やわらかな春のぬくもりに

楠富 つかさ

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うしろから揉むのもまた乙なもの

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 りなりーとの刺激的な出会いを果たした翌日の放課後、わたしは隣のクラスである一年四組を覗いてみた。主な理由はりなりーを料理部に誘うため。ほかの理由としては、りなりー以外にたわわなものをお持ちな女の子がいないかを偵察するためだ。
 ……結果としては、りなりーが大きすぎるのもあるが、そこまで大きい子はいなかった。いないこともないが、触らせてくれそうな雰囲気の子はいなかった。それよりも、髪色がめっちゃピンクの子が一人いて、そっちに驚いてしまった。わたしもよく、脳内がピンクだと言われるが、流石に髪色をピンクにしようと思ったことはかつてない。

「りなりー、部活行こう?」
「せっちゃん! うぅん、料理部でしょう? 食べる専門でもいい?」
「もちろん! わたしも最初はそうだったよ。しばらくして楽しそうだったから、作るようにもなったけど」

 おっぱいの大きい先輩に誘われて入部したわたしより、美味しい料理につられて入部する方がよっぽど健全なのだが、わたしはまあ入部した年の夏ごろから自分でも料理をするようになった。

「じゃあ、料理部にしようかな。なんか、意外とあちこちから勧誘されてて悩んでたんだよねぇ。運動部はやっぱ無理だよねえ」

 体格の良さを買われて運動部からも勧誘されていたらしいりなりーを連れて、料理部の活動をする第二家庭科室へ直行。
 料理部はなんやかんや一クラス分くらいの人数が在籍する大規模組織だ。週の活動日は二日だけれど、お茶会的な感じで毎日誰かしら参加している。だからこその人数かもしれない。正式な活動日には顧問の先生や、外部の講師の方が来てくれる。刃物や火を扱う部活だから、当然指導は厳しいがそれ以外の時間は華やかな明るくて楽しい部活だ。
 そんな部活を取りまとめているのが高等部三年で部長の宇佐美花音先輩だ。かの先輩は食事系が得意なおっぱい大きめの先輩。また、三年で副部長をしているのが坂澄天音先輩。あまちゃん先輩はスイーツ系が得意な幼女系の先輩。
 高等部二年生でメインを張っているのが、近所の食堂の看板娘みのりん先輩こと法月みのり先輩と、わたしが愛してやまないサイズ感と触り心地のバランスが極限に至っているおっぱいをお持ちの、しお先輩こと紫月詩音先輩だ。

「しお先輩はぎゅー!!」

 しお先輩を背後から捕捉しぎゅっと抱きしめながらぱいタッチ。かの先輩もあまちゃん先輩もみのりん先輩も彼女持ちだから、過度のボディタッチは控える。まぁ、つむ先輩も彼女持ちだけど嫉妬しない系とか目撃される心配のない彼女持ちはお構いなしで揉む。みのりん先輩の彼女さんは卒業してるからやりたい放題だ。

「世知ちゃんは今日も甘えん坊さんね。もう、今日は新入生さん連れてきてくれたの?」
「うん!!」

 しお先輩はお姉ちゃん気質で、甘えられるのが好きらしい。そんなところも好き。ゆるふわな御髪から香るいい匂いや、抱きしめた時のほっそり感と女性らしいふくらみのコントラストがまた美しいそんな先輩との抱擁を解いて、りなりーを紹介する。

「こちら、隣のクラスの愛海りなちゃん」
「りなりーでーす。食べることが大好きで、特にお肉が好きです」
「よろしくねぇ」

 りなりー、打ち解けるのが早い。中学生の子たちともけっこうわいわいし始めて、楽しそうだ。りなりーの胸に顔を埋めるのいいなぁ。わたしは上背があるから膝立ちでもしないと。しお先輩も小柄っていうか平均的だからなぁ。膝立ちで埋めたいなぁ……。

「みなさーん、今年もよろしくお願いしますね」

 個性豊かな部員たちをまとめるのは顧問の菅原さくら先生。美人でスタイル良くて料理も上手。そしてやはり豊かなふくらみが、もうすぐ30歳とは思えない童顔とのアンバランスな色香を発する魅力的でついつい憧れちゃう女性だ。

「今日は部員勧誘で配れるようクッキーを焼いていこうと思います。新人さんもいるようなので、体験入部と思ってぜひ作っていってくださいね」

 さくら先生がりなりーや何人かの新入生を見ながら微笑む。なんかボリューミーなポニテの女の子がいるけど……可愛いけどおっぱいは普通サイズかなあ。多分同級生。ほかの新入生はおそらく中一。まぁ中一は眼中にない。

「しお先輩は何クッキー作りますか?」
「わたしはやっぱり和風のお菓子が好きだから、お抹茶を生地に混ぜてみようかなって思っているわ」
「なるほどぉ。おお、やわらかい生地がこんなところに」

 そう言いながら先輩のお胸をもみもみ。こんなおイタに、こらこらで済ませちゃうしお先輩が優しくて可愛くてたまらない。
 りなりーもりなりーでちゃんとクッキー作りに励んでいるようだ。このクッキーで新入生を集めるというのに新入生が自分でクッキーを作るという。まぁ、楽しそうだからいいんだろうけど。

「もう、お腹すいたー」
「あはは。世知ちゃん面白い子を誘ってきたね」
「明るい子ですねぇ。中学生の子たちも懐いていましたし、いいムードメーカー兼試食役ですね。あとおっぱい大きい」

 高一であの爆乳っぷり……いつから大きくなり始めたのやら。そしてどうしてあんなに大きいのか。遺伝なのだろうか。

「世知ちゃんはおっぱい大好きね」
「すごくママみたいなセリフでしたねぇ」

 詩音ママ……素敵すぎる。ぜひともわたしの子を産んでほしいところだけど今の技術ではそういった野望はかなわない。ならばわたしこそが詩音ママの娘になるしかないのでは!?

「温かさとか、柔らかさとか、他に代えられない存在じゃないですか。先輩は大きさとか柔らかさとか手にフィットする感じが最高です。本当に」

 クッキーの記事を型抜きしながらしお先輩におっぱいの魅力を伝える。先輩はちょっと苦笑いだったけど、ほめてくれてありがとうと言ってくれた。まぁ、いつものやり取りだ。先輩は自分のおっぱいだからそのおっぱいの魅力の一割も理解していないんだ。やはり無意識とか無自覚とかそういうのが先輩らしいんだけど、伝わらないのが口惜しい。

「あ、先輩。今日着けているブラ……ちょっと古くなってきたんじゃないですか」
「え、そんなことまでわかるの? お気に入りでけっこうヘビロテしてたかも」

 三日に一回着用するとおよそ一年でヨレヨレになってしまう。そうするとホールド力がなくなって垂れてきてしまう。そんな悲しいことはあってはならない。

「このこともそろそろお別れかなぁ」
「先輩、新しいのを買う時はお供させてくださいね」
「それは大歓迎かなぁ。一緒に行こうね」

 よっしゃ。しお先輩とデートの約束ができたじゃん! と思った矢先、

「なになに? デート!?」
「デートなんですか??」

 ちょいマセの中三後輩が二人絡んできて、

「えへへ。デートじゃないよ。二人も一緒に来る?」
「行く!!」
「私も!!」

 むぅ……まあ、ここはしお先輩の甘やかしたい衝動を満たしてあげることを考えて、二人っきりというのはあきらめよっか。そもそも、具体的な日にちも決めてないんだし、そう自分に言い聞かせながら、クッキーをオーブンに入れる準備に移るのだった。
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