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第十二話 ニシェクへ
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朝から三人の美少女たちの唇を貪り、昼間から風俗店へ足を向ける。超生きていて良かったって思う。風俗のお姉さま方の話を聞くだけで楽しいし、一般常識とはまた違った知恵を能力なしで手に入れられる。そう、花唇へのキスではなく陰唇にするキスの技術。プロをもぐったりさせる情熱的な交わりを済ませて宿に戻ると、今度はステラとクレアを相手に戦闘訓練。
回復魔法を使える仲間がいない私たちなので、使うのはそれぞれの武器を模した木の棒。レリエの提案で相手の唇を奪ったら勝ちという私得な訓練内容になっている。確かに、常にやる気MAXで挑めるから効率が素晴らしくいい。
それが終わると皆でお風呂に入ったり宿のご飯を食べたりして過ごして、夜は夜でお楽しみ。訓練で疲れた二人を先に寝かせて、レリエと二人っきりですごす。あ、そうそう。この寝かすという行為は深読みしてください。
なにせ、夜ですから。クレアを迎えてから二部屋取るようにして、レリエと二人だけの時間を過ごす夜。
「お姉ちゃん、明日は次の町に出発しようと思うんです」
「そう……だね。そろそろ進まないとね」
ここに来て5日ほど経った。今も魔王が人々を苦しめているかもしれない。そう思うと……自分の欲に溺れた日々を恥ずかしく思う。自分の欲求くらい律せないとね。
「次はどこに行くの?」
「聖都アリジャスへ行こうかと」
聖都アリジャスはこの世界で信仰されている女神ハートロードを祀る宗教の総本山だ。場所はトルキガの北門から街道を進み、聖なる森と言われているホーランセ大森林を抜けた先だ。
「宗教の街に何かあるの?」
「はい。アリジャスの聖図書館に行けば、魔王の歴史について何か手がかりがあるのではと思っています。それに……シスターたちは回復の魔法を得意としています。そういった仲間を作れれば、この先の旅もぐっと楽になると思うんですよ」
そっか。レリエ……そこまで考えてくれているんだ。そうなると私の願望を言うのは少しはばかられるかな。でも……やっぱりレリエと私の間に遠慮とかいらないはず。
「でもね、その前にそのぉ……」
宗教都市ともなれば、シスター姿の女の子たちが沢山いそうだけど。
「私、ニシェクにも行ってみたい」
「なんでです?」
ベッドで横になっているから、首を傾げるということはしないが、目に疑問の色を浮かべるレリエ。
「私、ギルドを作りたいの!」
「ギルド、ですか?」
ギルドという仕組みを私は、風俗のお姉さま方から聞いた。レリエはその存在をきちんと理解していない。
「ほら、レリエが参加していた物流もきっとギルドと関係あると思うんだ」
「あ、なるほど」
現代世界でいう会社のシステムをギルドは持っている。それに、ギルドを作れば異世界人である私の身分証明ができるはず。
「それにね、自分のお金は自分で稼いでみたいんだ」
クレアを買ったのも、風俗に通ったのも、全てレリエのお金でだ。これ以上迷惑かけたくないし、それに向こうでもバイトをしてみたいと思っていたから……。
「わがまま、かな?」
「そんなことないです! 元々は私がお姉ちゃんを召喚したのが最大のわがままです。お姉ちゃんの行動は全然わがままなんかじゃないです!」
枕に乗った頭を小刻みに横に振るレリエ。月明かりに照らされた銀髪が一房、顔にかかる。それを優しく戻しながら、レリエを撫でる。
「じゃあ、ニシェクに行こうか」
「はい!」
トルキガとニシェクは近い位置にある。だから、ギルドの支部はニシェクに置かれている。トルキガはその分、商業施設が充実しているのだ。
「おやすみなさい」
就寝直前のキスを交わして、私たちは眠りについた。
回復魔法を使える仲間がいない私たちなので、使うのはそれぞれの武器を模した木の棒。レリエの提案で相手の唇を奪ったら勝ちという私得な訓練内容になっている。確かに、常にやる気MAXで挑めるから効率が素晴らしくいい。
それが終わると皆でお風呂に入ったり宿のご飯を食べたりして過ごして、夜は夜でお楽しみ。訓練で疲れた二人を先に寝かせて、レリエと二人っきりですごす。あ、そうそう。この寝かすという行為は深読みしてください。
なにせ、夜ですから。クレアを迎えてから二部屋取るようにして、レリエと二人だけの時間を過ごす夜。
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ここに来て5日ほど経った。今も魔王が人々を苦しめているかもしれない。そう思うと……自分の欲に溺れた日々を恥ずかしく思う。自分の欲求くらい律せないとね。
「次はどこに行くの?」
「聖都アリジャスへ行こうかと」
聖都アリジャスはこの世界で信仰されている女神ハートロードを祀る宗教の総本山だ。場所はトルキガの北門から街道を進み、聖なる森と言われているホーランセ大森林を抜けた先だ。
「宗教の街に何かあるの?」
「はい。アリジャスの聖図書館に行けば、魔王の歴史について何か手がかりがあるのではと思っています。それに……シスターたちは回復の魔法を得意としています。そういった仲間を作れれば、この先の旅もぐっと楽になると思うんですよ」
そっか。レリエ……そこまで考えてくれているんだ。そうなると私の願望を言うのは少しはばかられるかな。でも……やっぱりレリエと私の間に遠慮とかいらないはず。
「でもね、その前にそのぉ……」
宗教都市ともなれば、シスター姿の女の子たちが沢山いそうだけど。
「私、ニシェクにも行ってみたい」
「なんでです?」
ベッドで横になっているから、首を傾げるということはしないが、目に疑問の色を浮かべるレリエ。
「私、ギルドを作りたいの!」
「ギルド、ですか?」
ギルドという仕組みを私は、風俗のお姉さま方から聞いた。レリエはその存在をきちんと理解していない。
「ほら、レリエが参加していた物流もきっとギルドと関係あると思うんだ」
「あ、なるほど」
現代世界でいう会社のシステムをギルドは持っている。それに、ギルドを作れば異世界人である私の身分証明ができるはず。
「それにね、自分のお金は自分で稼いでみたいんだ」
クレアを買ったのも、風俗に通ったのも、全てレリエのお金でだ。これ以上迷惑かけたくないし、それに向こうでもバイトをしてみたいと思っていたから……。
「わがまま、かな?」
「そんなことないです! 元々は私がお姉ちゃんを召喚したのが最大のわがままです。お姉ちゃんの行動は全然わがままなんかじゃないです!」
枕に乗った頭を小刻みに横に振るレリエ。月明かりに照らされた銀髪が一房、顔にかかる。それを優しく戻しながら、レリエを撫でる。
「じゃあ、ニシェクに行こうか」
「はい!」
トルキガとニシェクは近い位置にある。だから、ギルドの支部はニシェクに置かれている。トルキガはその分、商業施設が充実しているのだ。
「おやすみなさい」
就寝直前のキスを交わして、私たちは眠りについた。
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