3獣と檻の中

蓮雅 咲

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第七十六話【事後にする話じゃなくね…?】

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本格的にイかされたし、がっつりイかれた。

お互いに息を整えるのに必死である。
ドクンドクンと肉棒が体内で脈打つ。
熱い液体が流れ込むのを感じる。

……流れ込む…?

「っ!ちょ!!財田さん!?」
「…はぁ…はぁ……ちょっとまて、今抜く。」

状態を起こして汗にまみれた髪を掻き上げ、手の甲で顎を伝っている汗をぬぐう黒獅子は、満足そうに蒸気した顔を私に向ける。
相変わらずの色気爆発。

いや、待って?
その満足されている感じはどういうことなんですかね。

解放された足と、体。
そして刺さった彼自身がズルリと抜ける。

「ゴ、財田さ、ご、ゴムは?!」
「してねェよ、そんなもん。」

!?

してない…だと!?

「いらねェし。」

どういうことでございますか…!?

ギシっとベッドをきしませ、そばにある小さな冷蔵庫からミネラルウォーターを取りゴクゴクと喉を鳴らせる彼を眺めながら、私はパニック全開だ。

「こ、子供出来たらどうするんですか!!!!」
「作ろうとしてんだから構わねェっていってんだよ。わかれ」
「なんで?!」
「手放す気ないって言ってんだろ。さっきから。まァ、順番的には俺が最初ってコトだわ。」
「順番!?」

ホイ。と飲みかけの水を渡されて、寝転がったままの私は思わず受け取るわけだけど、脳みそがついていかない。

順番的に財田さんが一番。佐竹さんの時はゴムされた。
ってことは子供を私がこの二人ないし、三人分生むって事か?
え。ガチで極道の妻になっちゃうじゃん。
どういうこと?手放さないってそういうこと!?
困るんだけども?
え。マジでどうしたらいいのこれ。

「……極妻…。順番。…え。マジで?」

軋む体を起こし、手渡された水を見つめながら考える。考えるけどもどう考えてもそれしか頭に浮かばない。

「極妻じゃないって言ったじゃないですか。」
「極道の妻にはならねぇよ。」
「……は?」
「お前と結婚するのは俺じゃない。ヒカルだ。」

………ぇ?

全裸でタオルを腰に巻いているだけの黒獅子が腰に手を当てながらドヤ顔で見つめてくる。

ダメだなんにもわかんねぇや。
私は考えるのをやめた。
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