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第四十話【バグる男たち】
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「誰だお前」
どいつもこいつも…!!!
いや、別人に見えてるなら成功か?怒るところじゃないか。
ご帰宅開口一番がそれか。財田よ…
「酷くないです?」
リビングでのほほんとコーヒーを飲んでいたら
財田さんと佐竹さんがどかどかと入ってきた。
思ったより早いご帰宅ですね?
まだ夕方ですが…
「ミツキだ…」
「え、深月?!これ、え?」
「いや、本当に、開口一番がそれってどうなんですか?」
てか指差すんじゃないよ…財田さん…。
佐々木さんと山村さんも1時間くらいちらちら見ながら顔を赤らめたりソワソワしたりしてたけども。
「深月ですよ。この部屋でのんきにコーヒーすすれる女はほかにいますか?じゃなかったら佐々木さんと山村さんが追い出してるでしょうよ…」
ため息にしては大きい音で、わざと息をついてやる。
「お前、化粧はすんな。」
「え、そんな化け物みたいになってます?いつの間に崩れたんだろう、ちょっと部屋もどってし直してきますね」
「そうじゃない。」
顔をこすったりしたつもりはないのだが、そこまで化け物状態だとさすがに誰だって言われたのも納得できるし、と、立ち上がった瞬間。
佐竹さんに捕まり抱きしめられた。
(うぉっ!びっくりしたぁ)
背中を曲げて私の頭を抱えるようにそっと抱きしめているこの巨人佐竹は、事あるごとに触りたがる。
触りたがるというか、抱きしめるというか、抱っこするというか。
なんなんだろうか。
胸に顔面があたると化粧も落ちるが眼鏡も落ちる。
早々に放してほしい。
「あの?」
「シロとシュウだけでも厄介なのに、他のやつまでお前の魅力に気づいたらめんどくせぇ」
「…?どういうことです?」
「にしても、別人だぜ?お前。変わりすぎてビビるわ。女って怖ェな」
「それは褒められてるんですか?けなされてるんですか?」
「でもこれは可愛い…今すぐ襲いたくなる。シロ、2時間くれ」
「それはやめて!?」
腕にギュウっと力が込められる。
ちょっと痛い…
(ん?いまなんて言った?佐竹さん可愛いって言わなかったか?)
「俺はすっぴんのほうが好みだなァ。あとお前に時間やるくらいなら俺が貰う」
「だからやめて!?」
(貴方の好みは聞いておりませんし、どっちの相手もヤダ!!)
「てかそろそろ、放してください。せっかくのメイク崩れる!」
「……。」
(無言で抵抗するのやめて!?)
「はーなーしーてっ!!」
佐竹財田の二人を一度に相手にするのめんどくさ…
佐竹さんの手が頭から離れて一歩距離を取ったのに、腕をつかまれた。
そのままストンとソファーに座る巨人。
流れるように膝に乗せられる私。
ま・た・か!
定位置か?定位置なのか?
もう佐竹さんが動く時までどうせこのままだ。
諦めて佐竹さんの腿に深く座り、その大きな胸に体重を乗せるように寄りかかる。
ちらっと上をみるとちょっと驚いた顔をしていた。
そうだろう、そうだろう。
私が寄りかかるなんて思ってないよね?
でも私ももう背に腹は代えられないんだ。
足が着かない以上そうするしか安定して座れないんだよ!!!
ふわっと佐竹さんが笑う。
え、それどういう感情?
なんかよくわからないけど、佐竹さんの顔の周りに花でも飛んでそうなくらい機嫌が良くなった気がする。
パタパタとキッチンのほうから山村さんがコーヒーを持ってきたのだが、こっちの様子が目に入った瞬間、足を止めて顔をひくつかせてる。
山村さんの反応を見る限りだと佐竹さんの表情筋バグったのかな…
怖くて確認したくないけど。
財田さんはと言うと、佐竹さんの向かい側に座ってさっきまで私とコーヒーを飲んでいた佐々木さんとお話し中だ。
「佐々木もアレ見たとき誰だってなったろ」
「なりませんでしたよ。山村は誰って言ってましたけど。」
「ちょっ!仕方ないじゃないですか!あんな美少女、俺見たことないですもん!」
「少女って年齢じゃないだろがァ、山村ァ」
「もともと10代に見えるじゃないですか!吉沢さんて!」
「まぁわかりますけどねぇ、年相応には見えないのは確かですし。」
「でしょぉ?!」
「つかアレ、カラコン?」
「そうっすよ」
「意外に似合うな。青。」
「そっすよね!黒髪に青目って違和感バリバリかとおもったんすけど」
大事な話してんのかと思ったら全然違って、私の話で盛り上がってた。
てか山村さんそんなラフにしゃべってるの初めて見たわ。
山村さんのテンションもバグったのか?
どいつもこいつも…!!!
いや、別人に見えてるなら成功か?怒るところじゃないか。
ご帰宅開口一番がそれか。財田よ…
「酷くないです?」
リビングでのほほんとコーヒーを飲んでいたら
財田さんと佐竹さんがどかどかと入ってきた。
思ったより早いご帰宅ですね?
まだ夕方ですが…
「ミツキだ…」
「え、深月?!これ、え?」
「いや、本当に、開口一番がそれってどうなんですか?」
てか指差すんじゃないよ…財田さん…。
佐々木さんと山村さんも1時間くらいちらちら見ながら顔を赤らめたりソワソワしたりしてたけども。
「深月ですよ。この部屋でのんきにコーヒーすすれる女はほかにいますか?じゃなかったら佐々木さんと山村さんが追い出してるでしょうよ…」
ため息にしては大きい音で、わざと息をついてやる。
「お前、化粧はすんな。」
「え、そんな化け物みたいになってます?いつの間に崩れたんだろう、ちょっと部屋もどってし直してきますね」
「そうじゃない。」
顔をこすったりしたつもりはないのだが、そこまで化け物状態だとさすがに誰だって言われたのも納得できるし、と、立ち上がった瞬間。
佐竹さんに捕まり抱きしめられた。
(うぉっ!びっくりしたぁ)
背中を曲げて私の頭を抱えるようにそっと抱きしめているこの巨人佐竹は、事あるごとに触りたがる。
触りたがるというか、抱きしめるというか、抱っこするというか。
なんなんだろうか。
胸に顔面があたると化粧も落ちるが眼鏡も落ちる。
早々に放してほしい。
「あの?」
「シロとシュウだけでも厄介なのに、他のやつまでお前の魅力に気づいたらめんどくせぇ」
「…?どういうことです?」
「にしても、別人だぜ?お前。変わりすぎてビビるわ。女って怖ェな」
「それは褒められてるんですか?けなされてるんですか?」
「でもこれは可愛い…今すぐ襲いたくなる。シロ、2時間くれ」
「それはやめて!?」
腕にギュウっと力が込められる。
ちょっと痛い…
(ん?いまなんて言った?佐竹さん可愛いって言わなかったか?)
「俺はすっぴんのほうが好みだなァ。あとお前に時間やるくらいなら俺が貰う」
「だからやめて!?」
(貴方の好みは聞いておりませんし、どっちの相手もヤダ!!)
「てかそろそろ、放してください。せっかくのメイク崩れる!」
「……。」
(無言で抵抗するのやめて!?)
「はーなーしーてっ!!」
佐竹財田の二人を一度に相手にするのめんどくさ…
佐竹さんの手が頭から離れて一歩距離を取ったのに、腕をつかまれた。
そのままストンとソファーに座る巨人。
流れるように膝に乗せられる私。
ま・た・か!
定位置か?定位置なのか?
もう佐竹さんが動く時までどうせこのままだ。
諦めて佐竹さんの腿に深く座り、その大きな胸に体重を乗せるように寄りかかる。
ちらっと上をみるとちょっと驚いた顔をしていた。
そうだろう、そうだろう。
私が寄りかかるなんて思ってないよね?
でも私ももう背に腹は代えられないんだ。
足が着かない以上そうするしか安定して座れないんだよ!!!
ふわっと佐竹さんが笑う。
え、それどういう感情?
なんかよくわからないけど、佐竹さんの顔の周りに花でも飛んでそうなくらい機嫌が良くなった気がする。
パタパタとキッチンのほうから山村さんがコーヒーを持ってきたのだが、こっちの様子が目に入った瞬間、足を止めて顔をひくつかせてる。
山村さんの反応を見る限りだと佐竹さんの表情筋バグったのかな…
怖くて確認したくないけど。
財田さんはと言うと、佐竹さんの向かい側に座ってさっきまで私とコーヒーを飲んでいた佐々木さんとお話し中だ。
「佐々木もアレ見たとき誰だってなったろ」
「なりませんでしたよ。山村は誰って言ってましたけど。」
「ちょっ!仕方ないじゃないですか!あんな美少女、俺見たことないですもん!」
「少女って年齢じゃないだろがァ、山村ァ」
「もともと10代に見えるじゃないですか!吉沢さんて!」
「まぁわかりますけどねぇ、年相応には見えないのは確かですし。」
「でしょぉ?!」
「つかアレ、カラコン?」
「そうっすよ」
「意外に似合うな。青。」
「そっすよね!黒髪に青目って違和感バリバリかとおもったんすけど」
大事な話してんのかと思ったら全然違って、私の話で盛り上がってた。
てか山村さんそんなラフにしゃべってるの初めて見たわ。
山村さんのテンションもバグったのか?
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