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入学式
4.ギリギリアウト?セーフでしょ
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side:鹿住 楓珠
ギリギリ間に合ったわね。
あとはあの扉を開けて、アタシのために用意された椅子に座るだけ。
でも油断は禁物。
はやく扉を開けなきゃっ!
「…はぁはあ…っ間に合ったかしら?」
…?
なんでみんな固まってるのかしら。
オネェ言葉に違和感をおぼえてるのかしら?
というか椅子はどこかしら。
…ん?知ってる顔が2つもあるじゃないの。
ふふっ。
あの子もここに入学したのね。
…あっあったわアタシの座るべきところ。
はやくあそこにたどりつかなきゃね。
…歩いても歩いてもみんなアタシのこと見てるわね。
ボタンでもかけ間違えてるかしら。
…いいえちゃんとできてるわね。
社会の窓が開いてる?
ちゃぁんとしまってるしねぇ。
ちょっと怖いのだけれど。
「皆さんの気持ちは心の底からわかりますが入学式をそろそろ始めたいと思いますので前を向いてください。」
あら副会長じゃないの。
ってみんなの気持ちわかるの!?
あとで教えてもらおうかしら…。
でも生徒会好きじゃないのよねぇ…。
「では、これより入学式を開式いたします。」
はじまったわね。
確かアタシはすわってるだけでいいはずだったような違ったような…?
どうだったかしら…。
まっなんとかなるでしょ。
—————————————————
—————————————————
「次に新入生誓いの言葉。新入生代表鹿住 悠真」
「はい!」
あらっあの子新入生代表だったの!?
さっすがアタシの弟ね!!
壇上に歩いてるだけで愛しさが増すわ。
「本日は私たち新入生のためにこのように盛大な入学式を催していただき、誠にありがとうございます。——————
——————最後になりますが、校長先生ならびに諸先生方、そして先輩方にはあたたかいご指導とお導きのほどよろしくお願い申し上げます。私たち新入生一同は学生としての誇りを持ち、恥じぬよう実りある学生生活を送ることをここに誓います。
以上を持ちまして私の宣誓の言葉とさせていただきます。
本日はまことにありがとうございました。」
きゃー!!!
すてきっ!!
今まできいたことないぐらい素晴らしい宣誓の言葉ね!!!
「…すいません。言い忘れていたことがありましたのでこの場を借りて言わせてください。」
?どうしたのかしら…。
「…僕は兄が大好きですので。以上です。」
………耐えるの。耐えるのよアタシっ!
震えるほど嬉しくても今大きな声を出したら悠ちゃんのせっかくの晴れ舞台が台無しになっちゃうわっ…。
っでもぉ、入学式って言う大きな舞台にそんなこと言うなんて…。
それほど大事ってことなのかしら?
えっ嬉しい。
嬉しすぎてつらい。
…ダメよわたし!
この苦しみもゆうちゃんのためなのっ!
ギリギリ間に合ったわね。
あとはあの扉を開けて、アタシのために用意された椅子に座るだけ。
でも油断は禁物。
はやく扉を開けなきゃっ!
「…はぁはあ…っ間に合ったかしら?」
…?
なんでみんな固まってるのかしら。
オネェ言葉に違和感をおぼえてるのかしら?
というか椅子はどこかしら。
…ん?知ってる顔が2つもあるじゃないの。
ふふっ。
あの子もここに入学したのね。
…あっあったわアタシの座るべきところ。
はやくあそこにたどりつかなきゃね。
…歩いても歩いてもみんなアタシのこと見てるわね。
ボタンでもかけ間違えてるかしら。
…いいえちゃんとできてるわね。
社会の窓が開いてる?
ちゃぁんとしまってるしねぇ。
ちょっと怖いのだけれど。
「皆さんの気持ちは心の底からわかりますが入学式をそろそろ始めたいと思いますので前を向いてください。」
あら副会長じゃないの。
ってみんなの気持ちわかるの!?
あとで教えてもらおうかしら…。
でも生徒会好きじゃないのよねぇ…。
「では、これより入学式を開式いたします。」
はじまったわね。
確かアタシはすわってるだけでいいはずだったような違ったような…?
どうだったかしら…。
まっなんとかなるでしょ。
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「次に新入生誓いの言葉。新入生代表鹿住 悠真」
「はい!」
あらっあの子新入生代表だったの!?
さっすがアタシの弟ね!!
壇上に歩いてるだけで愛しさが増すわ。
「本日は私たち新入生のためにこのように盛大な入学式を催していただき、誠にありがとうございます。——————
——————最後になりますが、校長先生ならびに諸先生方、そして先輩方にはあたたかいご指導とお導きのほどよろしくお願い申し上げます。私たち新入生一同は学生としての誇りを持ち、恥じぬよう実りある学生生活を送ることをここに誓います。
以上を持ちまして私の宣誓の言葉とさせていただきます。
本日はまことにありがとうございました。」
きゃー!!!
すてきっ!!
今まできいたことないぐらい素晴らしい宣誓の言葉ね!!!
「…すいません。言い忘れていたことがありましたのでこの場を借りて言わせてください。」
?どうしたのかしら…。
「…僕は兄が大好きですので。以上です。」
………耐えるの。耐えるのよアタシっ!
震えるほど嬉しくても今大きな声を出したら悠ちゃんのせっかくの晴れ舞台が台無しになっちゃうわっ…。
っでもぉ、入学式って言う大きな舞台にそんなこと言うなんて…。
それほど大事ってことなのかしら?
えっ嬉しい。
嬉しすぎてつらい。
…ダメよわたし!
この苦しみもゆうちゃんのためなのっ!
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