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夏の思い出
3話 キャンプ①
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俺たちは以前より計画をしていた場所へと来た。
お母さんに無理を言って、山奥にあるコテージを借りて、今日から2日間のキャンプが始まる。車で2時間の場所である。
お母さんは、宿題が終わったら連れてってくれると言い、俺たちは必死にやったが、必死だったのは、光と麟太郎の方であった。
俺はいつもの様に1日で全ての宿題を終わらせていた。
夏休みに入って4日目でみんなの準備が整ったのだ。
早速、車から荷物を降ろす所から始まった。
「ご主人様。こちらは私が持ちますから、ご主人様は建物の中で休んでいて下さい」
「何言ってんだよ!こうゆのもキャンプの楽しみだから、自分たちで何でもやるんだよ!」
「おっ⁉︎陸良い事言うじゃん‼︎じゃあ、枝集めも頼むぜ‼︎」
麟太郎がニカッと笑い言った。
この日、光はいつもと雰囲気が違う美咲を、車に乗っている時からチラチラと見ていた。そして、モジモジしながら言った。
「み、美咲いつもと服違うね!凄い爽やかで良いね」
「ありがとうございます。ご主人様が買ってくれたので、せっかくだから着てきました」
美咲はショッピングモールで買った、白いワンピースを着てきていた。その姿は、いつもより数倍綺麗であった。
荷物を建物の中に入れ終えると、ジャンケンをして担当を分断した。
バーベキューに使う小枝や枯れ木集めは、俺と美咲がやる事になった。
麟太郎が悔しそうな顔をしていたが、水汲みになった。この中で1番力があるから適任である。
光はお母さんの手伝いで、野菜を洗ったりと、料理の準備をする事になった。
バーベキュー用の網や道具は、ここの施設が貸し出してくれて、薪などもあったのだが、それぐらいは自分たちで集めた方が楽しみが増えると感じ、出来る事は自分たちでする事にしたのだ。
「みんな、山には危険がいっぱいだから、くれぐれも無茶をしないで、怪我に気をつけるのよ!では、各自頑張ろう‼︎」
『おーーーーぅ』
お母さんの指示で各自の分担に分かれた。俺と美咲は空の竹籠を背負って森の中に入って行った。
最初は順調に小枝や枯れ木が落ちていたが、それは最初だけであった。
管理人が綺麗にしているのだろう。森にはゴミすら落ちてなく、利用客にとっては最高の場所だ。
だが、枝集めをしている俺らはその状況に困ってしまった。2人で多少は集める事が出来たが、量が少な過ぎた。
「もう少し奥に行ってみるか」
「そうですね。この辺りには無いようですし」
俺たちは森の奥に歩いた。15分程歩くと、枝が沢山落ちている所があった。流石にこの広い敷地の全てを管理するのは、無理なのであろう。
今いる場所の周りは結構荒れていた。だが、そのおかげで枝集めは、はかどり数十分で俺の籠の中はいっぱいになった。
美咲の方を見ると、美咲の籠もいっぱいになっていた。
「もうこれ以上入らないし、戻ろうぜ!」
「はい。かしこまりま………」
美咲が拾った枝を籠に入れながら、言うと途中で口を閉ざした。
そして、再び口を開けて言った。
「ご主人様。帰り道わかりますか?」
「え?帰り道って、ここまで真っ直ぐ来たじゃ……ん……」
周りを見渡すと、同じ風景が広がっていた。コテージからだいぶ離れた所にまで来ていた様だった。
「やばくないか………」
俺たちはこの短時間で迷子になってしまったのだった。
お母さんに無理を言って、山奥にあるコテージを借りて、今日から2日間のキャンプが始まる。車で2時間の場所である。
お母さんは、宿題が終わったら連れてってくれると言い、俺たちは必死にやったが、必死だったのは、光と麟太郎の方であった。
俺はいつもの様に1日で全ての宿題を終わらせていた。
夏休みに入って4日目でみんなの準備が整ったのだ。
早速、車から荷物を降ろす所から始まった。
「ご主人様。こちらは私が持ちますから、ご主人様は建物の中で休んでいて下さい」
「何言ってんだよ!こうゆのもキャンプの楽しみだから、自分たちで何でもやるんだよ!」
「おっ⁉︎陸良い事言うじゃん‼︎じゃあ、枝集めも頼むぜ‼︎」
麟太郎がニカッと笑い言った。
この日、光はいつもと雰囲気が違う美咲を、車に乗っている時からチラチラと見ていた。そして、モジモジしながら言った。
「み、美咲いつもと服違うね!凄い爽やかで良いね」
「ありがとうございます。ご主人様が買ってくれたので、せっかくだから着てきました」
美咲はショッピングモールで買った、白いワンピースを着てきていた。その姿は、いつもより数倍綺麗であった。
荷物を建物の中に入れ終えると、ジャンケンをして担当を分断した。
バーベキューに使う小枝や枯れ木集めは、俺と美咲がやる事になった。
麟太郎が悔しそうな顔をしていたが、水汲みになった。この中で1番力があるから適任である。
光はお母さんの手伝いで、野菜を洗ったりと、料理の準備をする事になった。
バーベキュー用の網や道具は、ここの施設が貸し出してくれて、薪などもあったのだが、それぐらいは自分たちで集めた方が楽しみが増えると感じ、出来る事は自分たちでする事にしたのだ。
「みんな、山には危険がいっぱいだから、くれぐれも無茶をしないで、怪我に気をつけるのよ!では、各自頑張ろう‼︎」
『おーーーーぅ』
お母さんの指示で各自の分担に分かれた。俺と美咲は空の竹籠を背負って森の中に入って行った。
最初は順調に小枝や枯れ木が落ちていたが、それは最初だけであった。
管理人が綺麗にしているのだろう。森にはゴミすら落ちてなく、利用客にとっては最高の場所だ。
だが、枝集めをしている俺らはその状況に困ってしまった。2人で多少は集める事が出来たが、量が少な過ぎた。
「もう少し奥に行ってみるか」
「そうですね。この辺りには無いようですし」
俺たちは森の奥に歩いた。15分程歩くと、枝が沢山落ちている所があった。流石にこの広い敷地の全てを管理するのは、無理なのであろう。
今いる場所の周りは結構荒れていた。だが、そのおかげで枝集めは、はかどり数十分で俺の籠の中はいっぱいになった。
美咲の方を見ると、美咲の籠もいっぱいになっていた。
「もうこれ以上入らないし、戻ろうぜ!」
「はい。かしこまりま………」
美咲が拾った枝を籠に入れながら、言うと途中で口を閉ざした。
そして、再び口を開けて言った。
「ご主人様。帰り道わかりますか?」
「え?帰り道って、ここまで真っ直ぐ来たじゃ……ん……」
周りを見渡すと、同じ風景が広がっていた。コテージからだいぶ離れた所にまで来ていた様だった。
「やばくないか………」
俺たちはこの短時間で迷子になってしまったのだった。
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