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第七十三話【ガムシロップだだ洩れ】※
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「やっとお前との時間が取れたんだ。ゆっくり楽しもうや?な?」
頭を撫でられながら耳元で言われるその声音は、死ぬほど優しく、愛情が溢れていた。
溢れているというより、滝のようにダダ漏れだった。
耐性がない私には、もう死ぬしかなかった。
(甘すぎないか…!?ていうかこんな人だったっけ!?)
耳から聞こえるほど良い低音が脳から下半身に光の速さで信号を送り、自覚できるほど蜜がショーツを濡らす。
自覚できてしまったからこそのソレと、財田さんの甘い声と香りに当てられ、顔が熱い。心臓が痛い。
……イケメン怖い…!!!
「うぅ…」
ゆっくりと頭を撫でた後は、そっと胸を包むように触れられた。
そして、再び行為が開始されていく。
ふにっと優しく揉まれたあと、根元から輪郭をすぅーっ撫で、ゆっくりと中心に向かって指を動かされた。
くすぐったいようで、そうでもなく。
ただ、彼の触れる場所を意識して、恥ずかしくて顔を背けることしかできなかった。
ちゅっちゅっ
音を鳴らしながら、時折ペロっと舐められながら再び首筋、鎖骨、胸横、そして胸の膨らみ。
ゆっくり、ゆっくり、触れるところすべてを意識させられる様に動かれ、
気になってちらっと下を見ると、目が合ってしまった。
反射的に顔を背けた。
だって…あまりに優しい目つきだったんだ。
ヤクザの組長が、今まで見たこともない優しく、楽しそうに、でも熱のこもった瞳で私を見つめていたなんて
思うわけないじゃないか。
心臓の音がさらに大きくなる。
バクバクして、それ以外の音が一切耳に入らなくなっていた。
反比例するように体に触れる微かな動きには敏感になり、撫でられているだけなのに体が勝手に跳ねる。
行為に対する恐怖による緊張じゃなくて、今まで人形のように行われることに対して無だったものが、
これから行われる行為が愛情によるものなんだと、ハグや視線で思い知らされ、今私は黒獅子によって『女』という意識をさせられたんだと、恥ずかしさに恥ずかしさを重ねてしまった。
佐竹さんの時の『訳の分からない興奮と快感に襲われた混濁とした意識』状態ではなく。
『女として自覚して愛されるために抱かれる』のはまた初めての感覚だ。
正直、恥ずかしいの種類がなんか違うことに驚いた。
「耳まで赤くなっちゃってまァ」
楽しい、とは少し違う。柔らかい声質の笑いがこもった声に、もうほんと勘弁してくれと叫びたくなる。
私の知ってる黒獅子じゃなない!誰だこれ!!もう!!!
えっちな雰囲気や行為をされるたびに、恥ずかしい思いをし、顔面偏差値の高い獣どもに恐怖を感じてきたけど
死ぬ!マジで死んでしまう!!
己たちの破壊力を自覚してほしい。本当に。
甘い言葉なんてまだ言われていない。
なのに佐竹さんも、財田さんもデレデレで甘々なガムシロップを垂れ流しにしてるの何なの!!
マジでヤダもう…
自分の語彙力が無くなってるのも知らずに出てくる悪態は、稚拙なものばかりで、その間も体中ゆっくりと愛撫されて、更に勝手に体が反応するもんだから死にたくて仕方ないのに意識が飛ばないのが口惜しい。
泣きたくもないのに水分が瞳にたまる。
「深月。」
名前を呼ばれながら、衣擦れの音とベッドのきしむ音と共に、瞼にキスを落とされた。
頭を撫でられながら耳元で言われるその声音は、死ぬほど優しく、愛情が溢れていた。
溢れているというより、滝のようにダダ漏れだった。
耐性がない私には、もう死ぬしかなかった。
(甘すぎないか…!?ていうかこんな人だったっけ!?)
耳から聞こえるほど良い低音が脳から下半身に光の速さで信号を送り、自覚できるほど蜜がショーツを濡らす。
自覚できてしまったからこそのソレと、財田さんの甘い声と香りに当てられ、顔が熱い。心臓が痛い。
……イケメン怖い…!!!
「うぅ…」
ゆっくりと頭を撫でた後は、そっと胸を包むように触れられた。
そして、再び行為が開始されていく。
ふにっと優しく揉まれたあと、根元から輪郭をすぅーっ撫で、ゆっくりと中心に向かって指を動かされた。
くすぐったいようで、そうでもなく。
ただ、彼の触れる場所を意識して、恥ずかしくて顔を背けることしかできなかった。
ちゅっちゅっ
音を鳴らしながら、時折ペロっと舐められながら再び首筋、鎖骨、胸横、そして胸の膨らみ。
ゆっくり、ゆっくり、触れるところすべてを意識させられる様に動かれ、
気になってちらっと下を見ると、目が合ってしまった。
反射的に顔を背けた。
だって…あまりに優しい目つきだったんだ。
ヤクザの組長が、今まで見たこともない優しく、楽しそうに、でも熱のこもった瞳で私を見つめていたなんて
思うわけないじゃないか。
心臓の音がさらに大きくなる。
バクバクして、それ以外の音が一切耳に入らなくなっていた。
反比例するように体に触れる微かな動きには敏感になり、撫でられているだけなのに体が勝手に跳ねる。
行為に対する恐怖による緊張じゃなくて、今まで人形のように行われることに対して無だったものが、
これから行われる行為が愛情によるものなんだと、ハグや視線で思い知らされ、今私は黒獅子によって『女』という意識をさせられたんだと、恥ずかしさに恥ずかしさを重ねてしまった。
佐竹さんの時の『訳の分からない興奮と快感に襲われた混濁とした意識』状態ではなく。
『女として自覚して愛されるために抱かれる』のはまた初めての感覚だ。
正直、恥ずかしいの種類がなんか違うことに驚いた。
「耳まで赤くなっちゃってまァ」
楽しい、とは少し違う。柔らかい声質の笑いがこもった声に、もうほんと勘弁してくれと叫びたくなる。
私の知ってる黒獅子じゃなない!誰だこれ!!もう!!!
えっちな雰囲気や行為をされるたびに、恥ずかしい思いをし、顔面偏差値の高い獣どもに恐怖を感じてきたけど
死ぬ!マジで死んでしまう!!
己たちの破壊力を自覚してほしい。本当に。
甘い言葉なんてまだ言われていない。
なのに佐竹さんも、財田さんもデレデレで甘々なガムシロップを垂れ流しにしてるの何なの!!
マジでヤダもう…
自分の語彙力が無くなってるのも知らずに出てくる悪態は、稚拙なものばかりで、その間も体中ゆっくりと愛撫されて、更に勝手に体が反応するもんだから死にたくて仕方ないのに意識が飛ばないのが口惜しい。
泣きたくもないのに水分が瞳にたまる。
「深月。」
名前を呼ばれながら、衣擦れの音とベッドのきしむ音と共に、瞼にキスを落とされた。
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