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クレイジー
しおりを挟む私には中絶経験がある。
これは3年前、当時付き合っていた彼氏と望んでいない妊娠だった。
それでもその時の同級生の彼、
別れた後にストーカーになったので
私の友達の間では‘クレイジー’と呼んでいる。
クレイジーは私に対してとても
愛情表現が強い男性だった。
私は彼と二回付き合っていて
一回目は一ヶ月も立たず別れたが
別れて一年以上経った後も
まだ好きだと言ってくれる彼と
復縁した。
私は自分のことを本当に
好きになってくれる人を
安心して好きになりたかったのかもしれない。
これまで
好きな人ぐらいいたことは
あったのだが自分から好きになった人と
付き合ったことはなかった。
クレイジーは休みの度に
よく会ってくれて
私を好きだといつも伝えてくれた。
私はそんな彼を
好きになったんだなと今では思う。
彼は私が報告をするととても喜んだ。
酷いかもしれないが
正直私は心から喜ぶことが
出来なかった。
それでもその姿を見て
ああこれは喜ばしいことなんだと認識し
産みたいと思った。
しかし双方の親に反対され
金銭的にもお互い余裕はなく
親同士も仲は良かったが
それとこれとは全くの別物で
私達はそうしようと決断をした。
18歳が終わる頃だった。
自業自得などと言われれば
それまでだけれど
あの時のことを思い出すと
怖くてたまらない。
自分にだけ起こる身体、体調の変化。
それが今でもリアルだった。
一生忘れないと誓った。
その後、私は後から知ったが
私の母親に
クレイジーの両親と共に頭を下げ
もう一度愛加さんとお付き合いさせて下さい。と頭を下げたということを
母から聞き、きっとこの時私達は簡単には別れられなくなった。
それでも結局彼の浮気紛いのことが止まず、
それを許していたのが
急にふっと自分を冷静に見つめ直した時
別れようと私から切り出した。
一年半年も立たずの交際だった。
多分今までで一番
思い出が深い彼。
途中からは付き合っているってことに執着していて
今では彼のどこが
好きだったかもわからない。
それは別れた後の狂った姿を見たからなのか。
ねぇ、貴方は私のどこが好きだった?
私のことを本当に
愛してくれていたのかな。
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