ユニークスキルで異世界マイホーム ~俺と共に育つ家~

楠富 つかさ

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023 ステータス確認

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 セフィリア先生の魔力講座が急遽行われたことによって旅の工程はちょっと遅れてしまった。が、まぁ致し方ない。
 この世界には魔法を使うための魔力が遍在している。当然、人間の身体にも魔力がありステータスで言えばMPだ。もともとは無属性であるこの純粋な魔力を、魔術として行使するにあたって様々な属性に反応させる必要があるということだ。
 これらは前にマリーが言っていたように、攻撃に仕えないレベルであっても例えば燭台に火を灯す程度の行使でもいい。そうやって魔力の行使に身体を馴染ませていくことで、徐々に魔術師としての才能が開花するらしい。そこには当然個人差があるが。
 実際、この世界でメジャーな属性といえば生活にも使える火と水らしい。そこに風と土を加えた四大属性が普通レベル。さらに雷、氷、鉄、木といった派生属性があり、他にも光や闇、治癒といった特殊な属性もあるらしい。

「そんないっぺんには覚えられないよ……」

 夕食を食べた後、マイホームのリビングで大の字になる。今日はハンマーボアを解体したこともあって久々に肉を食べることができて、それでかなり満足度は高かった。マイホームスキルで塩が取り寄せられることもあって、流れ出た塩分も補給できたし。
 未だ風呂のない我が家だが、川沿いの道を進んだこともあり多少は身ぎれいにすることもできた。やはり魔物を狩れば汚れるからね。
 そういえば昨日からステータスを見てなかったな。

「ステータスオープン」

名前:タツヤ・イエイリ
年齢:25
種族:人間・男性
職業:無職
レベル:7
HP:275/275
MP:50/50
攻撃力:32(+12)
防御力:25(+16)
素早さ:22
魔法力:18
精神力:25
器用さ:28
アクティブスキル:剣技(序) 盾技(序)
パッシブスキル:鑑定(小) 言語の加護(下) 即死耐性(小) 身体強化(下) 盾適性(微) 魔力把握(序)
ユニークスキル:マイホーム
称号:転移者
装備:鉄の長剣、補強された丸盾、麻布の服、簡素な革の脛当て、旅人のブーツ
スキルポイント26
ホームポイント45

 おぉ、やっとスキルに剣技が! なんなら盾技もある。これってあれか、武器に魔力を通す感覚を理解したことが影響あるのか……?
 レベルは2つ上がってポイントも潤沢だ。取り敢えずランクが序のものは1ポイント使って微に、さらに3ポイント使って下までランクアップさせる。これでポイントが12消費されて残り14……盾適性を3ポイント使って微から下へ。さらに10ポイント使って鑑定を小から中へランクアップさせる。

アクティブスキル:剣技(下) 盾技(下)
パッシブスキル:鑑定(中) 言語の加護(下) 即死耐性(小) 身体強化(下) 盾適性(下) 魔力把握(下)
ユニークスキル:マイホーム
スキルポイント1

 とまぁ、スキルポイントをほぼ使い切ったが大満足だ。
 鑑定をランクアップさせたおかげでスキルの詳細も見られるようになった。例えば【盾適性(下):片手盾を扱いやすくなるスキル。(下)補正により片手盾装備時防御力+3】のように、スキルによるステータスへの影響が分かるようになったのだ。

「レックスさん、なんだか嬉しそうですね」
「あぁ、自分を鑑定して強くなったのを実感してたところだ」
「そうなんですね! 私も見てもらっていいですか?」
「あ、あぁ。分かった」

名前:マリー
年齢:16
種族:人間・女性
職業:冒険者・剣士
Lv:7
HP:216/216
MP:30/30
攻撃力:19(+10)
防御力:16(+12)
素早さ:20
魔法力:21
精神力:17
器用さ:25
アクティブスキル:剣術(微)
パッシブスキル:商才(小) 交渉(微) 回避(序) 投擲(微) 解体(微)
装備:粗鉄の片手剣、簡素な革の胸当て(女性用)、簡素な革の籠手、簡素な革のサンダル

「マリーも着実に強くなってるね」
「そうなんですね! 良かったぁ。あまり実感が沸かなくて」
「……普通は自分のステータスなんてしょっちゅう見られるものじゃないからね」

 セフィリアがぼそっと呟く。鑑定スキルを持っている人間はそう多くないし、普通は冒険者ギルドで等級が上がった時とか、クラスチェンジした時くらいしか見られないらしい。なお、クラスっていうのは鑑定ランクが上がったことで見られるようになったマリーで言えば冒険者の後に出てくる剣士の部分だ。
 ギルドや神殿で戦いの神に自らの戦い方を宣誓すると、レベルアップ時にステータスの補正が得られるという。うーん、実にRPGだ。
 ささっとセフィリアも鑑定するがレベルアップしていなかった。さほど戦っていない上に俺たちよりレベルが少し上なんだ。上がりにくいのだろう。

「さて、明日はフレッサの街の着くだろうから今日はもう寝るとしよう」
「うん、おやすみ」
「おやすみなさい」

 俺たち3人で六畳一間で寝るのも、次のレベルアップまでかな。……流石に狭いからな。
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