日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー

黄昏人

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第3章 宇宙との出会い

3.13 本格侵攻・迎撃

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 ついに、Xデーに備え、最小限と位置づけられていた地球防衛軍のすべての準備が整った。牧村ゆかりの臨月もまじかである。
 すでに、太陽系には無人偵察網が巡らされており、どの方向から船がジャンプで現れても直ちに重力通信で地球まで信号が届くようになっている。無人攻撃機母艦はいくつかの敵艦隊の出現パターンのシミュレーション結果に基づいて、ほぼ全機が宇宙空間に配置されている。

 これら母艦には要員二十人が配置されており、最大3カ月の待機が予定されているが、居住区は重力が制御でき、それなりに長期滞在に備えての設備は揃えられているものの、そのなかは狭くなかなか不自由な生活が続くことになる。
 しかし、各要員は自分たちの役割りの重要性をよく認識しており、また映像系の娯楽も豊富で、さらに遅れはあるものの地球のインターネット網とも繋がっているため、地球とのやり取りもでき士気は落ちることなく待機という任務をこなしている。

 現在整った装備は、無人攻撃機ガーディアン2千5百機とそれを収納できる母艦15艦、初期プロトタイプのきぼうを含めたむらくも型5艦、潜水艦改造型戦闘艦は予定より増えて25艦、各10機の有人戦闘機を運用できるスカイラーク型母艦5艦、新造のホープ型戦闘艦25艦、ギャラクシー型2艦であり、まだまだ、ホープ型戦闘艦とギャラクシー型はその後を睨んで増産中である。

 誠司たちが開発した、超空間座標のタグ付け及び転移ジェットシステム、これは『超空間攻撃システム 』と名付けられた、も完成した。これは、ギャラクシー型一号艦『せいうん』の艦体へ装備されたが、本体と重力エンジンが出来あがって、もろもろの最終的な艤装が行われているドックの中にシステムの開発チームが入り込んで、ごった返す中で機器の組み込みが行われた。

 完成したのはXデーの2日前であり、地上でやれる限りテスト運転を終えたその全長150mの巨体は、直ちに地球から3億㎞への軌道へと移動した。超空間座標のタグ付けが何より優先するので、敵艦隊の予想される出現点である、太陽からの距離五十億~5億㎞の範囲であれば、タグ付けが可能なこの軌道に居座る必要があるのだ。

 このシステムはマドンナによる制御が不可欠であるため、当然誠司も一緒であり、無論システムは一式しかない。
 全迎撃システムの司令部機能はギャラクシー2号艦ギャラクシーに置かれ、シップ中将が総指揮をとっている。
 一方で『せいうん』は迎撃システムの要なので、西野空将が乗っており、司令部との遅滞なき連携を担っている。結局、『せいうん』とギャラクシーは一緒に行動しているが、密接な連絡を取るためには電波で行う必要があるので、両艦は通信に遅れが出ない程度の距離にいる必要があるのだ。

 Xデーが過ぎたが、また敵艦隊は現れない。しかし、その間にも防衛軍の増強は続き、ホープ型は5艦、ギャラクシー型は2艦が追加された。無人攻撃機は2千5百機で生産を打ち切っている。
 その待機のなかで、ゆかりが星太と名付けられた元気な男の子を産んだ。誠司は『せいうん』を離れられないので、画面上で見るだけで抱くことは出来ない。しかし、生まれたてのまさに猿のような、しかし可愛いわが子の顔を見て誠司もさらに闘志が高まった。

 遂に、無人偵察機からの信号が入り始めた。太陽からの距離40億km~5億kmにかけて、ほとんど同時に殆ど無数と思われる質量の突然の出現、ジャンプが検知された。結局、総数は620艦であったが、すべてが地球の軌道に向かっている。Xデーから実に32日後であったが、結局ラザニアム帝国が侵攻艦隊をそろえて補給等を済ませて、侵攻にかかるのに4ヵ月以上の時間がかかったわけだ。

 ギャラクシーから、無人攻撃機母艦に指令が飛び、各母艦は移動するもの攻撃機を吐き出し始めるもの、その担当空域と敵の出現位置によって、ギャラクシーによって算出された最適行動方法に沿って行動し始める。
『せいうん』は全力で敵艦に超空間タグを張り始めるが、やはり、なかなか時間がかかる。

 地球に近い空域ではすでに無人攻撃機のアタックが始まっている。最初に攻撃を行ったのは太陽に最も近い位置に出現した、百艦余りの艦隊に向かった、5機ずつ編隊を組んだ攻撃機合計100機である。それらに向かって敵がビーを周りに展開しつつ、レールガンの撃ちながら、さらに近づく攻撃機に向かって電磁的な何かを投射している。

 その影響であろう、やはり懸念されていたように、半分以上の無人機から応答が無くなり、指示も不能になって、動きがふらつき始めて、軌道が大きく逸れ始めた。さらに、ビーの爆発に巻き込まれるものがある。しかし、正常に作動している機もあり、結局12機がレールガン発射に成功して、敵7機を撃破した。

 さらに続いて位置についた母艦から百機の攻撃機が放たれるが、やはり多くがふらつきを示し、大きくコースをそれていくものの、1割程度は射撃に成功し、やはり敵5機を撃破する。
 しかし、まだ90艦程度の敵艦が生き残って地球への攻撃コースに乗っている。位置的に地球に近いので早く撃破しなくてはならないが、次の攻撃機母艦はまだ攻撃位置になるまで時間を要する。この状況は、旗艦ギャラクシーでもキャッチされて、司令部ではやきもきしているが、ようやく『せいうん』から連絡が入る。

「一番近い軌道の艦隊のタグ付けが終わったので今から攻撃する。要する時間は2~3分だが、外からは全然派手ではないよ」誠司自らの通信だ。

「転移ジェット投射開始!」
 すこし大きな声の宣言があるが、全く何も反応が見当たらない。しかし、艦から投射されていた電磁波が止み、さらにレールガンの発射も止まって、慣性のままに飛んでおり全く機動の動作を行わなくなっている。

 数分後「投射終了!あの一団の艦隊は皆死んでいますから危険性はないです」誠司が言う。
その後は西野空将が引き継ぐ。誠司が手を離せなくなったのだ。

「これをもって、転移ジェットの有効性は確認できた。しかし、残りの船団のタグ付けにはまだ大体5時間を要すると考えられる。従って、敵を全滅させるまでは少なくとも5時間以上はかかるということだ」
 一旦通信波切られる。誠司と何かを話しているようだ。

 再度西野による通信が始まる。
「まだ、大丈夫だとは思うが、敵は味方がどんどん撃破されるのに気が付いて、状況を把握すると逃げ始めると思う。従って、遠目で当たらなくてもいいので、足止めにどんどん攻撃機に撃たせてほしい。
 さらに、撃破された敵の艦のサルベージを始めよう。サルベージを行うのは有人艦なので、十分注意して実施するよう指示を頼む。また、サルベージする敵艦は要は後で回収できればいいので、無理に最適の位置に持ってくる必要はないと注意してくれ」

 太陽系全体に散らばった、敵の艦隊数百と、地球側の攻撃母艦の2千機以上に加え、その他地球側の有人艦は必死で操艦して縦横に飛び回るが、直径が数十億㎞の空間の中では、砂粒が風で吹き散らかされているようなものであり、なかなか相手を攻撃する位置にはつけない。

 それでも、攻撃機がくらいついてレールガンを放とうとするが、応射する敵のレールガンはめったに当たらないものの、電磁波による攻撃だろうが攻撃機がどんどん無力化されている。それでも1割程度は射撃するが遠目の射撃位置であるため、命中率は悪い。この中に、無数のビーが動き回って、有人艦はちょっと危なくて近寄れない状態になっている。

 そのなかで、『せいうん』によるタグ付けはどんどん進んでいるが、地球にとって危険な距離に近づいていない艦はとりあえず放置しているので、当面最初に撃破した90艦余りのみが転移ジェット攻撃の犠牲者である。
 西野になぜ攻撃しないのかと聞かれた誠司は答える。

「だって、どんどん味方が減っていったら危ないと思って逃げちゃうでしょうが。タグ付けが終われば、もうジャンプで逃げても追えますからね。敵の国力は当然地球よりはるかに上です。戦闘艦を彼らはもっと持っているはずですから、ここは全滅させないと後が苦しくなります。
 あと2時間踏ん張りましょう。ただし、地球が敵の例のミサイルの射程距離に近づいて少しでも危なくなればすぐにその相手はやっつけます」

 基本的には地球防衛軍側は、無人攻撃だけの攻撃を続けているが、きわめて多数のビー及び、ミサイルとレールガンの乱れ撃ちに犠牲になる母艦や戦闘艦が出始めているが、無論それ以上に無人攻撃機の攻撃も当たっている。
 結局、すべての敵艦に超空間タグを張りつけた時点で、無人攻撃機の攻撃によって百艦以上の敵艦を葬っているが、無人攻撃機もすでに機能するものはほとんど残っていなかった。

「タグ張り終了、今から攻撃にかかります。太陽に近い方から片つけていきますから、サルベージをよろしくお願い致します。
 しかし、気を付けてほしいのは、反応炉が暴走して大爆発を起こすものもある可能性があります。あまり、性急に撃破した敵艦に近づかないように指示を願います。では、まず座標228890-339179-199673付近の艦隊七十六艦を攻撃します」

 この要領で、たちまち620艦あった敵艦は、残り210艦になったが、さすがにこれらの艦は様子を把握しているようで逃げ始めた。その間も移転ジェット攻撃は続いていたが、結局120艦は超空間ジャンプで逃れ消え去った。しかし、何しろ超空間タグを張られているので、どこに逃げても位置は把握されている。

 ただ、ジャンプは3方向に別れているが、絶対的な攻撃手段は『せいうん』しか持っていないので、『せいうん』のみが追いかけることになる。
「では、『せいうん』が追いかけますので、こっちのサルベージはよろしくお願いします。今から追いかける敵艦のサルベージはちょっと無理かと思います」

『せいうん』は最も多くの敵艦が集まっている超空間タグを追ってジャンプするが、よく考えたら地球艦としては初めての超空間ジャンプであった。
 艦に乗っている者達にとっても初めての経験であるが、あまり気持ちのいいものではなく、数瞬空に引っ張られて気が遠くなるような気がして気が付けばジャンプは終わって違う星系中にいる。

「敵艦隊距離約2億㎞!62艦です」
 観測員の報告が響くと、誠司が応じる。

「では直ちに撃破にかかります」

 10分後には敵艦隊は単に慣性飛行をしているのみの隕石と同じ存在になる。
「では、あの艦隊の飛行経路を記録に残しておいてくれ。可能ならサルベージに来よう」
 西野空将が言い、誠司が頷く。

 誠司は、ラザニアム帝国に侵攻を退けたことははっきりしたので、大事な人にお礼を言おうと思い、超空間通信を使う。今回の勝利を得た、超空間攻撃システムは、スミラム帝国惑星調査艦ラムス323号艦長のジスカル三世の超空間通信の技術提供とヒントのおかげなのだ。

「ジスカル三世殿、ジスカル三世殿、おお、連絡がついた」
「おお、地球人のセイジか。ラザニアム帝国の侵攻はあったかな?」
 ジルカルが応じて聞く。

「はい、620もの艦で侵攻されましたが、ジスカル三世殿のヒントのおかげで超空間を通じた攻撃システムを開発してラザニアム帝国の艦を殲滅しました」
「おお、なんと、まさかあのシステムを開発するとは思わんかった」
 誠司の言葉にジスカル三世は大いに驚く。

「いえ、ジスカル三世殿のヒントのおかげです」
 誠司のお礼にジスカル三世が返す。

「ううむ、わしの計算ではお前たちにその開発は無理と見ていたのだがな。ただ、ラザニアム帝国の侵攻艦が少なければお前たちもチャンスはあると思っていたが。
 しかし、これでお前たち地球人も宇宙ではそのなりの存在になったな。まあ、良かった、わしが多少でもかかわったお前たちがそれほどの存在とはな。わしのいい意味での眼鏡違いであったな。わかった。おめでとうと言わせてもらおう。縁あらばまた会おう」
 通信は切れ、誠司はため息をついてスイッチを落とした。

 このようにして、『せいうん』が初の恒星間飛行を行って敵の残存艦体を片つけているうちに、太陽系では、無論旗艦から地球に向けて超空間通信が行われている。
 岩木基地管制室では、抽選で選ばれたマスコミであるテレビ3クルー及び、新聞等のマスコミ陣が全員で五十人が入っている。テレビは、ラザニアム帝国侵入の瞬間から実況を許され、おそらく世界中で20億人以上が視聴していると言われた、十四時間連続の放映が行われた。

 侵入の瞬間から1時間後、侵入艦艇が620艦という時点で多くの人から絶望のうめきがこぼれた。さらには、切り札であったはずの無人攻撃機が敵を食ってはいるもののどんどん無力化されているという実況、これは単に感知器の光点の動きにしか見えないので解説してもらわないと判らないが、それはさらに人々を恐怖に陥れた。

 マスコミの人々には、その情報だけではどうなっているかは判らないので、防衛軍の広報官が説明を続ける。
「敵艦は減ってはいますが、攻撃機もどんどん無力化されていますね。しかし、今のところ地球に直接ミサイル攻撃を加える位置にある敵方の艦はいません。最も近づいていた艦隊は撃破されました」

 これに対して質問が出る。
「他の戦闘区では、無人攻撃機による敵艦の被害はあまり大きくないのに、最も近かった艦隊のみが全滅しているというのはどういうことですか?」

 広報官はニヤリと笑う。
「それは現時点で発表できません。この会見は放送されていますからね。万が一にも敵に漏れては困ります。今の無人攻撃機の戦歴を見ると劣勢に見えますが、敵艦は地球に被害を及ぼせる位置まで近づけませんからご心配はいりません。防衛軍は地球を守り抜きます」

 記者陣は一斉に「教えろ」と迫るが、広報官は尚も言う。
「あと3時間程度の辛抱です。発表しても良くなれば説明しますので、それまで待ってください」

 やがて、敵艦数の急激な減少が報告されはじめ、やがて敵艦隊が逃亡を始めたと発表があった時点で、ようやく広報官が管制室の大スクリーンを指す。
「さて、只今より旗艦ギャラクシーからアーサー・シップ司令官の声明があります」

 そこには、正装の司令官が正面を向いて映っている。
「さて、地球の皆さん。今から9時間前に太陽系はラザニアム帝国620艦による侵入を受けました。これは、明らかに我が地球を滅ぼそうとするものでした。わが地球防衛軍は、すでに太陽系内に展開していた主として無人攻撃機によって迎撃をしてきましたが、その効果は十分でなかったことは皆さんも見られた通りです。

 しかし、新兵器であるギャラクシー級の『せいうん』に積まれている超空間攻撃システムが本格的に稼働し始めた結果、その急激な撃破の進行にラザニアム帝国の艦隊は逃亡を始め、現時点において620艦で侵入した逃亡中の敵艦は200を切っています。皆さん、地球は守られたのです!」
 声を高めて司令官は宣言する。

 管制室の要員、マスコミ陣から歓声が沸き上がる。しばしの歓声の中に無言で立っていたシップ司令官はおもむろに続ける。
「このように、我々は地球防衛という目的は果たしましたが、残念ながら乱戦の中で、無人艦のみならず、無人艦の母艦が2艦、有人の戦闘艦3艦、さらにスカイラーク型母艦が1艦全損に近い被害を受けています。
 現時点ではっきりしているのは、死者が九十五人、負傷者が十二人でありますが、損傷を受けた艦の乗員のうち五十五名の安否はいまだ判っておりません。これらの、死者・負傷者、安否不明者についての氏名については艦内の広報官から後に発表させて頂きます」
 シップ司令官は一旦言葉を切る。

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