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六章
全種族対抗試合その18
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戻ってヴェルガルド視点――――
「グルルル・・・・・・・・・・」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
防御結界の外から突然現れた白竜を前に、全ての者達は未だ言葉を失ったまま只々その場に立ち尽くす。
「はいはーい。君達ちょーっと通してもらえるかにゃー?」
そんな中を一人、装いからしてこの国でかなり上の地位にいるであろう女性、というより女の子が白竜を見て固まる衛兵達の間を器用に通り抜けてこちらに近づいて来た。
「む、何用かな? お嬢さん」
「いやいやー、おじさんにちょーっと聞きたいんだけどねー? その眩しいくらいに真っ白で綺麗な竜は何かなーって」
「む、何、とは?」
「にゃははー。そのままの意味だにゃんっ」
「・・・・・・」
「グルルル・・・・・・ッ。『何この小生意気な女。私のヴェルガルに馴れ馴れしくしてるんじゃないわよ。この場で私に殺られたいのかしら?』」
「『む、落ち着けファフ、レイリアス。今は下手に動かず、様子を見るのだ。良いな?』」
「『・・・・・・ヴェルガルドがそう言うのなら』」
殺気立つファフニールにそう念話を飛ばしたのも理由がある。この娘、一見ふざけておるようにしか見えんが、全く隙が無いからだ。
それにこの問いかけ、阿呆なほど直球な質問ではあるが、この娘、それだけでは無いようにも思える。
よもや、我の出方を探っておるのか・・・・・・?
「どうしたにゃんっ?」
「む、いや、何でもない」
だとするのならば、このまま相手のペースに乗せられるのはまずい。
そう考え、変に言い繕って疑われるよりも事前に決めていた設定をこのまま貫き通す事にした。
「ふむ、見ておらんかったのか? つい今しがた我がこやつを召喚したところを」
「ふむふむっ。ではおじさんはこの異常事態に関しての言い分として、『主従関係にある白竜を召喚しただけ』だという事かにゃ?」
何故か我の口調を真似して聞き返してくる娘。
「む、ああ、召喚魔法の使用はルール上何も問題は無いはずであったと記憶しておるが?」
「うんうん。確かに問題は無いにゃー」
「ふむ。で、あるならば――」
このような取調べ染みた事は終わりにして、試合を再開してくれ。・・・・・・そう娘に言おうとしたのだったが、
「でーもー、だったらどうしてその白竜は防御結界の外から現れたのかにゃー?」
「う、ぐ・・・・・・っ」
一番突かれたく無い所を突かれ、不覚にも言葉を詰まらせてしまった。
「そ、それは・・・・・・」
娘はそれを見逃さず、すかさず追い討ちをかけてきた。
「ねぇ、どうして? 召喚魔法なら結界内に発動させてれば私がここに来る事も試合が中断する事も無かったよね?」
わざとらしく「わからなーい」と言った感じで一指し指を自らの顎にちょんと添えて聞いてくる。
「む、むぅ・・・・・・」
・・・・・・手が無い訳ではない。しかし、この手を使ってしまえば・・・・・・。
「ん~? おじさん?」
ぐ・・・・・・っ。現状この手しかないのは事実。
・・・・・・やむを得ん!
「む、あ~、その何で、あるか・・・・・・。実は、な、我はその・・・・・・」
意を決したは良かったが、これから自分が言わんとしている事を考えると、どうしても歯切れが悪くなってしまう。
「にゃ?」
そして、一度ごくりと生唾を飲み込み、
「し、『従者』召喚魔法が、その、少し不得意というか、だな・・・・・・」
言った。言ってしまった・・・・・・。
「・・・・・・・・・・にゃ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
我と娘の間でほんの数秒沈黙が流れ、・・・・・・そして。
「ぶっふぅ――――――――――――――――っっ!!」
娘が盛大に吹き出した。
「にゃはっ、あひゃひゃっ、あひひひっ、いひひひひひひひっっ!」
その場で爆笑しながら転げ回る娘。
「む・・・・・・」
その姿を見て、「だから言いたくなかったのだ・・・・・・」と誰にも聞こえない声量で呟いた。
「・・・・・・ッ。『コロス・・・・・・ッ』」
「『むっ!? やめ、やめんかっ! お前がここで事を起こしてしまっては我が何の為に恥をかいたのかが分からなくなるであろうが!!』」
爆笑しながら地面とよろしくやっている娘に対し、今にも飛びかかろうとするファフニールを必死に止める我。
そもそも何故娘が死にそうになるくらい笑い転げているのかと言うと、召喚魔法というものは本来二つあり、一つは対価を支払いモンスターや獣を召喚し、一時的に従属させる事の出来る闇魔法。
そしてもう一つは『従者召喚魔法』。これは主従契約を交わした従属者に対し、主となった者のみが扱える魔法で、魔力量によっては無条件で従属者を呼び出せるというこの世界ではごく一般的な魔法だ。
ここまでは特に笑い転げる要素はどこにも無いのだが、問題はこの先にある。
この『従者召喚魔法』というものは、自身と相手側の魔力量の差に問題が無ければ契約自体は誰にでも可能。契約さえ果たしてしまえば子供でも『簡単』に扱える魔法となっている。
しかし稀に契約を交わしたにも関わらず全く主の言う事を聞かない従属者が居る。
それは主としての器量が劣っていると魔力量に問題は無いとしても、従属者に自身を従えるにたる資格無しと判断され、制御がまるで出来なくなってしまうからだ。
つまり、完全に舐められている、という事なのだ。
「にゃひっ、にゃひひひひひひっっ!」
勿論、そのような事態になる事は滅多に無い。
先程も説明したとおり、これは『子供でも簡単に扱える魔法』。
すなわち、自身の器量など何となくではあるであろうが子供ですら分かっているという事だ。
故に、契約後従属者を制御もろくに出来ない者は、うぬぼれが過ぎる自身の器量も分からんただの阿呆、だと世間では言われている。
「ニャ――ァッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!」
「・・・・・・・・・・」
そう、だからこの反応は仕方が無い・・・・・・。
言い換えれば自分で、私のおつむは子供以下です。と告白したようなものなのだから。
「にゃひ、にゃひぃ・・・・・・。あ、ダメこれ、死ぬ・・・・・・ぃひひひひひ・・・・・・・・・・」
・・・・・・前言撤回。娘のこの反応は流石に度が過ぎておる。何もそこまで笑わなくとも良いだろうに・・・・・・。こちらが死にたくなってくるであろうが・・・・・・。
「むぅ・・・・・・。とりあえず少し落ち着いてはどうだ?」
このままだと話も進まんし、何より本当に死にそうに思えてきたので腹を抱えたまま蹲り続ける娘にそう声を掛ける。
「はぁーはぁー・・・・・・。いやぁ、ごめんねー? でもおじさんが面白過ぎる事を言うからいけな・・・・・・・・・・ぃぶっふぅっ!」
「む、あー・・・・・・、それは悪かったな・・・・・・・・・・」
我慢ならず再度吹き出した娘に対して若干の殺意を覚えながらも必死に堪えた。良し、我偉い。
「・・・・・・して、そちらはこれで満足か? であるならば早々に試合を再開して欲しいのだが?」
「にゃひぃー・・・・・・。うんうん、とっても満足満足ー。もしかしたら一生分は笑わせてもらったかもにゃ?」
こんの童ぁ・・・・・・、いつか必ず屠る・・・・・・っ。そして塵も残さず燃やし尽くしてやる・・・・・・っ。
気付いているのかいないのか、そんな我が向ける殺意に満ち溢れた視線など娘は微塵も気にする様子は無く、いつもの調子で言葉を続けた。
「まあー、冗談はさておきー。最後の確認と行こうかにゃー?」
「む・・・・・・っ!?」
娘は我の一瞬の隙を突き、パッと我の手を取った。
「グルルル・・・・・・・・・・」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
防御結界の外から突然現れた白竜を前に、全ての者達は未だ言葉を失ったまま只々その場に立ち尽くす。
「はいはーい。君達ちょーっと通してもらえるかにゃー?」
そんな中を一人、装いからしてこの国でかなり上の地位にいるであろう女性、というより女の子が白竜を見て固まる衛兵達の間を器用に通り抜けてこちらに近づいて来た。
「む、何用かな? お嬢さん」
「いやいやー、おじさんにちょーっと聞きたいんだけどねー? その眩しいくらいに真っ白で綺麗な竜は何かなーって」
「む、何、とは?」
「にゃははー。そのままの意味だにゃんっ」
「・・・・・・」
「グルルル・・・・・・ッ。『何この小生意気な女。私のヴェルガルに馴れ馴れしくしてるんじゃないわよ。この場で私に殺られたいのかしら?』」
「『む、落ち着けファフ、レイリアス。今は下手に動かず、様子を見るのだ。良いな?』」
「『・・・・・・ヴェルガルドがそう言うのなら』」
殺気立つファフニールにそう念話を飛ばしたのも理由がある。この娘、一見ふざけておるようにしか見えんが、全く隙が無いからだ。
それにこの問いかけ、阿呆なほど直球な質問ではあるが、この娘、それだけでは無いようにも思える。
よもや、我の出方を探っておるのか・・・・・・?
「どうしたにゃんっ?」
「む、いや、何でもない」
だとするのならば、このまま相手のペースに乗せられるのはまずい。
そう考え、変に言い繕って疑われるよりも事前に決めていた設定をこのまま貫き通す事にした。
「ふむ、見ておらんかったのか? つい今しがた我がこやつを召喚したところを」
「ふむふむっ。ではおじさんはこの異常事態に関しての言い分として、『主従関係にある白竜を召喚しただけ』だという事かにゃ?」
何故か我の口調を真似して聞き返してくる娘。
「む、ああ、召喚魔法の使用はルール上何も問題は無いはずであったと記憶しておるが?」
「うんうん。確かに問題は無いにゃー」
「ふむ。で、あるならば――」
このような取調べ染みた事は終わりにして、試合を再開してくれ。・・・・・・そう娘に言おうとしたのだったが、
「でーもー、だったらどうしてその白竜は防御結界の外から現れたのかにゃー?」
「う、ぐ・・・・・・っ」
一番突かれたく無い所を突かれ、不覚にも言葉を詰まらせてしまった。
「そ、それは・・・・・・」
娘はそれを見逃さず、すかさず追い討ちをかけてきた。
「ねぇ、どうして? 召喚魔法なら結界内に発動させてれば私がここに来る事も試合が中断する事も無かったよね?」
わざとらしく「わからなーい」と言った感じで一指し指を自らの顎にちょんと添えて聞いてくる。
「む、むぅ・・・・・・」
・・・・・・手が無い訳ではない。しかし、この手を使ってしまえば・・・・・・。
「ん~? おじさん?」
ぐ・・・・・・っ。現状この手しかないのは事実。
・・・・・・やむを得ん!
「む、あ~、その何で、あるか・・・・・・。実は、な、我はその・・・・・・」
意を決したは良かったが、これから自分が言わんとしている事を考えると、どうしても歯切れが悪くなってしまう。
「にゃ?」
そして、一度ごくりと生唾を飲み込み、
「し、『従者』召喚魔法が、その、少し不得意というか、だな・・・・・・」
言った。言ってしまった・・・・・・。
「・・・・・・・・・・にゃ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
我と娘の間でほんの数秒沈黙が流れ、・・・・・・そして。
「ぶっふぅ――――――――――――――――っっ!!」
娘が盛大に吹き出した。
「にゃはっ、あひゃひゃっ、あひひひっ、いひひひひひひひっっ!」
その場で爆笑しながら転げ回る娘。
「む・・・・・・」
その姿を見て、「だから言いたくなかったのだ・・・・・・」と誰にも聞こえない声量で呟いた。
「・・・・・・ッ。『コロス・・・・・・ッ』」
「『むっ!? やめ、やめんかっ! お前がここで事を起こしてしまっては我が何の為に恥をかいたのかが分からなくなるであろうが!!』」
爆笑しながら地面とよろしくやっている娘に対し、今にも飛びかかろうとするファフニールを必死に止める我。
そもそも何故娘が死にそうになるくらい笑い転げているのかと言うと、召喚魔法というものは本来二つあり、一つは対価を支払いモンスターや獣を召喚し、一時的に従属させる事の出来る闇魔法。
そしてもう一つは『従者召喚魔法』。これは主従契約を交わした従属者に対し、主となった者のみが扱える魔法で、魔力量によっては無条件で従属者を呼び出せるというこの世界ではごく一般的な魔法だ。
ここまでは特に笑い転げる要素はどこにも無いのだが、問題はこの先にある。
この『従者召喚魔法』というものは、自身と相手側の魔力量の差に問題が無ければ契約自体は誰にでも可能。契約さえ果たしてしまえば子供でも『簡単』に扱える魔法となっている。
しかし稀に契約を交わしたにも関わらず全く主の言う事を聞かない従属者が居る。
それは主としての器量が劣っていると魔力量に問題は無いとしても、従属者に自身を従えるにたる資格無しと判断され、制御がまるで出来なくなってしまうからだ。
つまり、完全に舐められている、という事なのだ。
「にゃひっ、にゃひひひひひひっっ!」
勿論、そのような事態になる事は滅多に無い。
先程も説明したとおり、これは『子供でも簡単に扱える魔法』。
すなわち、自身の器量など何となくではあるであろうが子供ですら分かっているという事だ。
故に、契約後従属者を制御もろくに出来ない者は、うぬぼれが過ぎる自身の器量も分からんただの阿呆、だと世間では言われている。
「ニャ――ァッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!」
「・・・・・・・・・・」
そう、だからこの反応は仕方が無い・・・・・・。
言い換えれば自分で、私のおつむは子供以下です。と告白したようなものなのだから。
「にゃひ、にゃひぃ・・・・・・。あ、ダメこれ、死ぬ・・・・・・ぃひひひひひ・・・・・・・・・・」
・・・・・・前言撤回。娘のこの反応は流石に度が過ぎておる。何もそこまで笑わなくとも良いだろうに・・・・・・。こちらが死にたくなってくるであろうが・・・・・・。
「むぅ・・・・・・。とりあえず少し落ち着いてはどうだ?」
このままだと話も進まんし、何より本当に死にそうに思えてきたので腹を抱えたまま蹲り続ける娘にそう声を掛ける。
「はぁーはぁー・・・・・・。いやぁ、ごめんねー? でもおじさんが面白過ぎる事を言うからいけな・・・・・・・・・・ぃぶっふぅっ!」
「む、あー・・・・・・、それは悪かったな・・・・・・・・・・」
我慢ならず再度吹き出した娘に対して若干の殺意を覚えながらも必死に堪えた。良し、我偉い。
「・・・・・・して、そちらはこれで満足か? であるならば早々に試合を再開して欲しいのだが?」
「にゃひぃー・・・・・・。うんうん、とっても満足満足ー。もしかしたら一生分は笑わせてもらったかもにゃ?」
こんの童ぁ・・・・・・、いつか必ず屠る・・・・・・っ。そして塵も残さず燃やし尽くしてやる・・・・・・っ。
気付いているのかいないのか、そんな我が向ける殺意に満ち溢れた視線など娘は微塵も気にする様子は無く、いつもの調子で言葉を続けた。
「まあー、冗談はさておきー。最後の確認と行こうかにゃー?」
「む・・・・・・っ!?」
娘は我の一瞬の隙を突き、パッと我の手を取った。
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※ちょこちょこ書き直しています。セリフをカッコ良くしたり、状況を補足したりする程度なので、本筋には大きく影響なくお楽しみ頂けると思います。
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