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7・孤児院にて 2
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なにやら、マクベルさん達は部屋の片隅で車座になってボソボソ話してる。
「どこで拾ってきたんですかあの子?」
「いや、朝教会に居てですね……」
「すげー!俺達と一緒に冒険者になってくれねーかなー、あいつが居たら100人力だぜ」
「興味深いです」
「……異常」
「ねーねーあの子これからここで暮らすんでしょ?なら一緒に冒険者になってくれないかなー?」
「いや、確かにあの子は冒険者になりたいとは言ってましたが、ちょっとまだ……」
「えー、やりたいって言ってんだったらいーじゃん、冒険者やらせようぜ!」
「いや、あの子はまだ常識知らずというか、なんというか……」
なにやら少しもめてるようだ……。
まあ確かに自分はこの世界の事全然知らないけど……。
「ねーおにーちゃん」
「ん?」
「もっと手品見せてー」
「あ、ああいいよ!次はどの子かな」
「じゃああたしー、ひざこぞうなおしてー」
「ああ、かさぶたが出来ちゃってるねー擦りむいちゃったかなーそれ!」
「わーなおったー!」
「次は僕ーこれ消してー」
「おおう!背中にでっかい傷跡が!よし、それ!」
「ねーどーなったー?」
「あー消えてるーすごーい!」
「はっはっは、おにーちゃんの手品ってすごいだろー」
「「「「「うん!」」」」」
「あの~天使様」
あ、さっき目を治してあげた子だ。
「えっと、なに?」
「ずっと一緒に居てくれるんだよね?」
「うん、みんながこの手品をないしょにしてくれるなら一緒に居られるよ」
「なんで手品のこと内緒なの?」
「それはね、手品の事をみんながしゃべっちゃうと怖ーいおじさんにおにーちゃんが連れていかれちゃうからだよ」
「「「「「えーいやだー!」」」」」
「うん、だからこのことはないしょだよ」
「「「「「うん、ないしょー」」」」」
これでこの子達も秘密にしてくれるかな?
まあ、大丈夫でしょう。
「あーアラタくん、ちょっといいかな?」
「あ、マクベルさん、話まとまりました?」
「もう、丸投げしないでほしいな」
「あ、すみません」
「でだ、とりあえず君には明日から診療所で手伝ってもらうことになった」
「へ?またなんでそんな話に?」
「ああ、最初は冒険者にと言う話だったんだけどね、私の一存でそれは保留という事にした」
「え?なぜ?」
「うん、君が冒険者になって1人で出歩くようになると。またとんでもないことをやらかしそうだからね、とりあえず私の目の届く診療所に君が常識を覚えてくれるまでいてもらうことにしたんだ」
「あぁ~納得しました……でも、自分が診療所で働いても大丈夫なんですか」
「まあ、変装してもらって、私がほかの町から来た見習いとして紹介するから大丈夫なんじゃないかな」
「でも、そこまでして診療所で手伝いをしなくても……」
「それだけど、さっき治癒魔法が使える人はとても少ないと言ったよね、この街にいたっては1人しかいない、そこで君の力を遊ばせておくには惜しいと思ったんだ」
「はあ」
「で、君には常識の範疇で手伝ってもらうことにしたんだ」
「・・・わかりました」
「うん、分かってもらえたようだね、で、使ってもらう治癒魔法の事だけど……」
それから治癒魔法についていろいろ教えてもらった。
たぶん大丈夫だろう……。
「お~い神父様ー!もう話し終わったー!もうお腹ペコペコだぜー!」
「あーすまない、今行くよ、さあ君もおあがり」
「はい、ありがとうございます」
いつの間にか料理がテーブルの上に並んでいた。
どうやら、かなり長く話し込んでしまったらしい。
「さあ、いただくとしましょうか、では今日の糧に感謝を」
みんな掌を組んでお祈りをしている。
自分もそれに沿ってお祈りをする。
「さあ、いただきましょう」
その食事は1人暮らしでは味わえない素朴ながら暖かな食事だった……。
「さあ、今日からここで暮らしてもらうよ」
食事の後、部屋の方へ案内してもらった。
孤児院の奥の部屋、1つはマクベルさんの部屋、1つはシスター達の部屋、1つは年少組の、そして最後の年長組の部屋に自分を連れて行ってくれた。
「ああ、相部屋なんだ」
「なにいってんだよ、当たり前だろ~」
「ははっ、アラタ君って貴族みたいなこと言うんだねー」
「皆一緒ですよ」
「……うん。なかよし」
まあ、そうだよな、個室なんてこの世界じゃ贅沢だよな。
「とりあえず、もう寝ましょ~」
「そうだな~今日も疲れたしな~」
「じゃあ、おやすみ~」
そういってランプの灯を落とした。
自分も布団の中に潜り込む。
今日は色々あったな、と言うかありすぎた!
まだここに居る実感が湧いてこない……。
でも、こうやって無事布団で寝られる様になったのは女神様の考えなのだろうか?
でも、あの女神様の事だからなにも考えずに送り込んだような気も……。
など、とりとめの無い事を考えているうちに意識は沈んでいった……。
こうして、長~い1日はやっと終わることが出来た。
明日からは、どんな暮らしが待っているのだろう……。
「どこで拾ってきたんですかあの子?」
「いや、朝教会に居てですね……」
「すげー!俺達と一緒に冒険者になってくれねーかなー、あいつが居たら100人力だぜ」
「興味深いです」
「……異常」
「ねーねーあの子これからここで暮らすんでしょ?なら一緒に冒険者になってくれないかなー?」
「いや、確かにあの子は冒険者になりたいとは言ってましたが、ちょっとまだ……」
「えー、やりたいって言ってんだったらいーじゃん、冒険者やらせようぜ!」
「いや、あの子はまだ常識知らずというか、なんというか……」
なにやら少しもめてるようだ……。
まあ確かに自分はこの世界の事全然知らないけど……。
「ねーおにーちゃん」
「ん?」
「もっと手品見せてー」
「あ、ああいいよ!次はどの子かな」
「じゃああたしー、ひざこぞうなおしてー」
「ああ、かさぶたが出来ちゃってるねー擦りむいちゃったかなーそれ!」
「わーなおったー!」
「次は僕ーこれ消してー」
「おおう!背中にでっかい傷跡が!よし、それ!」
「ねーどーなったー?」
「あー消えてるーすごーい!」
「はっはっは、おにーちゃんの手品ってすごいだろー」
「「「「「うん!」」」」」
「あの~天使様」
あ、さっき目を治してあげた子だ。
「えっと、なに?」
「ずっと一緒に居てくれるんだよね?」
「うん、みんながこの手品をないしょにしてくれるなら一緒に居られるよ」
「なんで手品のこと内緒なの?」
「それはね、手品の事をみんながしゃべっちゃうと怖ーいおじさんにおにーちゃんが連れていかれちゃうからだよ」
「「「「「えーいやだー!」」」」」
「うん、だからこのことはないしょだよ」
「「「「「うん、ないしょー」」」」」
これでこの子達も秘密にしてくれるかな?
まあ、大丈夫でしょう。
「あーアラタくん、ちょっといいかな?」
「あ、マクベルさん、話まとまりました?」
「もう、丸投げしないでほしいな」
「あ、すみません」
「でだ、とりあえず君には明日から診療所で手伝ってもらうことになった」
「へ?またなんでそんな話に?」
「ああ、最初は冒険者にと言う話だったんだけどね、私の一存でそれは保留という事にした」
「え?なぜ?」
「うん、君が冒険者になって1人で出歩くようになると。またとんでもないことをやらかしそうだからね、とりあえず私の目の届く診療所に君が常識を覚えてくれるまでいてもらうことにしたんだ」
「あぁ~納得しました……でも、自分が診療所で働いても大丈夫なんですか」
「まあ、変装してもらって、私がほかの町から来た見習いとして紹介するから大丈夫なんじゃないかな」
「でも、そこまでして診療所で手伝いをしなくても……」
「それだけど、さっき治癒魔法が使える人はとても少ないと言ったよね、この街にいたっては1人しかいない、そこで君の力を遊ばせておくには惜しいと思ったんだ」
「はあ」
「で、君には常識の範疇で手伝ってもらうことにしたんだ」
「・・・わかりました」
「うん、分かってもらえたようだね、で、使ってもらう治癒魔法の事だけど……」
それから治癒魔法についていろいろ教えてもらった。
たぶん大丈夫だろう……。
「お~い神父様ー!もう話し終わったー!もうお腹ペコペコだぜー!」
「あーすまない、今行くよ、さあ君もおあがり」
「はい、ありがとうございます」
いつの間にか料理がテーブルの上に並んでいた。
どうやら、かなり長く話し込んでしまったらしい。
「さあ、いただくとしましょうか、では今日の糧に感謝を」
みんな掌を組んでお祈りをしている。
自分もそれに沿ってお祈りをする。
「さあ、いただきましょう」
その食事は1人暮らしでは味わえない素朴ながら暖かな食事だった……。
「さあ、今日からここで暮らしてもらうよ」
食事の後、部屋の方へ案内してもらった。
孤児院の奥の部屋、1つはマクベルさんの部屋、1つはシスター達の部屋、1つは年少組の、そして最後の年長組の部屋に自分を連れて行ってくれた。
「ああ、相部屋なんだ」
「なにいってんだよ、当たり前だろ~」
「ははっ、アラタ君って貴族みたいなこと言うんだねー」
「皆一緒ですよ」
「……うん。なかよし」
まあ、そうだよな、個室なんてこの世界じゃ贅沢だよな。
「とりあえず、もう寝ましょ~」
「そうだな~今日も疲れたしな~」
「じゃあ、おやすみ~」
そういってランプの灯を落とした。
自分も布団の中に潜り込む。
今日は色々あったな、と言うかありすぎた!
まだここに居る実感が湧いてこない……。
でも、こうやって無事布団で寝られる様になったのは女神様の考えなのだろうか?
でも、あの女神様の事だからなにも考えずに送り込んだような気も……。
など、とりとめの無い事を考えているうちに意識は沈んでいった……。
こうして、長~い1日はやっと終わることが出来た。
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