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第三十九話【テンション↑からの↓】
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「え?だれ?」
「ほぉ…これはまた…」
リビングで山村さんと佐々木さんが、階段を下りてきた私を見るや否や、目を見開いて驚いている。
「いや、誰って酷いな」
佐々木さんは何を言いたいんだ。これはまたって…
「私でもメイクすれば多少見れる顔になるんです」
「いや、美少女。これはやばい。すっぴんもソコソコかわいいですけどこれは異常」
「暴言か?あ?」
喧嘩なら買うぞ!?
左手で口を隠して顔を赤くしている山村さんには悪いけど、それ暴言だぞ。
ソコソコってなんだ。お世辞にしたってもうちょっとなんか言い方あるだろうよ。
いや、武力で買うのは確実に負けるので、口喧嘩にしてくれればありがたいですけど。
初対面が目の下にがっつりクマつくってるから、ちゃんと寝てる今は、まだ見れるってレベルなのはわからなくもないけど、それにしたってソコソコて…
「素直に褒めてるんですよ、山村は。本当に美少女ですし。」
「目の色が違うからじゃないんすか。美少女って歳じゃないんですが」
「いや、ねぇ、だって、これ、美少女ですよね!佐々木さん!」
「そうですね…私もある程度、沢山女性を見てきましたが、メイクした吉沢さんは見違えますね…」
「芋が何やったって芋ですって。まぁビフォーアフターが別人みたいに見えるって思ってもらえるのはうれしいですが。」
スタスタと階段前からソファーに座る。
地味にここまで顔面を作るのに時間がかかっている。
いろいろ発色やら使い心地やらを確かめながらやってたから
実に3時間もの時間を費やして顔面を作った。
自分でも時間かけすぎたな…とは思う。
でも別人次元までもっていかないといけないというプレッシャーと、
メイク久しぶりこえぇぇってなってる私のノミの心臓のせいで、
この特殊メイクと言われても仕方ないような仕上がりのメイクは、時間を要したのだ。
デパコスとか初めてすぎて使うの緊張した…量の調整も大変だった。
やっぱり金をかけると出来が全然ちがうなぁという、雑な感想しか持てなかったのは、私が化粧品に興味が薄いからなんだろう。
「カワイイ…ですか?」
ちょっとだけ声を高めに。
世のあざとい女たちのスキルを真似して、少し口角を上げる。
そして極めつけに、コテンと首を傾けた。
「ぶっ」
山村さんが口に手を当てて、上半身を捻らせ後ろを向く。
どういう反応それ?
だめ?だめだった?
「…山村クリーンヒット。私的にはあざとすぎてマイナス10ポイント。」
イケオジ佐々木には効かなかったけど金髪山村には効いたらしい。
人生経験が豊富な男にはダメなのか。
そして山村さんはちょろいな…大丈夫なのか?本当にヤクザやってけるのか?
まぁ私はこんな事をやる女は大嫌いなのでやらないけども。
大体からして、やっても引っかかるような獣たちじゃないだろうし。あの3人。
むしろ色仕掛けとかしたら、こっちが普通に食われそう。無理。
現在の時刻、夕方5時過ぎ。
思ったよりもちゃんとメイクが出来てテンション上がって降りてきたはいいけど…
「ところで。財田さんたちまだ帰ってきませんよね?」
予定ではお出かけは9時ごろって話だった。
あと4時間もある。
「いえ、実はさっき連絡があって。早めに仕事が片付いたようでして、そろそろ帰宅するようですよ。」
「え、帰ってくるんですか?もう?」
「はい。」
(うそだろ…!?マジか…えー…困った…)
時間あるなら家宅捜索できるように、なにか策をと思ったのに、そんな暇なくなったんですけど…
今日のお出かけに絶対必須なGPS付きバッグOR財布捜そうとおもってたのに。
(どうしよ……)
「まぁ、もうちょっとかかりますから美味しい山村コーヒーでも飲みながら待ちましょうか。」
佐々木さんと二人も嫌だけど財田さんたちが帰ってくるのも計算外だし。
ていうかなんで私降りてきたんだろうか…上にいたらまだ何かできたかもしれないのに…
あー…もう。
自分の馬鹿。
「ほぉ…これはまた…」
リビングで山村さんと佐々木さんが、階段を下りてきた私を見るや否や、目を見開いて驚いている。
「いや、誰って酷いな」
佐々木さんは何を言いたいんだ。これはまたって…
「私でもメイクすれば多少見れる顔になるんです」
「いや、美少女。これはやばい。すっぴんもソコソコかわいいですけどこれは異常」
「暴言か?あ?」
喧嘩なら買うぞ!?
左手で口を隠して顔を赤くしている山村さんには悪いけど、それ暴言だぞ。
ソコソコってなんだ。お世辞にしたってもうちょっとなんか言い方あるだろうよ。
いや、武力で買うのは確実に負けるので、口喧嘩にしてくれればありがたいですけど。
初対面が目の下にがっつりクマつくってるから、ちゃんと寝てる今は、まだ見れるってレベルなのはわからなくもないけど、それにしたってソコソコて…
「素直に褒めてるんですよ、山村は。本当に美少女ですし。」
「目の色が違うからじゃないんすか。美少女って歳じゃないんですが」
「いや、ねぇ、だって、これ、美少女ですよね!佐々木さん!」
「そうですね…私もある程度、沢山女性を見てきましたが、メイクした吉沢さんは見違えますね…」
「芋が何やったって芋ですって。まぁビフォーアフターが別人みたいに見えるって思ってもらえるのはうれしいですが。」
スタスタと階段前からソファーに座る。
地味にここまで顔面を作るのに時間がかかっている。
いろいろ発色やら使い心地やらを確かめながらやってたから
実に3時間もの時間を費やして顔面を作った。
自分でも時間かけすぎたな…とは思う。
でも別人次元までもっていかないといけないというプレッシャーと、
メイク久しぶりこえぇぇってなってる私のノミの心臓のせいで、
この特殊メイクと言われても仕方ないような仕上がりのメイクは、時間を要したのだ。
デパコスとか初めてすぎて使うの緊張した…量の調整も大変だった。
やっぱり金をかけると出来が全然ちがうなぁという、雑な感想しか持てなかったのは、私が化粧品に興味が薄いからなんだろう。
「カワイイ…ですか?」
ちょっとだけ声を高めに。
世のあざとい女たちのスキルを真似して、少し口角を上げる。
そして極めつけに、コテンと首を傾けた。
「ぶっ」
山村さんが口に手を当てて、上半身を捻らせ後ろを向く。
どういう反応それ?
だめ?だめだった?
「…山村クリーンヒット。私的にはあざとすぎてマイナス10ポイント。」
イケオジ佐々木には効かなかったけど金髪山村には効いたらしい。
人生経験が豊富な男にはダメなのか。
そして山村さんはちょろいな…大丈夫なのか?本当にヤクザやってけるのか?
まぁ私はこんな事をやる女は大嫌いなのでやらないけども。
大体からして、やっても引っかかるような獣たちじゃないだろうし。あの3人。
むしろ色仕掛けとかしたら、こっちが普通に食われそう。無理。
現在の時刻、夕方5時過ぎ。
思ったよりもちゃんとメイクが出来てテンション上がって降りてきたはいいけど…
「ところで。財田さんたちまだ帰ってきませんよね?」
予定ではお出かけは9時ごろって話だった。
あと4時間もある。
「いえ、実はさっき連絡があって。早めに仕事が片付いたようでして、そろそろ帰宅するようですよ。」
「え、帰ってくるんですか?もう?」
「はい。」
(うそだろ…!?マジか…えー…困った…)
時間あるなら家宅捜索できるように、なにか策をと思ったのに、そんな暇なくなったんですけど…
今日のお出かけに絶対必須なGPS付きバッグOR財布捜そうとおもってたのに。
(どうしよ……)
「まぁ、もうちょっとかかりますから美味しい山村コーヒーでも飲みながら待ちましょうか。」
佐々木さんと二人も嫌だけど財田さんたちが帰ってくるのも計算外だし。
ていうかなんで私降りてきたんだろうか…上にいたらまだ何かできたかもしれないのに…
あー…もう。
自分の馬鹿。
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