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三章
取引
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「む、提案、とな?」
「ああ。何、簡単な取引だ。お前が俺の要求を一つ呑んでくれさえすれば、俺の持てる全ての力を駆使してその白竜とやらの捜索に協力する。勿論見つけ出すまで、だ」
「・・・・・・・・・・」
疑心からなのか、俺の方を真っ直ぐ凝視しながら黙り込む黒竜。
これが当たり前の反応・・・・・・、それで良い。俺がする要求の内容から考えると、目先の餌にホイホイ付いて来るようじゃ、こっちから願い下げだからな。
「どうだ? 嫌なら断ってくれても構わないぞ?」
「・・・・・・少年は、一体我に何をさせるつもりなのだ?」
こっちの要求を聞いてから決める、って事か。まあこの状況からしてこれは妥当な選択だろうな。本物のバカでもない限り誰もがそう返すだろうし。
「俺が魔法やこの世界について無知な事はもう知ってるよな?」
「む、ああ」
「そこでだ、俺も無知なままこれからを生き抜いていけるとは思ってない。だから必要最低限、欲を言えばこの世界についてのありったけの情報が欲しいんだよ」
「・・・・・・つまり少年の提示する要求とは、我が知りうる全ての情報を開示せよ、という事か?」
それならば・・・・・・、と黒竜が承諾しようとした瞬間、俺は「いや」、とそれを制止した。
「俺がお前に要求するのはそんな事じゃない。俺が求めるのは・・・・・・」
そして俺は静かに、だが力強く黒竜に向かってこう言い放った。
「黒竜、お前の全てだ」
「・・・・・・・・・・はい?」
その言葉に目を点にしてその場で硬直する黒竜さん。
「ん? 聞こえなかったのか? だから俺が要求するのはお前自身だって」
「いぃやいやいやいや、聞こえてはおったよ? しっかりと。しかし今の話の流れからして、まさかそのような要求が来るとは・・・・・・な?」
いや、な? って言われても・・・・・・・・・・。
「何も不思議な事じゃないだろ? お前自身を要求してしまえばお前が持つ情報は手に入るし、それに戦力も増えるって事だ。どうだ? 一石二鳥だろ?」
「む・・・・・・、戦力」
「? どうした?」
戦力、という言葉を聞いた途端に少しばかり厳しい表情をする黒竜。
「・・・・・・少年は何故我の力を欲する」
そして黒い炎を身に纏いながら若干こちらを威圧するように黒竜は俺に問いかける。
「何故、かー・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
返答次第では即抹殺してやる、と言わんばかりに身構えながら黒竜は俺の返事を待つ。
「うーん・・・・・・」
そして俺は、そんな黒竜とは対照的に、落ち着いた様子で質問に答えた。
「まあ理由としては、一人倒したい奴が居るのと、後は・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「俺が楽したいから、かなー。色々な面で」
・・・・・・。・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・え、すまん今何て?」
少しの静寂の後、またも黒竜は目を点にして聞き返す。その光景さっきも見たぞー。
「だから楽したいからだってば」
「う、うむ、それは理解した。・・・・・・で、その他には?」
「え、その二つだけだけど?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ん? 俺何かおかしな事言った? この竜また固まっちまってるんだが・・・・・・。
「おーい、大丈――」
「いやいやいやいやいやっ! 少年、他にもっとあるであろうっ!? 我の力は絶大だっ、たった一人などっ、我にはそこいらの国一つ落とす事など容易いのだぞ!? その気になれば――」
あー・・・・・・、何か突然やいやい言い出したけど、一体どうしたのこいつ。何をそんなに興奮してんだ・・・・・・?
「わかったわかった、わかりましたっ。とりあえずお前がとてつもなく強いって事はわかったから一旦落ち着いてくれ」
と、何やら興奮状態にあった黒竜を半ば無理矢理に沈める。
「む・・・・・・っ。ああ、すまぬ。我とした事が少々取り乱してしまったようだ」
「で、結局のところ、お前は何が言いたかったんだ?」
黒竜が落ち着いたのを見て、俺はそう問いかける。
「・・・・・・少年が我を求めるのは、我を使役し、この周辺の諸国に戦を仕掛ける、などと言った目的の為なのか否か、という事を問いたかったのだが・・・・・・」
え、何で俺がそんなただただ無駄な事をしないといけないの? しないし、頼まれたって絶対に断るぞ、そんな面倒くさい。
「あー、それは無いから安心してくれ。さっきも言ったとおり、お前が欲しい理由はお前が持つ情報と敵が出て来た時に俺が楽したい、たったこれだけだ」
「・・・・・・そう、であるか」
黒竜は俺の答えを聞くと、安堵の表情を浮かべながら身に纏っていた黒い炎を消した。
「フフ・・・・・・。全く、面白い少年だな、お主は」
「そりゃどうも。で、どうする?」
俺への警戒を解いた黒竜の方へと手を差し伸べ、俺はもう一度確認をとる。
「む・・・・・・・・・・」
「まあ、どこまでやれるかはわかんねぇけど、それでも他の奴等と組むよりかは見つけてやれる可能性は格段に上がると思うがな」
俺のその言葉にフッ、と小さく笑みを零し、
「良いだろう少年、その取引とやらに応じようではないか」
真っ直ぐとこちらを向きながらそう答えた。
「ああ、そうこなくっちゃな」
こうして、俺と黒竜との取引は成立したのだった。
「ああ。何、簡単な取引だ。お前が俺の要求を一つ呑んでくれさえすれば、俺の持てる全ての力を駆使してその白竜とやらの捜索に協力する。勿論見つけ出すまで、だ」
「・・・・・・・・・・」
疑心からなのか、俺の方を真っ直ぐ凝視しながら黙り込む黒竜。
これが当たり前の反応・・・・・・、それで良い。俺がする要求の内容から考えると、目先の餌にホイホイ付いて来るようじゃ、こっちから願い下げだからな。
「どうだ? 嫌なら断ってくれても構わないぞ?」
「・・・・・・少年は、一体我に何をさせるつもりなのだ?」
こっちの要求を聞いてから決める、って事か。まあこの状況からしてこれは妥当な選択だろうな。本物のバカでもない限り誰もがそう返すだろうし。
「俺が魔法やこの世界について無知な事はもう知ってるよな?」
「む、ああ」
「そこでだ、俺も無知なままこれからを生き抜いていけるとは思ってない。だから必要最低限、欲を言えばこの世界についてのありったけの情報が欲しいんだよ」
「・・・・・・つまり少年の提示する要求とは、我が知りうる全ての情報を開示せよ、という事か?」
それならば・・・・・・、と黒竜が承諾しようとした瞬間、俺は「いや」、とそれを制止した。
「俺がお前に要求するのはそんな事じゃない。俺が求めるのは・・・・・・」
そして俺は静かに、だが力強く黒竜に向かってこう言い放った。
「黒竜、お前の全てだ」
「・・・・・・・・・・はい?」
その言葉に目を点にしてその場で硬直する黒竜さん。
「ん? 聞こえなかったのか? だから俺が要求するのはお前自身だって」
「いぃやいやいやいや、聞こえてはおったよ? しっかりと。しかし今の話の流れからして、まさかそのような要求が来るとは・・・・・・な?」
いや、な? って言われても・・・・・・・・・・。
「何も不思議な事じゃないだろ? お前自身を要求してしまえばお前が持つ情報は手に入るし、それに戦力も増えるって事だ。どうだ? 一石二鳥だろ?」
「む・・・・・・、戦力」
「? どうした?」
戦力、という言葉を聞いた途端に少しばかり厳しい表情をする黒竜。
「・・・・・・少年は何故我の力を欲する」
そして黒い炎を身に纏いながら若干こちらを威圧するように黒竜は俺に問いかける。
「何故、かー・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
返答次第では即抹殺してやる、と言わんばかりに身構えながら黒竜は俺の返事を待つ。
「うーん・・・・・・」
そして俺は、そんな黒竜とは対照的に、落ち着いた様子で質問に答えた。
「まあ理由としては、一人倒したい奴が居るのと、後は・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「俺が楽したいから、かなー。色々な面で」
・・・・・・。・・・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・え、すまん今何て?」
少しの静寂の後、またも黒竜は目を点にして聞き返す。その光景さっきも見たぞー。
「だから楽したいからだってば」
「う、うむ、それは理解した。・・・・・・で、その他には?」
「え、その二つだけだけど?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ん? 俺何かおかしな事言った? この竜また固まっちまってるんだが・・・・・・。
「おーい、大丈――」
「いやいやいやいやいやっ! 少年、他にもっとあるであろうっ!? 我の力は絶大だっ、たった一人などっ、我にはそこいらの国一つ落とす事など容易いのだぞ!? その気になれば――」
あー・・・・・・、何か突然やいやい言い出したけど、一体どうしたのこいつ。何をそんなに興奮してんだ・・・・・・?
「わかったわかった、わかりましたっ。とりあえずお前がとてつもなく強いって事はわかったから一旦落ち着いてくれ」
と、何やら興奮状態にあった黒竜を半ば無理矢理に沈める。
「む・・・・・・っ。ああ、すまぬ。我とした事が少々取り乱してしまったようだ」
「で、結局のところ、お前は何が言いたかったんだ?」
黒竜が落ち着いたのを見て、俺はそう問いかける。
「・・・・・・少年が我を求めるのは、我を使役し、この周辺の諸国に戦を仕掛ける、などと言った目的の為なのか否か、という事を問いたかったのだが・・・・・・」
え、何で俺がそんなただただ無駄な事をしないといけないの? しないし、頼まれたって絶対に断るぞ、そんな面倒くさい。
「あー、それは無いから安心してくれ。さっきも言ったとおり、お前が欲しい理由はお前が持つ情報と敵が出て来た時に俺が楽したい、たったこれだけだ」
「・・・・・・そう、であるか」
黒竜は俺の答えを聞くと、安堵の表情を浮かべながら身に纏っていた黒い炎を消した。
「フフ・・・・・・。全く、面白い少年だな、お主は」
「そりゃどうも。で、どうする?」
俺への警戒を解いた黒竜の方へと手を差し伸べ、俺はもう一度確認をとる。
「む・・・・・・・・・・」
「まあ、どこまでやれるかはわかんねぇけど、それでも他の奴等と組むよりかは見つけてやれる可能性は格段に上がると思うがな」
俺のその言葉にフッ、と小さく笑みを零し、
「良いだろう少年、その取引とやらに応じようではないか」
真っ直ぐとこちらを向きながらそう答えた。
「ああ、そうこなくっちゃな」
こうして、俺と黒竜との取引は成立したのだった。
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