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第三十七話 二つ名
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「……やっぱり僕が決めます」
「あら、そう。何故だかみんな、初めはギルドに二つ名任せようとするのに、選択肢を見せるとすぐに自分で決めようとするのよね。どうしてかしら?」
お前絶対気付いてるだろ。
そんなツッコミを入れようと思ったが、やめておくことにした。しかし、どうしようか?自分もネーミングセンスが無いから思いつかないぞ……
その時、ふとガンジスが死に際に言った言葉が頭をよぎった。
あれにするか……
「…………じゃあ、『戦乙女』でどうでしょう?」
「ふうん……中々やるわね。気に入ったわ」
そりゃ貴方のよりは良いでしょうね………
「では、今日より冒険者ケイン、貴方をAランク冒険者と認め、『戦乙女』のケインと名乗ることを許します」
「ありがとうございます!」
僕は深々とお辞儀をした。
「それと、もう一つ伝えることがあるわ」
「なんでしょうか?」
「国王陛下がね、貴方に褒賞金と褒美を与えると言っているわ。だから、すぐに王都に向かいなさい。もちろん冒険者パウロも一緒にね」
えぇ……
ちょっと面倒くさいなぁ………
……………………………………………
…………………………
…………
そんなわけで、僕達は今王都に向かう馬車の中を揺れていた。
さっきから隣のパウロが少しうるさい。
「それにしてもケインってすごいね、冒険者になってまだ一年半しか経ってないんでしょ?」
「ん、まあね。パウロはAランクにはならなかったの?」
「僕は流石に実力不足だからね……でも、Bランクにいきなり上げてもらっちゃった」
と嬉しそうに語る。
僕達は、雑談やゲームをしながら退屈な馬車での暇を潰した。
揺らされること10時間ほど、御者さんがうたた寝していた僕らに声をかけてくれた。
「そろそろ、見えてきますよ。王都」
そこには高い建造物と大きな城が城壁に囲まれた、優美な姿あった……
「なにあれ!凄い!」
「パウロ見てみろよ、あの建物ドラゴンと同じくらい大きくないか!」
「そんなことより見ろよあれ、どうして空中に建物が浮かんでるんだろうなぁ……どんな魔法を使ってるのかな?」
「分かんないけど……とにかく凄い……もうなんか、凄いしか出てこない」
「うん、凄いしか出ない」
僕達のやりとりを聞いて、御者さんが笑って説明してくれた。
「はっはっはっ、2人とも慌てすぎですよ。あの大きな建物はですね、地球という星の日本から来た人間から作り方を教わったのですよ、あちらの浮いている建物も構造は同じ方が考えたそうで、その方が空気中から魔力を吸い取る機械を開発し、その魔力が常に建物に重力魔法をかけつづけて浮かぶ様にしたそうです」
「へぇ~。凄いですねその人は。しかも他の惑星から来られたんですか」
「ええ、他惑星から何かが来ることなんて初めてですからね。初めは警戒されていたそうですが、彼の優しさに、みんな心を開いていったそうですよ」
「その方の名前を教えていただいても良いですか?」
「ええ、もちろん。結構有名な方で、タナカ コテツさんです。今年91になるそうです」
………まさかの知り合いだった……
「あら、そう。何故だかみんな、初めはギルドに二つ名任せようとするのに、選択肢を見せるとすぐに自分で決めようとするのよね。どうしてかしら?」
お前絶対気付いてるだろ。
そんなツッコミを入れようと思ったが、やめておくことにした。しかし、どうしようか?自分もネーミングセンスが無いから思いつかないぞ……
その時、ふとガンジスが死に際に言った言葉が頭をよぎった。
あれにするか……
「…………じゃあ、『戦乙女』でどうでしょう?」
「ふうん……中々やるわね。気に入ったわ」
そりゃ貴方のよりは良いでしょうね………
「では、今日より冒険者ケイン、貴方をAランク冒険者と認め、『戦乙女』のケインと名乗ることを許します」
「ありがとうございます!」
僕は深々とお辞儀をした。
「それと、もう一つ伝えることがあるわ」
「なんでしょうか?」
「国王陛下がね、貴方に褒賞金と褒美を与えると言っているわ。だから、すぐに王都に向かいなさい。もちろん冒険者パウロも一緒にね」
えぇ……
ちょっと面倒くさいなぁ………
……………………………………………
…………………………
…………
そんなわけで、僕達は今王都に向かう馬車の中を揺れていた。
さっきから隣のパウロが少しうるさい。
「それにしてもケインってすごいね、冒険者になってまだ一年半しか経ってないんでしょ?」
「ん、まあね。パウロはAランクにはならなかったの?」
「僕は流石に実力不足だからね……でも、Bランクにいきなり上げてもらっちゃった」
と嬉しそうに語る。
僕達は、雑談やゲームをしながら退屈な馬車での暇を潰した。
揺らされること10時間ほど、御者さんがうたた寝していた僕らに声をかけてくれた。
「そろそろ、見えてきますよ。王都」
そこには高い建造物と大きな城が城壁に囲まれた、優美な姿あった……
「なにあれ!凄い!」
「パウロ見てみろよ、あの建物ドラゴンと同じくらい大きくないか!」
「そんなことより見ろよあれ、どうして空中に建物が浮かんでるんだろうなぁ……どんな魔法を使ってるのかな?」
「分かんないけど……とにかく凄い……もうなんか、凄いしか出てこない」
「うん、凄いしか出ない」
僕達のやりとりを聞いて、御者さんが笑って説明してくれた。
「はっはっはっ、2人とも慌てすぎですよ。あの大きな建物はですね、地球という星の日本から来た人間から作り方を教わったのですよ、あちらの浮いている建物も構造は同じ方が考えたそうで、その方が空気中から魔力を吸い取る機械を開発し、その魔力が常に建物に重力魔法をかけつづけて浮かぶ様にしたそうです」
「へぇ~。凄いですねその人は。しかも他の惑星から来られたんですか」
「ええ、他惑星から何かが来ることなんて初めてですからね。初めは警戒されていたそうですが、彼の優しさに、みんな心を開いていったそうですよ」
「その方の名前を教えていただいても良いですか?」
「ええ、もちろん。結構有名な方で、タナカ コテツさんです。今年91になるそうです」
………まさかの知り合いだった……
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