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二章
狙われた馬車その3
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〈零時視点〉
「ゲホッ・・・・・・」
あー、勢いつけ過ぎた。やーべぇ、足がすげぇジンジンする。
「何だ、てめぇはっ!」
あ、はい、テンプレ質問ありがとうございます。
「お前らこそ、ここで一体何をしてたんだ?」
まあ、聞かなくても馬車の近くに、縄で縛られている爺さんが居る時点で、丸わかりなんだけどな。
自分の足を軽くさすりながらそう返答すると、怒鳴り声を上げて俺に突っ込んできた。
「てめぇには関係ねぇだろうがぁ!」
あー、その、何だ。
いきなり向かって来たら、はい、そうです。悪い事をしてましたー。って言ってるようなもんだろ。バカなのか? こいつは。
それに『五感強化』で視覚を強化している俺からしたら、勿論動体視力も上がっている訳で、こいつ程度ならスローどころか止まって見えるんだよなぁ。
俺は相手がダガーを構えて向かって来るのを、体を少し横に反らして避け、
「なっ・・・・・・、ガハ・・・・・・ッ!?」
避けた瞬間、『身体強化』で少しだけ強化した拳を盗賊の腹に叩き込んだ。
「お前、今、何を・・・・・・っ」
「加減はしておいてやったから安心しな」
予想外の俺の動きに驚愕しながら、その場に倒れこむリーダー格の盗賊。
「ぐ・・・・・・・・・・っ」
「さて・・・・・・、おい、お前等」
倒れているリーダー格の盗賊が落としたダガーを拾い、それを馬車に乗っている他の盗賊達に向けて、こう続けた。
「今ならまだ見逃してやるから、早くこいつ連れて、とっとと失せろ」
まあ、こんだけ力の差を見せ付ければ流石のこいつ等も大人しく引き下がるだろ。
「こ、こいつ・・・・・・っ!」
「舐めた真似しやがって・・・・・・っ!」
ところがどっこい、二人同時に魔銃を構えた。
え、何で? こいつ等バカなの? 死ぬの?
「「くらいなぁっ!!」」
そして、俺に向かって魔銃の引き金を引いた。
マジでどうしようも無いな・・・・・・。
「ったく、付加、『絶対防御能力』」
「な・・・・・・っ!?」
驚くのも無理は無いだろう、何せ魔銃から撃ち出された弾は、俺に当たる数センチ前で『何か』に弾かれたのだから。
「どうした?」
「い、今あいつ、何しやがったんだ・・・・・・?」
「な、何なんだよぉおおおおおっ!!」
盗賊の一人が、叫びながら自身の魔力が尽きるまで魔銃を撃ちまくる。
だが、俺の『絶対防御能力』に、その全てが弾かれていく様を見て、盗賊はその場に腰を抜かして言葉を漏らした。
「ま、魔法障壁も無しに・・・・・・? ありえねぇ・・・・・・」
「(一体、何が・・・・・・・・・・っ!?)」
目の前で起こった異様な光景に驚愕していたのは盗賊達だけではなく、アルドもまたその一人だった。
「これで終いか?」
俺は持っていたダガーを地面に放り投げ、そう盗賊達に問う。
「こんなの、敵う訳ねぇ・・・・・・」
「あ・・・・・・、あ・・・・・・」
恐怖でその場から動けなくなる二人。
「これでわかったろ? お前等じゃ俺に傷一つ付ける事も出来ねぇよ。だからさっさと」
「・・・・・・後ろが、ガラ空きなんだよぉおおおおっ!!」
俺が言い終わる直前に、倒れていたリーダー格の盗賊が声を上げながら隠し持っていたダガーを俺に向かって振り下ろそうとしていた。
「・・・・・・っ前は、しつこいっ!!」
それを俺はその盗賊の腹辺りに、しかも今度は加減など一切せず、思いっきりそいつの仲間の方へと蹴り飛ばした。
「ギャフン・・・・・・ッ!!」
「「どわあああっ!」」
うん、ストライク。
故意とは言え、加減無しで蹴っちまったけど・・・・・・、まあ死んでないから良しって事で。
「さぁてと・・・・・・」
「「「ひっ・・・・・・」」」
「最後のチャンスだ、十秒だけ待ってやる。俺が十数えるまでに早く逃げねぇとお前等、どうなっちまうんだろうなぁ・・・・・・・・・・?」
凄く悪い顔をしながら盗賊達を脅す。まあ、顔は見えてないんだけども。
そして俺が「いくぞぉ?」と言い、
「い――」
数を数え始め、ようとしたのだったが・・・・・・・・・・。
「「「すんませんっしたぁああああああああっ!!」」」
「・・・・・・え?」
「「「お、お助けええぇぇぇぇっ!」」」
まさかの一秒も待たず、盗賊達は泣きながら一目散に山道を駆け抜けて行ったのだった。
・・・・・・はあ、せめて一くらいは数えさせて欲しかったな。
**************************************
早川零時・現状獲得能力
固有スキル=〈異能力無限付加〉
(付加能力)
発火能力
無限の魔力
身体強化
飛行能力
五感強化
空想具現化
視覚阻害
絶対防御能力
「ゲホッ・・・・・・」
あー、勢いつけ過ぎた。やーべぇ、足がすげぇジンジンする。
「何だ、てめぇはっ!」
あ、はい、テンプレ質問ありがとうございます。
「お前らこそ、ここで一体何をしてたんだ?」
まあ、聞かなくても馬車の近くに、縄で縛られている爺さんが居る時点で、丸わかりなんだけどな。
自分の足を軽くさすりながらそう返答すると、怒鳴り声を上げて俺に突っ込んできた。
「てめぇには関係ねぇだろうがぁ!」
あー、その、何だ。
いきなり向かって来たら、はい、そうです。悪い事をしてましたー。って言ってるようなもんだろ。バカなのか? こいつは。
それに『五感強化』で視覚を強化している俺からしたら、勿論動体視力も上がっている訳で、こいつ程度ならスローどころか止まって見えるんだよなぁ。
俺は相手がダガーを構えて向かって来るのを、体を少し横に反らして避け、
「なっ・・・・・・、ガハ・・・・・・ッ!?」
避けた瞬間、『身体強化』で少しだけ強化した拳を盗賊の腹に叩き込んだ。
「お前、今、何を・・・・・・っ」
「加減はしておいてやったから安心しな」
予想外の俺の動きに驚愕しながら、その場に倒れこむリーダー格の盗賊。
「ぐ・・・・・・・・・・っ」
「さて・・・・・・、おい、お前等」
倒れているリーダー格の盗賊が落としたダガーを拾い、それを馬車に乗っている他の盗賊達に向けて、こう続けた。
「今ならまだ見逃してやるから、早くこいつ連れて、とっとと失せろ」
まあ、こんだけ力の差を見せ付ければ流石のこいつ等も大人しく引き下がるだろ。
「こ、こいつ・・・・・・っ!」
「舐めた真似しやがって・・・・・・っ!」
ところがどっこい、二人同時に魔銃を構えた。
え、何で? こいつ等バカなの? 死ぬの?
「「くらいなぁっ!!」」
そして、俺に向かって魔銃の引き金を引いた。
マジでどうしようも無いな・・・・・・。
「ったく、付加、『絶対防御能力』」
「な・・・・・・っ!?」
驚くのも無理は無いだろう、何せ魔銃から撃ち出された弾は、俺に当たる数センチ前で『何か』に弾かれたのだから。
「どうした?」
「い、今あいつ、何しやがったんだ・・・・・・?」
「な、何なんだよぉおおおおおっ!!」
盗賊の一人が、叫びながら自身の魔力が尽きるまで魔銃を撃ちまくる。
だが、俺の『絶対防御能力』に、その全てが弾かれていく様を見て、盗賊はその場に腰を抜かして言葉を漏らした。
「ま、魔法障壁も無しに・・・・・・? ありえねぇ・・・・・・」
「(一体、何が・・・・・・・・・・っ!?)」
目の前で起こった異様な光景に驚愕していたのは盗賊達だけではなく、アルドもまたその一人だった。
「これで終いか?」
俺は持っていたダガーを地面に放り投げ、そう盗賊達に問う。
「こんなの、敵う訳ねぇ・・・・・・」
「あ・・・・・・、あ・・・・・・」
恐怖でその場から動けなくなる二人。
「これでわかったろ? お前等じゃ俺に傷一つ付ける事も出来ねぇよ。だからさっさと」
「・・・・・・後ろが、ガラ空きなんだよぉおおおおっ!!」
俺が言い終わる直前に、倒れていたリーダー格の盗賊が声を上げながら隠し持っていたダガーを俺に向かって振り下ろそうとしていた。
「・・・・・・っ前は、しつこいっ!!」
それを俺はその盗賊の腹辺りに、しかも今度は加減など一切せず、思いっきりそいつの仲間の方へと蹴り飛ばした。
「ギャフン・・・・・・ッ!!」
「「どわあああっ!」」
うん、ストライク。
故意とは言え、加減無しで蹴っちまったけど・・・・・・、まあ死んでないから良しって事で。
「さぁてと・・・・・・」
「「「ひっ・・・・・・」」」
「最後のチャンスだ、十秒だけ待ってやる。俺が十数えるまでに早く逃げねぇとお前等、どうなっちまうんだろうなぁ・・・・・・・・・・?」
凄く悪い顔をしながら盗賊達を脅す。まあ、顔は見えてないんだけども。
そして俺が「いくぞぉ?」と言い、
「い――」
数を数え始め、ようとしたのだったが・・・・・・・・・・。
「「「すんませんっしたぁああああああああっ!!」」」
「・・・・・・え?」
「「「お、お助けええぇぇぇぇっ!」」」
まさかの一秒も待たず、盗賊達は泣きながら一目散に山道を駆け抜けて行ったのだった。
・・・・・・はあ、せめて一くらいは数えさせて欲しかったな。
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早川零時・現状獲得能力
固有スキル=〈異能力無限付加〉
(付加能力)
発火能力
無限の魔力
身体強化
飛行能力
五感強化
空想具現化
視覚阻害
絶対防御能力
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