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第三十五話【山村への頼み事】
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化粧水・乳液・化粧下地・ファンデーション・コンシーラー・フェイスパウダー・アイブロウ用ペンシルとパウダー・アイシャドウ・アイライン・マスカラ・チーク・リップ・リップグロス・つけまつげ・ブルーのカラーコンタクト
パフ・綿棒・ビューラー・ブラシ各種・つけまノリ・ピンセット・ハサミ・鏡
ざっとメイクをすることにあたって必要なものを書き出す。
しかし、忘れてはいけない。私は《ココに戻るつもりでいないといけない》のだ。
洗顔・メイク落とし・フェイスパック・ブラシとパフ用の洗浄液・ウェットティッシュ
(こんなもんかな。本当はウィッグも欲しいけど、さすがにそこまでしたら変装だって気づかれるかもしれないし。)
ちょっとでも高いもの買ってやろう。
「山村さん、すいません。購入品結構あるんですが大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。」
「あ、じゃぁこの辺の道具関係は100円均一で大丈夫です、こっちはドンキで。」
「はい。」
「で、他のモノとかはちょっとブランド品混ざってくるので…その…頑張ってください…」
「はい」
「あ、あと…」
山村さんにデパコス品を買いに行かせるのは若干心苦しいが少しでも時間稼ぎがしたい。
出来るだけ同じ場所で済ませられないようにしつつ、指定していく。
ある程度ショップの指定先を伝え終わる頃、階段を下りてくる音とリビングに入ってくる音が聞こえた。
上から降りてくるのはもちろん財田さんと佐竹さんだ。
リビングに入ってきたは50代半ばに入るだろうか…白髪がちらほら目立ち始めた優しそうな男性だった。
「おう、佐々木。来たか。」
財田さんがそうオジサンに声をかけたかと思うと、佐々木と呼ばれた男性がペコリと頭を下げた。
財田さんの部下だと思われる黒服の皆さんの中でもかなり年配。かつ、ほんとにヤクザさんなんですか?と思うほど所作は丁寧で、雰囲気が柔らかい。
三嶋さんよりよっぽど優しそうだ。
私の主観だけど。
「若、こちらのお嬢さんと一緒に過ごすだけでいいなんて、随分幸せなお仕事を言いつけてくださってありがとうございます。」
「なんだ、嫌味か」
「いえいえ、ところで私も味見してもいいですか?」
「ふざけろ。殺すぞ?むしろお前の嫁に殺されろ」
おやおやと眉尻を下げてため息をつくオジサンに軽く蹴りを入れた財田さん。
仲がいいのかなんなのか。
「山村、出かけられるか?出れるなら下までついてこい。」
「あ、はい。大丈夫ですっ」
山村さんは飛び跳ね、私に向かって一礼をしてから財田さんに小走りで近づく。
「深月、佐々木だ。山村がいない間は佐々木が面倒みる。」
「佐々木優です。吉沢深月さんですね?どうぞよろしくお願いします。」
「吉沢です。どうも。」
佐々木さんの紹介のあと、彼は腰を90度に曲げて私に礼をし、ニコっと笑った。
佐々木さんて…あのボディコンの服、用意した人かな…
ちょいちょい名前が出てくるけど、この人も財田さんの部下なのか。
「んじゃ、行ってくる。佐々木。」
視線と顎で玄関のほうに合図した。
パフ・綿棒・ビューラー・ブラシ各種・つけまノリ・ピンセット・ハサミ・鏡
ざっとメイクをすることにあたって必要なものを書き出す。
しかし、忘れてはいけない。私は《ココに戻るつもりでいないといけない》のだ。
洗顔・メイク落とし・フェイスパック・ブラシとパフ用の洗浄液・ウェットティッシュ
(こんなもんかな。本当はウィッグも欲しいけど、さすがにそこまでしたら変装だって気づかれるかもしれないし。)
ちょっとでも高いもの買ってやろう。
「山村さん、すいません。購入品結構あるんですが大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。」
「あ、じゃぁこの辺の道具関係は100円均一で大丈夫です、こっちはドンキで。」
「はい。」
「で、他のモノとかはちょっとブランド品混ざってくるので…その…頑張ってください…」
「はい」
「あ、あと…」
山村さんにデパコス品を買いに行かせるのは若干心苦しいが少しでも時間稼ぎがしたい。
出来るだけ同じ場所で済ませられないようにしつつ、指定していく。
ある程度ショップの指定先を伝え終わる頃、階段を下りてくる音とリビングに入ってくる音が聞こえた。
上から降りてくるのはもちろん財田さんと佐竹さんだ。
リビングに入ってきたは50代半ばに入るだろうか…白髪がちらほら目立ち始めた優しそうな男性だった。
「おう、佐々木。来たか。」
財田さんがそうオジサンに声をかけたかと思うと、佐々木と呼ばれた男性がペコリと頭を下げた。
財田さんの部下だと思われる黒服の皆さんの中でもかなり年配。かつ、ほんとにヤクザさんなんですか?と思うほど所作は丁寧で、雰囲気が柔らかい。
三嶋さんよりよっぽど優しそうだ。
私の主観だけど。
「若、こちらのお嬢さんと一緒に過ごすだけでいいなんて、随分幸せなお仕事を言いつけてくださってありがとうございます。」
「なんだ、嫌味か」
「いえいえ、ところで私も味見してもいいですか?」
「ふざけろ。殺すぞ?むしろお前の嫁に殺されろ」
おやおやと眉尻を下げてため息をつくオジサンに軽く蹴りを入れた財田さん。
仲がいいのかなんなのか。
「山村、出かけられるか?出れるなら下までついてこい。」
「あ、はい。大丈夫ですっ」
山村さんは飛び跳ね、私に向かって一礼をしてから財田さんに小走りで近づく。
「深月、佐々木だ。山村がいない間は佐々木が面倒みる。」
「佐々木優です。吉沢深月さんですね?どうぞよろしくお願いします。」
「吉沢です。どうも。」
佐々木さんの紹介のあと、彼は腰を90度に曲げて私に礼をし、ニコっと笑った。
佐々木さんて…あのボディコンの服、用意した人かな…
ちょいちょい名前が出てくるけど、この人も財田さんの部下なのか。
「んじゃ、行ってくる。佐々木。」
視線と顎で玄関のほうに合図した。
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