の俺でも継続的に狩ることが可能かもしれないからな。もしロックリザードの狩りが可能ならぐっとレベル20までの道のりが短くなる。

 考えている間にストーンリザードのいる場所についた。ストーンリザード、どうやって石を飛ばしているのかと前々から思ってはいたが、首筋の堅い部分に石を飛ばす仕組みが付いているようだ。エリマキトカゲのようなものだろうか。

 あ、今ランダムブレスを使おうとして思い出した。全然名づけしてない。今日のダンジョン探索が終わったら考えよう。

 今回のランダムブレスは【水】【魔法貫通】【近距離】。

 魔法貫通初見じゃないか? 偏見かもしれなけど威力はあまり高くなさそう。魔法陣に魔力を通して発動させると、水でできた剣のようなものがストーンリザードに突き刺さった。

 見た目も威力もやっぱり控え目だな。対魔法用の魔法を魔法に使ってないのだからそれはそうか。

 よし、決めた。今日使った魔法の名前はその場で付けることにしよう。

 手始めに今の魔法は『水剣』でいいだろう。見た目まんまだし。

 よし、次だ。ストーンリザードを探すのに慣れてきてすぐに見つけられるようになった。

 魔法陣を出して……。今回は【闇】【波動】【遠距離】。

 あれぇ、なんかどっかで見たような気がするなぁ。気のせい気のせい。

 魔力を流すと闇の波動がストーンリザードに向かっていく。

 闇が晴れたときには死体となったストーンリザード。やっぱ闇系怖い。

 じゃあこの組み合わせの名前は『暗黒波動』にしよう。直球だけど。

 俺にネーミングセンスを求める方が間違いなんだよ。

「ん? この感じ……」

 来てしまったな。ロックリザードの生息圏に。

「うおお!?」

 殺気を感じたかと思えば平均的な小学生ほどの大きさをした岩が飛んできた。剣聖スキルのおかげか剣を構えるのが間に合い、岩を叩き斬ることができた。

 岩が飛んできた方を見ると、ストーンリザードと全体的な見た目はあまり変わらないロックリザードがいた。

 ロックリザードの顔の前に魔法陣が展開される。

「お前魔法なのかよいまの!?」

 ストーンリザードは魔法じゃなかっただろうが!!

 俺も同じように魔法陣を展開する。【土】【魔法貫通】【遠距離】だ。

 魔力を流すと岩の槍が生成される。

 魔法陣から現れた岩と岩でできた槍がぶつかり合い、岩の槍が岩を貫通して砕く。

 そしてそのままロックリザードへと命中するが、致命傷には程遠いダメージしか入っていない。

 さすがCクラスでも防御方面に寄った魔物だ。これだと倒すのにかなり時間がかかるな。とりあえず鑑定で弱点を探っておくか。

【ロックリザード】
・Cクラス下位の魔物。
・見た目から物理に強いと判断され、魔法で攻撃されがちだが、魔法に関する耐性の方がかなり高い。
・弱点は火、水、風。

 こいつ物理に弱いのかよ。すごい、なんていうか見掛け倒しな魔物だな。だったら魔剣でたたかっていこう。

 魔剣に火を灯してロックリザードに近付いていく。少し距離があったためか岩を何度か飛ばされたが、全て叩き斬ってロックリザードのそばまで来た。

「はぁ!」

 首に向かって剣を打ち込む。固いが、斬れないこともない! 剣を押し込み続ける。

「ギュアァァァ!!」

 地面に剣で押し付けられているロックリザードが抵抗する。

「うおぉぉぉ!」

 さらに押し込んでいくと、ついに首が切断された。

「よーし、これなら継続的に狩れそうだな」

 多少体力を使うが魔力を大量に使うよりもコスパがいい。Cクラスを継続的に狩ることができるからレベル20まで今日中に行けるかもしれない。

◆◆◆

 かなり長いことロックリザードを狩り続けてようやくレベル20になった。ロックリザードの魔石が5個集まるくらいには狩り続けた。

 明日は換金に行こう。魔石も結構たまっているからな。

 じゃあスキル、ステータスの確認と行こうか。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
名前:瀬戸 奏多
レベル:20
ステータス:攻撃力 601
      守備力 598
      魔力  592
      知力  599
      精神力 589
      速度  620
スキル:<鑑定_Lv.3>
    <成長補正>
    <剣聖>
    <ランダムブレス>
    <キープマジック>
    <??? (Lv.50) >
    <??? (Lv.100) >
    <??? (Lv.255) >
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 ステータスも大分上がったな。で、キープマジック? ってなんだ? よろしく鑑定さま。

【キープマジック】
・魔法陣を収納可能。魔力を消費するが、収納した魔法を後で発動することが可能。
・自身の1.5倍以上の知力を持つ相手の魔法は収納不可能。
・1000個まで魔法を収納可能。

 まじで言ってる? つまりは……。

 俺はランダムブレスを使って魔法陣を作りだす。

 【火】【火力特化】【近距離】だ。この魔法を……。

 キープマジックを発動し収納する。魔法陣は空気に溶けたように消えていく。そして……。

 もう一度キープマジックを発動すると先ほどと全く同じ組み合わせの魔法陣が俺の目の前に現れる。

 ランダムブレスの欠点がなくなったようなものじゃないか。これはやばいぞ。

 明日、換金した後にダンジョンに来ていろいろ確かめよう。それからこれなら普段魔力が全回復しそうになったらこうしてランダムブレスの魔法陣を作って保存していけばいいな。

 本当なら今日これから実験したい所だが、Cクラスを狩り続けたこともあって体力がしんどい上に時間もやばい。そろそろ帰らないとまずい時間になってるんじゃないか。

 これは明日への期待が高まるなぁ。早く帰って早くねようか。

 今日の帰りは珍しくバインドスネークが1匹しか降ってこなかった。
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