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そんな風に頼りになるだけでなく、フカフカとした毛並みで可愛らしい動物の姿をしたアヴィは、コルネリアにとって緊張感漂う学院生活での癒やしだった。
ベッドの中でアヴィを抱き締めると安心して眠れたし、平日も休日も、この1年間の思い出の中にはいつもその白い獣の姿がある。
(そう言えば、初めて一緒にお風呂に入った日は大暴れで拒否されたっけ。見た目はフェネックに似てるのに、まるで水嫌いの猫みたいだったよね)
でもそれも最初だけで、アヴィが水に慣れた後は週に一度は一緒にお風呂に入っていた。
無事に清い乙女のまま学院を卒業できたことは嬉しいが、アヴィが幻獣の国へ帰ってしまうのはとても寂しい。
「……アヴィ。私ね、一度オハラウッドの屋敷に戻ったら、精霊界と人間界の関係がより良くなるような活動を始めたいと思っているのよ」
「そうなの? 精霊と人間がもっと仲良くなるのはボクも嬉しいな。ボクたち幻獣は人間が大好きだから」
「確か、幻獣の国を創った王様の初恋の相手が人間だったのよね。その恋は叶わなかったけれど、人間の娘に受けた優しさを忘れなかった王様は、恩返しのために『幻獣は自分が選んだ人間の願いを叶えて一人前と認められる』という掟を決めた」
「うん。もう何百年も前の話だけれど、それがボクたち幻獣の決まりだよ。……ありがとうコーリー。キミのおかげで、ボクはオトナになれる」
「そんな……! お礼を言うのは私の方よアヴィ。本当にありがとう。幻獣の国へ戻っても私のこと忘れないでね」
大好きよ。
感謝の気持ちと愛を込めて。
コルネリアは白い獣の額へと唇を落とす。
そのお別れのキスをした途端、アヴィの身体が光に包まれた。
内側から輝くような、けれど柔らかく優しい光。
それが段々と、目を開けていられないくらい眩くなっていく。
「アヴィ……!」
よくコルネリアの肩に乗っていたアヴィ。
成猫ほどのサイズの身体が徐々に輪郭と大きさを変える。
ベッドの中でアヴィを抱き締めると安心して眠れたし、平日も休日も、この1年間の思い出の中にはいつもその白い獣の姿がある。
(そう言えば、初めて一緒にお風呂に入った日は大暴れで拒否されたっけ。見た目はフェネックに似てるのに、まるで水嫌いの猫みたいだったよね)
でもそれも最初だけで、アヴィが水に慣れた後は週に一度は一緒にお風呂に入っていた。
無事に清い乙女のまま学院を卒業できたことは嬉しいが、アヴィが幻獣の国へ帰ってしまうのはとても寂しい。
「……アヴィ。私ね、一度オハラウッドの屋敷に戻ったら、精霊界と人間界の関係がより良くなるような活動を始めたいと思っているのよ」
「そうなの? 精霊と人間がもっと仲良くなるのはボクも嬉しいな。ボクたち幻獣は人間が大好きだから」
「確か、幻獣の国を創った王様の初恋の相手が人間だったのよね。その恋は叶わなかったけれど、人間の娘に受けた優しさを忘れなかった王様は、恩返しのために『幻獣は自分が選んだ人間の願いを叶えて一人前と認められる』という掟を決めた」
「うん。もう何百年も前の話だけれど、それがボクたち幻獣の決まりだよ。……ありがとうコーリー。キミのおかげで、ボクはオトナになれる」
「そんな……! お礼を言うのは私の方よアヴィ。本当にありがとう。幻獣の国へ戻っても私のこと忘れないでね」
大好きよ。
感謝の気持ちと愛を込めて。
コルネリアは白い獣の額へと唇を落とす。
そのお別れのキスをした途端、アヴィの身体が光に包まれた。
内側から輝くような、けれど柔らかく優しい光。
それが段々と、目を開けていられないくらい眩くなっていく。
「アヴィ……!」
よくコルネリアの肩に乗っていたアヴィ。
成猫ほどのサイズの身体が徐々に輪郭と大きさを変える。
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