【R18】殿下!そこは舐めてイイところじゃありません! 〜悪役令嬢に転生したけど元潔癖症の王子に溺愛されてます〜

茅野ガク

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「アロイス様、いけません……! そんな、そんなところ・・・・・・汚いですから! 貴方が舐めて良いような場所ではありません……っ!」

「君に汚いところなどあるものかレティ。君の身体はどこもかしこも甘く、良い香りがして俺を魅了する。君だったら例え寝起きの唇にだって口づけられる。俺がこんな風に触れられるのはレティ、君だけなんだ」

「だからと言って、そんな……っ! そんな不浄の場所……! あっ、ぁ! ぁあっん!」

「ココか? ココが君の好いところなのだろうかレティ。俺がこの慎ましい真珠を舌で愛撫し、指で奥を突くと中から甘露のような愛液が溢れてくる」

「ぁっ……!」

 アロイスが熱を宿した瞳でルクレティアに触れるようになったのは、互いが結婚できる年齢……18歳になった時からだ。

『レティ。君の色んなところ全て、どんな深いところにも触れたい。君なら、レティなら俺は触ることができるんだ』

 アロイスの不潔恐怖症緩和のため。
 その協力のためだけだったはずなのに。

 気づけば、軽く触れ合うだけのキスから始まったそれは、いつしか淫靡なものになっていた。

「――やっ、ぁ、ん……っ! あっ! だめ、だめです……っ、ぁあ……!」

 アロイスの匂いのするシーツに縫い止められ、何も身に着けていない姿で彼に全身へ唇を落とされる。

 最初はくすぐったいだけだった感覚。
 それが今ではアロイスが触れる場所全てが快楽の源になってしまったかのようにルクレティアの身体を跳ねさせた。

 耳と首筋を何度も執拗に舐められ、胸の頂きを赤子のように吸われると、下腹部が熱くなって腰が揺れてしまう。

 そんなルクレティアの反応を見逃さなかったアロイスは、躊躇なくルクレティアの淡い金の茂みの中の花芽へ口づけ愛撫した。
 音を立てながら花芽と淫裂に舌を這わせる様は、アロイスの普段の高貴な姿からはとても信じられない。

「俺が触れたいと思うのも、欲望を感じるのも君だけなんだレティ……!」

「ひ、ぁ、ぁあ――っ」

 媚肉の内側を指で擦られながら、敏感な秘粒をヌルヌルと熱い舌で包まれ、頭と視界が真っ白になる。
 恍惚とした解放感がルクレティアを浮遊させる。

「……俺を、受け入れてくれレティ。君となら一つになりたい。君とならこれからの人生を共に歩んで行ける」

 達した直後で力の入らないルクレティアを抱き締め、アロイスが懇願する。
 その青い瞳は恐ろしいほど真剣だった。

「アロイス様……」
「二人の時は愛称で呼んでくれと言っただろう」
「……ロイ」
「そうだ」

 自分が呼んだだけで、氷の彫刻のような美貌が甘く蕩ける。
 その事実にルクレティアの胸は堪らなく高鳴り、切なくなった。

「でもロイ、貴方はもう、日常生活では何の支障もなく過ごせるようになったでしょう? このまま行けば、女性との触れ合いだって誰とでもできるようになるはずよ。だから、無理して私を選ばなくても良いのよ」

「無理などしているものか! 俺は、君が、君だから良いんだ。レティだから愛してるんだ……っ」

 そうルクレティアを求めるアロイスの声は本当に真剣で。
 考えるよりも先に、彼を抱き締め返すために手を伸ばした。

(ロイはマリナさん……ヒロインが入学して来ても私への態度を変えなかった。もう、私は悪役令嬢でなく、彼のパートナーになれたと信じても良いのかもしれない)

 それに今のマリナはマックスと恋人同士だ。
 アロイスが自分を選んでも、彼女が恋を失うことはない。

 ルクレティアだって、アロイスのことを、目の前で本気でルクレティアを求めてくれる彼のことを愛している。

 それは前世の記憶関係なく、アロイスがルクレティアを必要としてくれているからだ。

「ロイ、私も貴方が好きよ。……愛してるわ」

「レティ……!」

 互いの隙間がないほどきつく抱きしめ合い、体温を分け合う。

 5年前には誰にも触れることのできなかった少年が、今こうして素肌で誰よりも近くにいるなんて。

(ロイが苦しみから解放されて、本当に良かった)

 熱く大きな楔がグっと乙女のあわいへと押し付けられる。
 その凄まじい圧迫感と違和感を、アロイスの広い背中に縋りやり過ごす。

「あ、ぁ、ぁあ……っ! ロイ、ロイ……!」

「レティ、すまない、息を吐いて、力を抜いて」

「っは、ぁ、ぁ、あ!」

「そう、上手だ。……ぁあ、レティ、見えるか。君と俺が、一つになっていく……!」

 獰猛な猛りの先端を少しずつ行き来させながら、アロイスと自分の肉体が繋がっていく。
 破瓜の痛みは有るけれど、それ以上の幸福がルクレティアの胸を満たした。

 ゆっくりと馴染ませるように一つになる身体。

 やがてツキツキとした痛みは、愉悦へと変わる。

「ぁ、あっ! ロイ、ぁあ……!」

「ぁあレティ、君の中はなんて温かくて気持ちが良いんだ……っ」

「っは、ん、ぁ、あっん!」

「君も、ここが好い場所だろうか。俺が突くたびに、ギュッと絡みついてくる」

「ひ、ぁ! っあ! ぁ、ん――!」

「感じてくれレティ。もっと、もっと感じて……!」

「ぁあ――――っ!」

 突かれる度に甘い電流が走る場所を何度も擦られ、強すぎるエクスタシーに何も考えられない。

 だらしなく唇の端から溢れた唾液を、アロイスが躊躇なく舐め取る。そのまま舌を絡ませ合うキスをして、子壺を揺さぶられる。

 中を穿ちながら胸の先端と快楽の花芽を捏ねられると、光が目の前で爆ぜた。

「あ、はっ、ぁあ! ぁ、ん! ぁっ、あっ、あ!」

「はっ、感じている君は美しくて、堪らなく愛しい……!」

「――――――っ!」

 ビクビクと背中がしなり、アロイスが触れるところ全てから快楽が広がっていく。
 ガクガクと内腿が痙攣し、強烈な尿意に似た欲望が理性を崩壊させた。

「あっ、ん! ん! んぁ――っ!」

 パンパンと腰を打ち付けるスピードが増し、アロイスの眉が切なげに寄せられる。
 きっと、彼も限界が近いのだろう。

「好きよ、好きよロイ……!」

 内側に熱いものを感じながら、ルクレティアはアロイスへと口づけた。



 こうして結ばれたセルドベルク王国の王太子と彼の妃は、王国史に残るほどの仲睦まじい夫婦になったという。

「――もうロイ! いくら私のことなら何でも愛せるからって、そんなところ・・・・・・まで舐めないでちょうだい!」


fin

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