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弐章 国づくり
67 妖術
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シュラは四天王の前に立ち拳を握る。
「面白くなってきた。
なぁ?
ルークよ」
シュラは四天王を見たまま胸に手を置くと微笑み目を閉じた。
「何やってる…余裕だな小鬼!」
シュラが目を閉じた瞬間、四天王の一人ギョクズイが拳を上げシュラに向けて拳を振るう。
だがその拳はシュラの片手に止められ止まった。
だがその瞬間。
「妖術…狐火」
カスミの声が聞こえ青色で狐の形をした炎が空中を駆け拳を片手で止めるシュラに向け飛んだ。
「正直、戦闘をあまり面白いとは思えないが…。
気持ちは、分からなくもない。
メガフレイム『炎よ』〈上級〉」
ルークはギョクズイの拳を抑えるシュラの手とは別に空いている片手を狐の炎に向けると魔法を放つ。
青い狐の炎をルークの手の平から出現した赤い豪炎が飲み込み、地面をえぐり爆風を起こす。
「妖術…ギョクズイの拳を止める力を持ちさらに妖あれ程の術まで扱えるとは」
ジュウゾウは遠くからそれらを観察し自分もこの戦闘に加わるべきかと思案する。
「ステラ、そこにいる人間が逃げないように見張っておいてくれ」
カスミの妖術を消したと確認したルークはそうステラに一声かけサルトビを指差す。
そしてシュラの力を使いギョクズイの拳を押しのけ空中へと跳躍した。
その理由は一つ。
四天王の内二人の攻撃を難なくしのいでみせたルークに攻撃を入れようと空中に同じく飛んだフウカに対応する為だ。
フウカは背中に生えた天使族の持つ翼の様な羽を使い空中で天狗の羽団扇(はうちわ)を構えすでに技を放つ瞬間だった。
しかしそれでも構わずルークはフウカに近づき両手を付き出す。
そしてフウカ、ルークは同時に妖術、呪文を叫んだ。
「妖術 旋風!(せんぷう)」
「テンペスタ!『嵐よ』」
双方同等の風が吹き荒れ衝突。
そして全く風のない無風、凪(なぎ)の状態となった。
「嘘!?
私の風が打ち消された!?」
そしてその凪となった瞬間。
ルークとシュラが抑えコントロールしていた妖気が溢れ出し着地するまでの間。
戦闘中と思えない程の静寂がこの場を包んだ。
ルークとシュラがスタリと地面に着地した瞬間、四天王の面々は驚愕の表情を見せ全員が子鬼の動向を一挙手一投足を警戒した。
「面白くなってきた。
なぁ?
ルークよ」
シュラは四天王を見たまま胸に手を置くと微笑み目を閉じた。
「何やってる…余裕だな小鬼!」
シュラが目を閉じた瞬間、四天王の一人ギョクズイが拳を上げシュラに向けて拳を振るう。
だがその拳はシュラの片手に止められ止まった。
だがその瞬間。
「妖術…狐火」
カスミの声が聞こえ青色で狐の形をした炎が空中を駆け拳を片手で止めるシュラに向け飛んだ。
「正直、戦闘をあまり面白いとは思えないが…。
気持ちは、分からなくもない。
メガフレイム『炎よ』〈上級〉」
ルークはギョクズイの拳を抑えるシュラの手とは別に空いている片手を狐の炎に向けると魔法を放つ。
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「妖術…ギョクズイの拳を止める力を持ちさらに妖あれ程の術まで扱えるとは」
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そしてシュラの力を使いギョクズイの拳を押しのけ空中へと跳躍した。
その理由は一つ。
四天王の内二人の攻撃を難なくしのいでみせたルークに攻撃を入れようと空中に同じく飛んだフウカに対応する為だ。
フウカは背中に生えた天使族の持つ翼の様な羽を使い空中で天狗の羽団扇(はうちわ)を構えすでに技を放つ瞬間だった。
しかしそれでも構わずルークはフウカに近づき両手を付き出す。
そしてフウカ、ルークは同時に妖術、呪文を叫んだ。
「妖術 旋風!(せんぷう)」
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「嘘!?
私の風が打ち消された!?」
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