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第11話「背徳感の中の快楽」

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 何度か啄むようなキスをした後、相楽はそのままベッドに神崎の上半身をそっと寝かせて、彼女の腰を持ち、自分に手繰り寄せた。
 ゴムを着けた自分のものを、片手で持ちながら膣口に充てがって、先端を擦り付ける。

(……ああ……気持ち、いい……)

 神崎の柔らかくて温かい膣口を、自分の先端に感じて、相楽に快楽が押し寄せて来る。
 堪らず神崎もその刺激によがって、喘ぎを漏らす。

「んっ……あっ……」

 その反応に相楽は顔をニヤケさせて、再び神崎にキスすると「挿れるね」と断って、手で支えながら、自分のものをゆっくり侵入させていった。

(……はあぁっ、やっばっ……めっちゃ、キツい……)

 はじめは先端を慣らしながら、少しづつ少しづつ、押し寄せて来る快楽を我慢しながら侵入を試みる。
 神崎の膣口の狭さに、相楽は強烈な圧迫感と快感を感じて、果てそうになるのをグッと堪えて、先端を入れ切ると手を離して、ゆっくり自分のもので慣らしながら、少しずつ最奥まで自分のものを侵入させた。

(……狭いな、本当。……でも、スゲー気持ち、いい……気抜くと、すぐイッちゃいそう……)

 最奥にたどり着くと、しばらくグッと先端を押し付けるように、相楽は腰を静止させた。目いっぱい先端を最奥に押し付けた後、神崎の狭い膣内をほぐすように、ゆっくりと自分のものを出し入れさせた。

「あ……っ、はぁっ、……ぁ、ん……あっ」

 神崎が甘く喘ぎ出した。彼女の膣内を相楽の肉棒が動くたび、じゅぶじゅぶと愛液が漏れ出て来る。

 徐々にその速度を上げながら、相楽は腰を前後に動かし出した。

 あまりの気持ち良さに、相楽は夢中になって腰を振り続けた。その快楽は今まで味わったどんな快楽よりも気持ち良く、腰が勝手に動いてしまう。
 雄の本能を自分に感じながら、もっと神崎の膣内なかを感じたいと、ヌチャ、ヌチャ、ヌチャ、と一定のリズムで相楽は更に腰の動きを早くさせた。

「あぁんっ……あん、あっ……あんっ……はぁ、んんっ、あ、あぁっ……」

 相楽は自分の揺さぶりで、切なそうに喘いでいる神崎を見下ろしながら、フッと、どうしてこんなに気持ちがいいのか考えた。

 元々神崎と体の相性がいいのかもしれないが、それは「背徳感」からだと気が付いた。

 初体験の時だって、ここまでの感動と気持ち良さはなかった。正確に言えば肉体だけでなく、感情からも来る全く別の快楽なのだ。

 確かにお互い想い合い、愛し合っている二人のセックスは幸せで気持ち良いだろう。その状況でしか、味わえない快楽がある。

 ただ恋人でもない、お互い想い合ってもいない、本来ならこんな事をする関係ではない、ただの友人と「してはいけない事」をする背徳感や罪悪感の元で、行うセックスでしか味わえない快楽が、確かにあると相楽は感じた。

 相手を全く気遣う事もせず、想う事もしない、身勝手な自分の快楽の為だけに相手を道具のように利用する、この非道徳的な行為が、相楽を更に興奮させた。

 本能の赴くまま、相楽は腰を振った。ただただ気持ち良さを貪る為だけに、神崎を突き続ける。
 相楽は自分の体の下で、切なそうに喘ぐ神崎を、改めて見つめた。

 神崎も同じなのではないだろうか?

 この何の愛もない、何のしがらみもないセックスに、ただただ快楽だけを求めて、自分を欲してるんじゃないかと思った。

 そうでなければ、こんなにグズグズに性器を濡らさないだろうし、こんなに甘い声を上げながら喘がないだろう。

「ふぁっ、あっ、ぁん! んっ、あぁっ!」

 神崎はだらしなく口を開けて、相楽の律動に身を任せ、視点の定まらない様子で、自分の下で知能のなくなった獣のように、気持ち良さそうに、快楽に身を任せてただただ喘いでる。

 神崎の本能を剥き出しにさせているのが、自分かと思うと、相楽は彼女を自分が変えてしまっている征服感から、より気持ち良くなった。


つづく
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