3獣と檻の中

蓮雅 咲

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【第九十四話】ダイエットも体力づくりもほかの方法がいい。※

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とまぁ、本日の事のあらましはこんなもん。

「あっ、あんっ…やっ…もっ…んっ」

男らしさを兼ね備えた美しい黒獅子の獣らしいギラついた目と熱に見蕩れながら、案外獲物というものは強いものに組み敷かれた時、満足して受け入れているのではないか…などとふと思う。
戯言なのかもしれないが。

「余裕そうだなァ。何考えてやがる…?」

ちょっと見蕩れた理由に思いを馳せただけなのに!ちょっとだけ意識を他にしただけなのに!なんて敏感なんだこの男!

「あっ!まっ…っ!!んうぅ!!」

急に最奥を突かれ、体が強制的に反応し仰け反る。

「ぅ…ぁっ…!!」

にゅく、ずちゅっ…と今度はゆっくりと肉棒で擦られ、絶頂を迎えたばかりの私の体は否応なしにさらなる快感を求めて反応する。

「もぅ…無理ぃー……」

グズグズになってる自分の下半身の感覚も音も、甘く甲高い自分の声も、自分の耳で聞いてしまうのをやめたい。
人間にその機能マジでつけてほしい。
恥ずかしいし、抑えたくても抑えられないし、ほんとに耳そぎ落としたい…!

色気駄々洩れの黒獅子の熱を受け入れること3回。
4回目の今、私の体力は底をつきそうです。

「…出すぞ」
「も…あっぁんっ!」

肉のぶつかり合う音のスパンが早くなり、私もそれを全力で受け止める羽目に…



呼吸がしにくい。
体がだるい。
喉が痛い。

サイドテーブルから水を取り、口移しで飲ませてくれる財田さんを「神か…」と思わず口に出るが、違うわ。この人が元凶だわ。と思い直す。
つぶやきはどうやら聞こえていなかったらしい。聞こえていたらつけあがってもう1ラウンドとか言われそう。怖い。ほんとに死んじゃう。

流れ落ちる汗を腕で拭いながら、やっと落ち着いた感じを思わせる黒獅子。
ズルンと私から出ていき、後処理をしてくれた。

(終わった?終わったんだよな。後処理してくれてるし)

指一本動かせる気がしない私のケアをしてくれる黒獅子に終了の合図でよさそうとほっとし、ベッドに身を任せた。

一息つきながらベッドに座り、横目で息を整えている私をみて、財田さんはニヤリと口の端を上げた。

「だいぶ慣れてきたな。ちったァ体力も付いたんじゃねェのか?」
「…世の中には、セックスダイエットというのがあるようですが、私はそんなやり方でダイエットしたいとは思いませんし、そんなやり方で体力つけたいとも思ってないんですけど…」

確かに多少肉付きは良かったかもしれないし、体力も全くなかった。
なんなら認めたくはないが、獣たちのせいで体力はついた気がするのも本当だ。
マジで不本意だけど。

たぶんだけど、獣たちの中で財田さんより佐竹さんのほうが、体力や精力はありそう。
大穴で三嶋さんのがある…なんて可能性は考えたくない。から、省く。
絶倫まで三匹とか冗談じゃないぞ。体は1つしかないのだ。

で、本日財田さんは4回致しておりまして。
正直この感じを見る限り、まだできるまだやるとか言い出しかねないので本当に終わりにしてほしいんだけど…

「あー…さすがに着衣のまま4回はきついなァ…べったべた…」

と、ベストを脱ぎだした。
そういえば、財田さんて…今まで一度も脱いでしたことなかったな…。
そう。最初のアレから。
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