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第八十二話【三嶋の飴と鞭2】※
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キングサイズのベッド。
革張りの椅子。
X状の張りつけ台。
各グッズを収納しているチェストと大きな棚。
天井から伸びている鎖と枷。
赤く光る照明各所。
何に使うかわからない大きな装置各種。
うわぁ。
うーわぁ。
待って待ってお待ちくださいほんと待って!!!!
カチャン、と背後で鍵を閉める音が聞こえて、これはもうなんというか逃げられない状態なのはわかるんだけど今すぐ逃げたい!!
「どうしました?あ、ちょっと照明が暗いですね。明るくしましょう。」
とかのほほんと聞こえてるけど、その名の通り赤く暗い照明から黄色いふわっとした雰囲気の照明にはなったけど、視界に入る情報があからさまになって淫靡な照明から日常の照明になったことでよりリアルになったというかなんというか!
そんなことよりさっきの甘いドキドキ返せこんちくしょう!!!
グギギギギギと首を頑張って声の方へ向けると、腕を組みながらドアに背を預けニコニコとリラックスしている三嶋さんがいた。
何してんだこの人。
青筋立てながら恐怖に打ちひしがれている私がそんなに楽しいのかそうかこんな趣味だもんなそうだろうよ!
「コスプレ趣味だけじゃなかったんですね!」
思わずそんなことを叫んでしまうのは許してほしい。
「僕がコスプレ趣味だなんて言いましたっけ?」
「いいえ!」
「ですよね。あの日、僕は貴女が恥ずかしがったり、本気で嫌がりながらも快感を得ている様を見て可愛らしいと思ったんです。小さくて可愛い貴女が怯え震え、それでも快感に溺れ、僕に縋りつくって最高じゃないですか?」
「知らん!怖い!」
「ハハハ」
ハハハじゃない。
うっとりしながらそんなこと言われても怖いだけなんだけど!!
「まぁ、この部屋に連れてこなくてもよかったんですけど。今日はちょっと都合があってこちらです。」
トン。と体を起こし、私に近づく三嶋さん。
この後何をされるかわからない私は三嶋さんと距離を取りたくて後ろに下がる…のがまずかった。
コツンと足に何かが当たって、そのまま体勢を崩した私は椅子に座る形になってしまった。
椅子のひじ掛けに左手を乗せ、あごに右手をかけて上を向かせ、覗き込むように三嶋さんが私に目を合わせる。
三嶋さんの熱の籠った瞳に、思わずゴクリと唾をのみ込んだ。
ふっと息を吐くよう笑う三嶋さんが怖い。
「さぁ、イイコト、始めましょうか…」
そのまま私の瞼にキスをした。
革張りの椅子。
X状の張りつけ台。
各グッズを収納しているチェストと大きな棚。
天井から伸びている鎖と枷。
赤く光る照明各所。
何に使うかわからない大きな装置各種。
うわぁ。
うーわぁ。
待って待ってお待ちくださいほんと待って!!!!
カチャン、と背後で鍵を閉める音が聞こえて、これはもうなんというか逃げられない状態なのはわかるんだけど今すぐ逃げたい!!
「どうしました?あ、ちょっと照明が暗いですね。明るくしましょう。」
とかのほほんと聞こえてるけど、その名の通り赤く暗い照明から黄色いふわっとした雰囲気の照明にはなったけど、視界に入る情報があからさまになって淫靡な照明から日常の照明になったことでよりリアルになったというかなんというか!
そんなことよりさっきの甘いドキドキ返せこんちくしょう!!!
グギギギギギと首を頑張って声の方へ向けると、腕を組みながらドアに背を預けニコニコとリラックスしている三嶋さんがいた。
何してんだこの人。
青筋立てながら恐怖に打ちひしがれている私がそんなに楽しいのかそうかこんな趣味だもんなそうだろうよ!
「コスプレ趣味だけじゃなかったんですね!」
思わずそんなことを叫んでしまうのは許してほしい。
「僕がコスプレ趣味だなんて言いましたっけ?」
「いいえ!」
「ですよね。あの日、僕は貴女が恥ずかしがったり、本気で嫌がりながらも快感を得ている様を見て可愛らしいと思ったんです。小さくて可愛い貴女が怯え震え、それでも快感に溺れ、僕に縋りつくって最高じゃないですか?」
「知らん!怖い!」
「ハハハ」
ハハハじゃない。
うっとりしながらそんなこと言われても怖いだけなんだけど!!
「まぁ、この部屋に連れてこなくてもよかったんですけど。今日はちょっと都合があってこちらです。」
トン。と体を起こし、私に近づく三嶋さん。
この後何をされるかわからない私は三嶋さんと距離を取りたくて後ろに下がる…のがまずかった。
コツンと足に何かが当たって、そのまま体勢を崩した私は椅子に座る形になってしまった。
椅子のひじ掛けに左手を乗せ、あごに右手をかけて上を向かせ、覗き込むように三嶋さんが私に目を合わせる。
三嶋さんの熱の籠った瞳に、思わずゴクリと唾をのみ込んだ。
ふっと息を吐くよう笑う三嶋さんが怖い。
「さぁ、イイコト、始めましょうか…」
そのまま私の瞼にキスをした。
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