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農地の様子を見て回った結果、ローゼンストーン王国でも基本的に連作を行っておりその障害が少なからず出ているのを確認している。
俺たちの畑では農地改革のテスト農場として輪作を行い、そのサンプルケースとして農民達に見せていく。
が、まずは畑を興さなければということでクワを持ちつつ、魔法で土を掘り起こしている。
「魔法って本当に便利ですのね。体を鍛えた意味なんてなかったのではないの?」
無茶苦茶な事は残念ながらできないが、魔力を使えば30センチ四方程の土が一瞬でぼろぼろになり空気が含まれるくらいは余裕で出来る。
クワは魔法を使っていることがばれないようにするためのポーズ。
魔法の使用についてだが、どうやら使える人間と使えない人間がいるようなのだ。
おそらくは潜在的に所持している魔力量の問題であろうが、使えない人間からしてみたら魔法なんて恐れの対象にしかならない。
というのが、地球でも魔女狩りが行われていた歴史からわかる事実だ。
もっとも隠し続ける気はないので、地盤さえ固まれば人々に魔法の使い方も教えていく事になるだろう。
「体を鍛えてなければこの暑さにアリゼはやられてしまうだろ?」
「そ、そんなにひ弱じゃないですわよ!」
「まあまあ、いいじゃないですか。実際に体力がついたことは確かです。農業なんてやったことなかったですけど、意外と楽しいものですね」
生業としてやっている人間は大変だろうと思う。
俺たちは魔法を使って楽しているが本来はそうはいかないので、生業としている人達が少しでも楽になるようにと考えている。
二人が仲良さそうに畑を耕している間に俺は大きな穴を掘り、そこに雇っている男たちに指示を出し落ち葉や小麦の穂などを集めてこさせる。
一人で掘るにはありえない大穴だったので不思議そうに見られたが、俺が笑顔を向けると怯えてどこかへ行ってしまった。
そんなにこのペイントと格好は悪いのだろうか、とショックを受けるが俺は気を取り直して作業を行う。
集まった大量の落ち葉やら野菜カスなどに、石灰を魔法で混ぜ込み土を被せて堆肥作りの礎は完了だ。
動物の糞も使おうと思えば使えるが、正しいやり方をしないと寄生虫の罹患率が上がると聞いたことがあるので俺はパスした。
代わりに、ではないがチャールズには牧場の方を担当してもらい、エールと呼ばれるビールのようなもののカスを飼料に混ぜ込むよう伝える。
本当はもっといろいろやれることがあるのだろうが、俺が知っている知識はそれくらいしかない。
「エト~、言われていた分は終わったわよー」
「おお、もう終わったのか。女手二人の作業量じゃとてもないよな」
呼ばれたので見に行くと四分割された畑が綺麗に掘り起こされていた。
輪作内容は小麦、トウモロコシ、小麦、さつまいも。
米があれば二毛作でもやりたいところだが、この国には悲しいことに米がない。
他の国にあるのかは知らないが、俺自身のためにも探し求めたいところ。
「こんなに簡単にできてしまって何だか申し訳ないです」
エリーゼの視線の先には、驚いた表情をして見ている先ほど落ち葉を集めてもらった男二人。
おそらく男十人がかりでやるよりも早いペースに意味が分からないといった様子。
俺はその男たちに声を掛ける。
「森から腐葉土を持ってきてここの土と混ぜてくれるか? そうしたら俺が言った通りに作物を植えておいてくれ」
堆肥は作るのに時間がかかる。現状では少しばかり距離があるが腐葉土を持ってきてもらうしかない。
掘り起こしたり水をやったりは魔法でできるのだが、アイテムボックスの類がない俺たちにはそういった仕事は向いていないのだ。
俺たちの畑では農地改革のテスト農場として輪作を行い、そのサンプルケースとして農民達に見せていく。
が、まずは畑を興さなければということでクワを持ちつつ、魔法で土を掘り起こしている。
「魔法って本当に便利ですのね。体を鍛えた意味なんてなかったのではないの?」
無茶苦茶な事は残念ながらできないが、魔力を使えば30センチ四方程の土が一瞬でぼろぼろになり空気が含まれるくらいは余裕で出来る。
クワは魔法を使っていることがばれないようにするためのポーズ。
魔法の使用についてだが、どうやら使える人間と使えない人間がいるようなのだ。
おそらくは潜在的に所持している魔力量の問題であろうが、使えない人間からしてみたら魔法なんて恐れの対象にしかならない。
というのが、地球でも魔女狩りが行われていた歴史からわかる事実だ。
もっとも隠し続ける気はないので、地盤さえ固まれば人々に魔法の使い方も教えていく事になるだろう。
「体を鍛えてなければこの暑さにアリゼはやられてしまうだろ?」
「そ、そんなにひ弱じゃないですわよ!」
「まあまあ、いいじゃないですか。実際に体力がついたことは確かです。農業なんてやったことなかったですけど、意外と楽しいものですね」
生業としてやっている人間は大変だろうと思う。
俺たちは魔法を使って楽しているが本来はそうはいかないので、生業としている人達が少しでも楽になるようにと考えている。
二人が仲良さそうに畑を耕している間に俺は大きな穴を掘り、そこに雇っている男たちに指示を出し落ち葉や小麦の穂などを集めてこさせる。
一人で掘るにはありえない大穴だったので不思議そうに見られたが、俺が笑顔を向けると怯えてどこかへ行ってしまった。
そんなにこのペイントと格好は悪いのだろうか、とショックを受けるが俺は気を取り直して作業を行う。
集まった大量の落ち葉やら野菜カスなどに、石灰を魔法で混ぜ込み土を被せて堆肥作りの礎は完了だ。
動物の糞も使おうと思えば使えるが、正しいやり方をしないと寄生虫の罹患率が上がると聞いたことがあるので俺はパスした。
代わりに、ではないがチャールズには牧場の方を担当してもらい、エールと呼ばれるビールのようなもののカスを飼料に混ぜ込むよう伝える。
本当はもっといろいろやれることがあるのだろうが、俺が知っている知識はそれくらいしかない。
「エト~、言われていた分は終わったわよー」
「おお、もう終わったのか。女手二人の作業量じゃとてもないよな」
呼ばれたので見に行くと四分割された畑が綺麗に掘り起こされていた。
輪作内容は小麦、トウモロコシ、小麦、さつまいも。
米があれば二毛作でもやりたいところだが、この国には悲しいことに米がない。
他の国にあるのかは知らないが、俺自身のためにも探し求めたいところ。
「こんなに簡単にできてしまって何だか申し訳ないです」
エリーゼの視線の先には、驚いた表情をして見ている先ほど落ち葉を集めてもらった男二人。
おそらく男十人がかりでやるよりも早いペースに意味が分からないといった様子。
俺はその男たちに声を掛ける。
「森から腐葉土を持ってきてここの土と混ぜてくれるか? そうしたら俺が言った通りに作物を植えておいてくれ」
堆肥は作るのに時間がかかる。現状では少しばかり距離があるが腐葉土を持ってきてもらうしかない。
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