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四章
魔法の階級
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「レイジよ、魔法に階級が存在する事くらいは流石に知っておるだろう?」
「えーと、下級とか上級とかっていうやつの事だよな」
漫画とかだともっと他に色々あるけど、まあシンプルに言えばこれで間違いではないだろう。
「む、そうだ。だが階級にはまだ上があってな。上級の上には最上級、更にその上には極級、そして、神々のみが扱う事が許され、魔法の頂点に君臨する神位級という階級がこの世界には存在するのだ」
まあ、魔法がある世界だから、そういうのがあるのは不思議じゃないな。
「そして、更に・・・・・・」
「更にって、まだ階級があるのか?」
「む、ああ。階級にはもう一つ、神位級に並ぶ階級が存在するのだ」
「神位級に、並ぶ・・・・・・?」
そしてヴェルは、その階級についてゆっくりと口を開いた。
「――神滅級」
「アル・・・・・・、何だって?」
「む、神を滅する階級と書いて神滅級。そして、我とその少女が操る黒炎の階級は、その神滅級なのだ」
「神を、滅する・・・・・・?」
しかも黒炎がその神滅級だって? 何それ超かっけぇ・・・・・・。
「む、しかも神滅級とは属性ごとに、たった一人の選ばれし者のみが扱える力でな。それ故に、異端狩りとコレクター、そして戦闘集団といった連中の中で高値で取引されているそうだ」
「ん? じゃああれか? まさか異端狩りの連中があの子を狙ってる理由っていうのは」
「む、ああ。十中八九、それが理由であろうな」
何だそれ、何かオラすげぇむかついてきたぞ。異端狩りとかいう連中ってのはあんな可愛い子を黒炎が使えるからっていう理由だけで私利私欲の為に拉致しようとしてたって事か。
「よし、潰すか」
手をパキパキと鳴らしながら異端狩りの連中をどう屠るかを考えていると、
「・・・・・・ん? ちょっと待て」
そこで俺はある一つの矛盾に気が付いた。
「ヴェル、お前の話だと神滅級を扱える奴は、『一つの属性につき、一人の選ばれた
者』だったよな?」
「む、そのとおりだ。『一つの属性につき、一人の選ばれた者』しか神滅級は扱えん」
「なら、何であの子は、ヴェルが持つ神滅級、黒炎を操れるんだ・・・・・・?」
俺のその疑問にヴェルは顎に手を添え、難しい顔をしながら答えた。
「むぅ・・・・・・、それは我も知りたいところなのだ。この世界を創造した神によって、属性ごとに一人と定められたはずの神滅級。その〈火系統〉の黒炎を扱う者が何故我以外に存在しているのか、残念だが我にもわからぬのだ」
「そうか」
まあわからないのなら仕方が無い。それにあの馬鹿なら何か有益な情報を持っているだろうから、今度会った時にでも聞き出せば良いしな。
「む、すまぬなレイジ」
「いや、良いさ。それよりも俺は神滅級だの何だのっていう話よりも、今は例の異端狩りとかいう連中を片っ端から潰して回りたい気持ちの方があるしな」
ドスの利いた声でそう言い、ゴキッと首を鳴らす。
「あら、それならもう必要無いわよ?」
「・・・・・・はい?」
「だって、そこら辺に転がっているのが異端狩りのクズ共だもの」
「・・・・・・・・・・」
何という事でしょうか。ではこの怒りは一体どこにぶつければ・・・・・・?
すると、ファフニールのその言葉にヴェルが反応し、尋ねた。
「む、ではファフニールよ。やはりこれはお主が?」
「ああ、それは――――」
ヴェルの問いにファフニールが答えようとしたその時、
「やっぱりそうよ!!」
と、場の空気も読まずに大声を上げるクソ貧乳様。
「はあ・・・・・・。珍しく大人しいと思ったら、突然何だよ」
「なっ、珍しくってどういう意味よ! それだとまるで私がガサツな女っぽく聞こえるじゃない!」
いや、ぽくも何も実際そうだろ? 俺間違ってないよね?
「わかったわかった。で、どうしたんだよ」
これ以上絡むとより面倒くさくなりそうだったので、早急に話を終わらせる方向に持って行く事にした。
すると、ソフィーちゃんが、
「イレギュ、ラー・・・・・・」
「そうっ、イレギュラー! 属性ごとにただ一人と定められたはずの神滅級っ。しかし既に〈火系統〉である黒炎は竜神様が所有しているにも関わらず、あの少女は黒炎を出して見せた!」
・・・・・・あーうん、それはさっき聞いた。
「普通これはありえない事っ、つまり、主様が言っていたイレギュラーとはあの子の事だったのよ!」
はい、力説お疲れ様です。
「やったわ! こんなに早く任務を達成出来るなんてっ。これで天界に帰れるー!」
「はいはい、そりゃようござんしたねー・・・・・・っと、どうしたのソフィーちゃん?」
貧乳はあんなにも歓喜に踊り狂っているのに対し、ソフィーちゃんはどこか浮かない表情をしていた。
「いや、あの、その・・・・・・」
「どうしたのよソフィー、あなたももっと喜びなさいよっ。帰れるのよ、私達!」
「あの、その、えと・・・・・・」
そして、スーッと貧乳から目を逸らし、ソフィーちゃんは申し訳無さそうに言った。
「あ、あの、私達の任務、は、イレギュ、ラーの、調査、なの、で」
「うんうん、だからこうして任務を終えた訳だから――――」
「一目見た、だけでは、任務達成、とは、言えないのでは、と・・・・・・」
「――――っっ!!」
まあソフィーちゃんのあの表情を見た時から、何となーくそんな気はしてたけどねー。
「ソ、ソフィー? じゃあまさか私達は・・・・・・」
「少なく、とも、あの子、が、どうして黒炎を使える、ようになった、のかがわかるまで、は、帰れない、という事、です・・・・・・」
「あぁ・・・・・・、パタリ」
ショックのあまりその場に倒れ込む貧乳。
貧乳よ、これが報いだ。大事な話の時に無理矢理割って入ったお前への罰なのだ! そんな君に俺はこの言葉を送ろう。
あ、お疲れさんで――――――――――すっっ!!
流石に可哀想だったので言葉には出さなかったが、しっかりと腰だけは直角に曲げておいた。
「さ、こっちは片付いたから再開してくれ」
力尽きた貧乳とそれを慰めるソフィーちゃんを背に、俺はヴェルとファフニールにそう促した。
「む、あ、ああ・・・・・・」
「え、と、どこまで話したんだっけ・・・・・・?」
貧乳の乱入により話がどこで途切れたのかを忘れてしまった様子の二人に、俺は最後に話していたところを教えてあげた。
「かくかく、しかじか、かくぅー」
「む、そういえばその話であったな。すまぬレイジ、感謝する」
「あー、そうそう。ここに散らばっているゴミ共について、だったわね。あの子の勢いに圧倒されてつい忘れちゃってたわ」
「もう、しっかりしてくれよなぁ、二人共ー」
「――――えっ、何で今ので理解し合えてるの!?」
力尽きていたはずの貧乳が何か不思議そうに俺達に向かって叫んできたが、あははは~、と俺含め三人で笑い合いながらそれを無視した。
何で無視するのよ! とか何とか後ろで言っているが、誰一人として反応する者は居なかったというね。
「む、ファフニールよ。改めて確認するが」
そしてようやく止まっていた話が進みだした。
「これは、この惨状はお主の仕業か?」
「そうね、私はこのクズ共に対して殺意は抱いていたわ」
「む、では、やはり・・・・・・」
「ああ、勘違いしないでヴェルガルド。確かに殺意は抱いていたけれど、このクズ共を殺ったのは私じゃないわよ?」
「む・・・・・・? では、一体誰が・・・・・・」
そしてヴェルの問いに対し、ファフニールは意地が悪そうな笑顔を見せながら一言だけ、言葉を口にした。
「タイトワンピースっ」
「「・・・・・・・・・・っ!」」
タイトワンピース。そう、それは俺とヴェルにとって、つい数時間前に恐怖というカテゴリーで刻まれた記憶。
「「ま、まさか・・・・・・」」
こんな短時間で忘れられる訳が無い。ファフニールの言葉が本当だとすると、ここに倒れている異端狩りの連中を殺ったのは、
「「――――あ、あいつらかあああああああああああああああああああっっ!!」」
驚愕のその事実に、俺達は思わず叫んだのであった。
「えーと、下級とか上級とかっていうやつの事だよな」
漫画とかだともっと他に色々あるけど、まあシンプルに言えばこれで間違いではないだろう。
「む、そうだ。だが階級にはまだ上があってな。上級の上には最上級、更にその上には極級、そして、神々のみが扱う事が許され、魔法の頂点に君臨する神位級という階級がこの世界には存在するのだ」
まあ、魔法がある世界だから、そういうのがあるのは不思議じゃないな。
「そして、更に・・・・・・」
「更にって、まだ階級があるのか?」
「む、ああ。階級にはもう一つ、神位級に並ぶ階級が存在するのだ」
「神位級に、並ぶ・・・・・・?」
そしてヴェルは、その階級についてゆっくりと口を開いた。
「――神滅級」
「アル・・・・・・、何だって?」
「む、神を滅する階級と書いて神滅級。そして、我とその少女が操る黒炎の階級は、その神滅級なのだ」
「神を、滅する・・・・・・?」
しかも黒炎がその神滅級だって? 何それ超かっけぇ・・・・・・。
「む、しかも神滅級とは属性ごとに、たった一人の選ばれし者のみが扱える力でな。それ故に、異端狩りとコレクター、そして戦闘集団といった連中の中で高値で取引されているそうだ」
「ん? じゃああれか? まさか異端狩りの連中があの子を狙ってる理由っていうのは」
「む、ああ。十中八九、それが理由であろうな」
何だそれ、何かオラすげぇむかついてきたぞ。異端狩りとかいう連中ってのはあんな可愛い子を黒炎が使えるからっていう理由だけで私利私欲の為に拉致しようとしてたって事か。
「よし、潰すか」
手をパキパキと鳴らしながら異端狩りの連中をどう屠るかを考えていると、
「・・・・・・ん? ちょっと待て」
そこで俺はある一つの矛盾に気が付いた。
「ヴェル、お前の話だと神滅級を扱える奴は、『一つの属性につき、一人の選ばれた
者』だったよな?」
「む、そのとおりだ。『一つの属性につき、一人の選ばれた者』しか神滅級は扱えん」
「なら、何であの子は、ヴェルが持つ神滅級、黒炎を操れるんだ・・・・・・?」
俺のその疑問にヴェルは顎に手を添え、難しい顔をしながら答えた。
「むぅ・・・・・・、それは我も知りたいところなのだ。この世界を創造した神によって、属性ごとに一人と定められたはずの神滅級。その〈火系統〉の黒炎を扱う者が何故我以外に存在しているのか、残念だが我にもわからぬのだ」
「そうか」
まあわからないのなら仕方が無い。それにあの馬鹿なら何か有益な情報を持っているだろうから、今度会った時にでも聞き出せば良いしな。
「む、すまぬなレイジ」
「いや、良いさ。それよりも俺は神滅級だの何だのっていう話よりも、今は例の異端狩りとかいう連中を片っ端から潰して回りたい気持ちの方があるしな」
ドスの利いた声でそう言い、ゴキッと首を鳴らす。
「あら、それならもう必要無いわよ?」
「・・・・・・はい?」
「だって、そこら辺に転がっているのが異端狩りのクズ共だもの」
「・・・・・・・・・・」
何という事でしょうか。ではこの怒りは一体どこにぶつければ・・・・・・?
すると、ファフニールのその言葉にヴェルが反応し、尋ねた。
「む、ではファフニールよ。やはりこれはお主が?」
「ああ、それは――――」
ヴェルの問いにファフニールが答えようとしたその時、
「やっぱりそうよ!!」
と、場の空気も読まずに大声を上げるクソ貧乳様。
「はあ・・・・・・。珍しく大人しいと思ったら、突然何だよ」
「なっ、珍しくってどういう意味よ! それだとまるで私がガサツな女っぽく聞こえるじゃない!」
いや、ぽくも何も実際そうだろ? 俺間違ってないよね?
「わかったわかった。で、どうしたんだよ」
これ以上絡むとより面倒くさくなりそうだったので、早急に話を終わらせる方向に持って行く事にした。
すると、ソフィーちゃんが、
「イレギュ、ラー・・・・・・」
「そうっ、イレギュラー! 属性ごとにただ一人と定められたはずの神滅級っ。しかし既に〈火系統〉である黒炎は竜神様が所有しているにも関わらず、あの少女は黒炎を出して見せた!」
・・・・・・あーうん、それはさっき聞いた。
「普通これはありえない事っ、つまり、主様が言っていたイレギュラーとはあの子の事だったのよ!」
はい、力説お疲れ様です。
「やったわ! こんなに早く任務を達成出来るなんてっ。これで天界に帰れるー!」
「はいはい、そりゃようござんしたねー・・・・・・っと、どうしたのソフィーちゃん?」
貧乳はあんなにも歓喜に踊り狂っているのに対し、ソフィーちゃんはどこか浮かない表情をしていた。
「いや、あの、その・・・・・・」
「どうしたのよソフィー、あなたももっと喜びなさいよっ。帰れるのよ、私達!」
「あの、その、えと・・・・・・」
そして、スーッと貧乳から目を逸らし、ソフィーちゃんは申し訳無さそうに言った。
「あ、あの、私達の任務、は、イレギュ、ラーの、調査、なの、で」
「うんうん、だからこうして任務を終えた訳だから――――」
「一目見た、だけでは、任務達成、とは、言えないのでは、と・・・・・・」
「――――っっ!!」
まあソフィーちゃんのあの表情を見た時から、何となーくそんな気はしてたけどねー。
「ソ、ソフィー? じゃあまさか私達は・・・・・・」
「少なく、とも、あの子、が、どうして黒炎を使える、ようになった、のかがわかるまで、は、帰れない、という事、です・・・・・・」
「あぁ・・・・・・、パタリ」
ショックのあまりその場に倒れ込む貧乳。
貧乳よ、これが報いだ。大事な話の時に無理矢理割って入ったお前への罰なのだ! そんな君に俺はこの言葉を送ろう。
あ、お疲れさんで――――――――――すっっ!!
流石に可哀想だったので言葉には出さなかったが、しっかりと腰だけは直角に曲げておいた。
「さ、こっちは片付いたから再開してくれ」
力尽きた貧乳とそれを慰めるソフィーちゃんを背に、俺はヴェルとファフニールにそう促した。
「む、あ、ああ・・・・・・」
「え、と、どこまで話したんだっけ・・・・・・?」
貧乳の乱入により話がどこで途切れたのかを忘れてしまった様子の二人に、俺は最後に話していたところを教えてあげた。
「かくかく、しかじか、かくぅー」
「む、そういえばその話であったな。すまぬレイジ、感謝する」
「あー、そうそう。ここに散らばっているゴミ共について、だったわね。あの子の勢いに圧倒されてつい忘れちゃってたわ」
「もう、しっかりしてくれよなぁ、二人共ー」
「――――えっ、何で今ので理解し合えてるの!?」
力尽きていたはずの貧乳が何か不思議そうに俺達に向かって叫んできたが、あははは~、と俺含め三人で笑い合いながらそれを無視した。
何で無視するのよ! とか何とか後ろで言っているが、誰一人として反応する者は居なかったというね。
「む、ファフニールよ。改めて確認するが」
そしてようやく止まっていた話が進みだした。
「これは、この惨状はお主の仕業か?」
「そうね、私はこのクズ共に対して殺意は抱いていたわ」
「む、では、やはり・・・・・・」
「ああ、勘違いしないでヴェルガルド。確かに殺意は抱いていたけれど、このクズ共を殺ったのは私じゃないわよ?」
「む・・・・・・? では、一体誰が・・・・・・」
そしてヴェルの問いに対し、ファフニールは意地が悪そうな笑顔を見せながら一言だけ、言葉を口にした。
「タイトワンピースっ」
「「・・・・・・・・・・っ!」」
タイトワンピース。そう、それは俺とヴェルにとって、つい数時間前に恐怖というカテゴリーで刻まれた記憶。
「「ま、まさか・・・・・・」」
こんな短時間で忘れられる訳が無い。ファフニールの言葉が本当だとすると、ここに倒れている異端狩りの連中を殺ったのは、
「「――――あ、あいつらかあああああああああああああああああああっっ!!」」
驚愕のその事実に、俺達は思わず叫んだのであった。
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