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第9話 テスト明けと近づく夏の解放感

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 押してダメなら引いてみろ作戦は存外タイミングもよかった。りなりーへの欲を期末テストへの勉強に昇華できたのだ。寮で二人きりでいるのがいけないわけだし、時にりなりーを誘って、時に一人で、談話室へ赴きテキストを広げる。
 りなりーも基本ぽわぽわしているけど不真面目というわけではないので、私が勉強している時にそれを邪魔してくるようなことはなかった。相変わらず寮の自室では全裸だけど……。

「期末試験終わったぁ!!」

 今回はかつてないほどの勉強量で挑んだおかげか、わりと高得点の自信がある。解放感もひとしおで、机につっぷしていると世知が声をかけてきた。

「どう、テストもりなりーとの進捗も」
「テストは大分いい感じ。禁りなも進行中」

 手をわしわしと動かすが、空をきるだけ。ほぼ一週間だろうか、りなりーのおっぱいをこんなに揉まずに過ごしたのはひょっとしたら初めてかもしれない。一目見た瞬間、おっぱい揉ませてって頼み込んで揉んでたくらしだし。

「まさか世知は揉んでないよね?」
「そりゃあ彼女持ちだからね。りなりーもその辺はちゃんとわきまえてるよ。部活もテスト前はほぼお休みだったし。でも部活で勉強会やった時、中学生の子たちがりなりーのおっぱいにダイブしてたっけ」
「っけ、マセガキめ」
「口が悪いぞ~」

 星花女子だと中学生でも普通に経験を済ませている場合が多分にあるからなぁ。りなりー×中学生のおねろり……母子ちっくなプレイ……寝取られ……ダメ、ダメ! 思考がえぐくてえろい方に引っ張られがちだ。セルフプレジャーだって我慢しているからなぁ。

「よっきゅーふまーん……」
「私と詩音先輩はりんりん学校でアバンチュールしちゃうけど、かじゅとりなりーは行くの?」
「その辺の話してないなぁ。りなりー、帰省もあるし」

 りんりん学校というのは、ここ星花女子学園を運営する複合企業、天寿が持つ保養所で行われる臨海学校かつ林間学校のことだ。海で遊べて山でも遊べて、系列の大学から講師が来たり、大物ゲストの講演会があったり、とにかく楽しいことと学べることがいっぱいのイベント。

「りなりーの水着姿かあ。見たいなぁ。全裸も下着姿も見てるけど、水着姿はまた別格よな。プールもいいなぁ」
「りんりん学校でもプールでもいいけど、水着は買いに行きたいよねぇ」
「うんうん。……あ、でもそうか。りなりーが好きすぎて意識の埒外だったけど、プールに行ったら男もいるわけで……そう考えたらりんりん学校の海の方が女子だけだし安全? でも夏の海で女同士、何か起こるのは必定……」
「何か起こるのであれば、それを起こすのはあんだだよ……」

 ジト目で見られて思わずしょげる。まぁ、夏の海の解放感にあてられたら、私もきっとりなりーと大変なことをしでかしてしまいそうだし。人目のない岩陰でりなりーと立ったまま……きゃー!!

「あ、りなりーからメッセだ。そろそろお茶会始まるらしいし、行くよ」
「そう、料理部もテストお疲れ様会あるんだ。私も落研でお茶会するから行かなきゃ」
「とにかく、りなりーの帰省スケジュールくらいは確認するんだよ?」
「分かった!」

 ……くぅ、彼女持ちになってから世知が少し頼もしい。
 りなりーと夏のイベント、楽しみだ!!
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