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第2章 過去の文明への干渉開始

41.1492年10月、朝鮮半島

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 5月下旬に行われた、日本政府の各国大使館への開発援助の方針説明会の後、外務省に新設された開発援助局に韓国大使の李ヨンビルが尋ねてきた。彼は直近2年ほどの韓国政府と韓国人が置かれている日本での厳しい立場はそれなりに判っていた。

 しかし、白政権で日本大使に任命されるくらいであるので、一方ではその日本政府と日本人の韓国に対する態度は不当なものであると思っていた。つまり、過去において韓国に被害を与えてきたのは一方的に日本であるので、日本には韓国がどのよう出ようが、反論する立場ではないと思っているのだ。

 従って、彼は韓国というより朝鮮半島の開発のために、日本に隣国として大いに要求しようと思ってきてはいた。しかし、それが少々曲がったのは、ここに来る前に大使館内部と、日本に進出している企業人を集めて協議を行った結果である。

 協議の席で問題になったのは、1492年現在の朝鮮半島は李氏朝鮮王朝であり、朝鮮の名称そのものを明に決めてもらうなどその忠実な柵封国であった。そして、李氏朝鮮はまれにみる人権抑圧国家であり、商業を蔑み、その活動を制限したために国民は非常に貧しかった。

 その成り立ちは、開祖の李成桂が1388年に明に逆らった高麗王朝を裏切って実権を握ったものだ。彼は一旦は高麗王に座ったが、その勝手な高麗からの王位簒奪を明にうとまれて王位につけず、1401年第3代太宗の時に漸くにして明から正式に朝鮮王の地位に冊封された。

 そして、この王朝は、正式な成立前にも李成桂の息子同士で殺しあい、その後も王族同士、重臣同士、重臣と王族の間のどろどろの政争続きである。しかし、1492年の段階では、成宗の治世(1469年-1494年)であり、政治的には一応の安定を見てはいる。

 とは言え、成宗の母と2番目の王妃が対立し1482年に王妃を自死させるなど不穏な動きは多々ある。また、その母である王妃の自死を恨んだ次代の王が、その原因をなしたと疑った重臣を殺しまくるなど、なかなか政争に熱心であった。そういう人々が内政を真面にやるわけもなく、先述のように生産・商業活動が極めて不活発な中で貴族階級たるヤンパンの横暴も公然たるものであった。

「ええ、私も朝鮮半島を統一国家として、その地の経済発展を目指すことは必要だと思います。しかし、私は李氏朝鮮の歴史を相当に突っ込んで調べましたが、あの政体の下での経済発展は無理だと思います。
 王族、重臣を問わず私利私欲の塊で、合理性が解らず常に最悪の判断をしていますから、彼らが力を持ったままだと、開発しようと投資をしてもそのまま彼らに吸い取られて終わりです。アフリカなんかではよくある話ですがね。
ですから、産業開発というより、革命を起こす必要があるのですから、まさに革命、すなわち彼らを排除して、我々21世紀人を中心に別の政体を立てる必要があります。しかし、
 そうしようとすると、今度は21世紀人で内部抗争を起こすのでしょうな」

 そう言って、会合の席でシニカルに笑ったのは、S電子工業㈱の日本支社長の金ソジョンであった。
「いや、その点は日本政府から釘を刺されています。これは、現時点で国を成している地域において、21世紀人が武力を持ってその国を転覆させて乗っ取ることは許されないということです」

 こう返したのは、日本外務省の会合にも出席していた公使である孫キャラクである。
「まあ、武力で転覆と言っても、我々には武力そのものがありませんからね。そうなると、李王朝の中に入り込んで中から変革していくことになりますな。それは、難儀な話ですなあ。時間がかかるし、実際にそれを実行する人は危ない立場です。もっとも有効なのは金を撒くことですが、まだ貨幣経済も形だけですよね。民先生?」

 問われて、アジア史専門のK大学教授の民ソギョクが答える。
「朝鮮通宝が発行はされていますが、ほとんど流通しておらず、多くの商取引は物々交換ですな。とは言え、どうしても貨幣が必要な場合には、朝鮮通宝は発行量が少ないために、実質的に使われているのは明の永楽通宝です。
 明の場合も貨幣では量が嵩むので、大きい金のやり取りは金銀で行っているようですが、多分朝鮮でも同じのようですな。だから、まあわいろに使うなら金銀を持っていけばいいはずですよ。明と同じく朝鮮でも金と銀の交換比率は1:10ですから、今持っていくなら日本で1:50位の銀一択ですな。時震までは1:100だったのですが、あっという間に銀が2倍になりました」

「なるほど、銀を持っていけば良いと……、それは心強い。それで、大使館の意向はどうなのでしょうか。あなた方のよって立つ大韓民国が無くなってしまったわけです。その政府がここ2~3年露骨な反日政策を取って、めでたく日本の政府からも民間からも過去最悪に嫌われているわけですが、どのように援助を請うつもりでしょうか?」
 金ソジョンが皮肉たっぷりに聞く。まさに、韓国大統領府のとって来た反日政策のために、迷惑をこうむっているのは金たち業界人なのだ。

「い、いや、当然重要な隣国として最大限の援助を要求しますよ。我々にも日本がすでに中国の明と直接連絡を取っているという情報も入っています。大使館をパスして、直接連絡を取るのはルール違反ですが、中国に対してそれほどの積極性があるなら、李氏朝鮮にも当然同様な働きかけがあってしかるべきです」
 公使である孫キャラクが答え、金ソジョンが目を閉じて呆れたというように頭を振る。

「まず、日本には今現在において韓国が重要な隣国という感覚は全くありません。21世紀であれば、北朝鮮、中国、ロシアとの関係で安全保障上の要所ではありましたから、無視はできませんでした。
 しかし、それでもほぼ韓国に対しては無視に近い態度でした。今現在は、日本は軍事的に圧倒的な強者であり、朝鮮半島がどうあれ気にする必要はありません。中国を抑えておけば十分なのですよ。そして中国の明は、現在の皇帝が英明な君主であり、交渉するに足りると思っているでしょうし、彼らを中国大使館に巣食う共産主義に染まらせるつもりはないはずです。

 そして、この15世紀末において7千万人の人口を持ち、まだ荒廃が進んでおらず豊かな中国は、日本の交易相手たるでしょう。
一方で李氏朝鮮はどうでしょうか。現在の王である成宗の治政であり、比較的安定した時代と言われています。しかし、自分の妻たる王妃を自分の母との政争のあげく自死させるなど、少なくとも有能ではないでしょうな。そして、最大の問題は重臣同士のどろどろの政争です。

 およそ李氏朝鮮は交渉相手たる政府とは思えないでしょうよ。それに、李氏朝鮮は極めて忠実な明の柵封国ですから、明を押さえておけばいいという判断を私でもしますよ。このように、相手には朝鮮半島にコミットする必然性は全くないうえに、お互いに嫌いあっている。あなた方の交渉に我々企業も大いに影響されます。
 率直に言って、過去白政権の日本との対応に我々は一方的に不利益を被っています。しかし今は、あなた方には半島にいる反日の5千万人の国民の後押しはないのですよ」

 そう言った金は同席している経済界の者を同意を求めるように見回すとほぼ全員が同意して頷く。それを確認し金は公使の孫と大使の李の目を見据えて言った。
「さて、さっきも言ったような理由で、日本政府は一方的な要求は受け付けませんよ。その相手とどういう交渉をするのでしょうか?」

 こわばった顔で沈黙する孫公使を横目に見て、大使の李ヨンピルが口を開く。
「言われたことは我々も承知しています。いずれにせよ、我々としても未来に発展した大韓民国の大使館として李王朝には正式訪問します。ただ、言われるように、李王朝政府は複雑怪奇であり、対応を間違うと取り返しがつかないことになりますので、あらかじめ組織と意思決定の流れを精査の上でと思っています。
 日本政府への要求は、国交を開くための特使の派遣、さらに早急かつ十分な額の世界開発銀行からの援助です。日本政府からの特使の派遣があれば、我々の訪問も楽にいくでしょう」

「うん、内容的には妥当なところだと思います。ですが、大使閣下お願いですから高圧的な態度に出ないようにお願いします。過去我が国の外交は何度もその種の失敗をしています」

 大使の言葉に応じたのは、M通商日本支社長の楡ソンタクである。大使は少し不快そうな表情を浮かべたがすぐに平静に戻って返す。
「むろん、私も彼我の力関係は解っています。大使館の存続に関しても依頼することばかりです。それで、先ほどの話で、民間の方々にお願いしたいことがあります」

 それに楡が応じる。
「ええ、我々もやれることはやります。なんでしょうか?」

「先ほども言ったように、大使館としては。まず正式訪問をしてその存在を受けいれさせ、李王朝に組織の変革と開発計画を受け入れてもらう必要があります。それに当たっては、相手の組織と意思決定の流れを掴んででないとまずいわけです。だから、民間の方で向こうの民間というか、商家と接触してその辺りを探って頂くと有難いのです」

 この大使の話に都合のいい事を言っているとは思ったが、それは自分たちにとっても悪い話ではない。いずれにせよ、日本と韓国の間に立って商売をしていた、楡達民間人は、基本的には今後もその方向で生きていくしかない。
増してや、日本が唯一の近代国家になったこの状態では尚更であり、日本を知っているだけでアドバンテージになる。だから、自分が行くかどうかは別として、自分の会社から朝鮮に人を送ることは既定事項である。

 それは、楡のみでなく他の民間人も同じことで、皆身を乗り出して自分たちがやるという様子であった。
 そして、どうせやるなら、大使に恩を着せた方が良い。だから楡は愛想よく言った。
「ええ、やりましょう。というより、裏から動くのは我々の得意とするところですので、権限や人脈などの調査の上で、大使館の出番を作りますよ。それに、釜山から上陸することになると思いますが、漢城迄のルートと交通手段を決めておきます」

 今日、外務省に来ている李大使はそうした打ち合わせの上に来ているわけだ。一緒に来たのは孫公使および2等書記官の崔シキョクが通訳としてきている。李と孫は一応日本語ができるが、微妙な話に崔を使おうという訳である。
大使の訪問に、40歳台後半のぽっちゃりした色白の援助局審議官吉田紗耶香が出て来た。挨拶の後に吉田が切り出す。実際に援助局は大忙しであって、のんびり腹を探りあいの余裕はないのだ。

「わざわざおいで頂きありがとうございます。それで今回の御訪問の主旨をお伺いしたいのですが?」
「ええ、貴局がお忙しいのは承知しております。では手短に申しますが、まず我々の置かれている立場を簡単に申します。韓国大使館は、朝鮮半島の南側を治めている、韓国を代表しております。そして、半島の北を治める俗称北朝鮮という地域というか国を貴国は国として認めておりません。そうですね?」

「はい、そうですね」
「ということは、時震以降我々韓国が朝鮮半島を代表する存在と言ってよろしいと考えています」

「はい、それでよろしいと思います。そうでないと、我々が韓国と俗称北朝鮮との争いに巻き込まれます。北朝鮮の国民という人々、その代表は我が国に何らかの要請等で必要であれば、韓国を通すということですが、それで韓国側はよろしいのですね?」

「はい、そのように考えています」
「我々は、あなた方が彼らを国民として正当に扱うことを期待します。では、その点は解りました。その他のお立場について、さらにおっしゃることがあればお聞きしましょう」

「次に我々は今半島を治めている李氏王朝を通じて開発を促して出来るだけ早く21世紀の繁栄を取り戻したいと思っています。そのために、その開発の意義や具体的な手法など李王朝の理解を得て、実際の開発を進めていきたいと考えています。
 そのために、大使館の館員を中心に李氏王朝政府を未来から来た子孫として正式に訪問したいと考えています。それに先立って、韓国籍の民間人を半島に送り込んで、李王朝の組織をありかた、意思決定のルート、各プロセスのキーマンなどを探っております。そして、その辺りが判った段階で正式訪問ということです」
 李は一旦言葉を切った。

「なるほど、未来から来た子孫ということを明らかにして、それを代表する大使館として訪問することうことですね。そして、朝鮮を豊かで開かれた国とするために、大使館を中心に李氏王朝を導いていこうというわけですね?」

「ええ、その通りです。そして、そこにおいてまずお願いしたいのは、明の同盟者というか開発援助を行う立場として、李氏王朝を訪問して我々の立場を使えて頂きたいということです。ご存知のように、李氏王朝は明に柵封を受けており、従属しております」

 それに対して吉田は厳しい顔をした。
「ご要望は伺いましたが、お断りします。中国については特段の事情があり、直接我が外務省が接触しましたが、他にそのような例はありません。しかし、明皇室に我が国の要望として、貴大使館を李王朝が受け入れることを求めることは可能です。それでいかがですか?」

「うーん。そうですね、……ではそのようにお願いします。 あーと、次の要望ですが」
「はい、伺いましょう」

「いずれ、李王朝と交渉というか研究の上で開発計画を策定し、その上で世界開発銀行の融資を求めることになります。そこにおいて、隣国のよしみで格段の御配慮を願いたいと思っております」

「ええと、貴国と同様なケースは多々あり、その流れで年内に発足する世界開発銀行の融資に繋がることは普通にあると思っております。しかし、その融資に当たっては別途ガイドラインが出ますのでそれに準じて頂きたいのですが、そこにおいて特段の配慮なるものはありません。
 要は経済的にフィージブルで、社会的、環境面で妥当なものであれば承認されますし、そうでないものはされません。それについては、今からこういうことは申したくはありませんが、李氏朝鮮王朝は西暦1492年というこの時代においても、相当に問題のあるシステムであると理解しています。

 その点は、むしろ深く歴史を理解されている大使以下の皆さんの方がよく知っていると思います。そして審査の中に『人権状況』という項目があり、例えば欧州においては“魔女狩り”などは禁止を求めます。そして私の理解では李氏朝鮮のヤンパンと一般人の関係などは、それに該当するのではないかと思っています。
 率直に言って、あなた方が李氏朝鮮に是正を求めることは多々あると思いますし、その実行は容易なことではないと思いますよ。ただ、貴国の場合に幸いなのは日本には韓国籍の方が数多くおられ、その方々の力を合わせれば、李氏朝鮮を変えるのはそれほど難しい事ではないかも知れませんね」

 吉田審議官は平静に言い、最後にニコリと笑った。それに対して李大使は内心舌打ちしながら言葉を返す。
「おっしゃる通り、李氏朝鮮王朝は21世紀の文明を植え付けるという点では容易な相手ではありません。それを変えるには、良くなった実例を見せる必要があります。そのためには、どうしてもある程度の資本が必要であるということです」

「ええ、その点で数多い貴国籍の方々は、商業関係の方々が多く、極めてアグレッシブで有能な方が数多くおられます。彼らが半島に入って、培ったノウハウで商売を行っていけば、人々の意識が変わるのはすぐだと思いますよ。そして、あなた方大使館の関係の方々が商業軽視の仕組みを変えていけば、良い開発案件が上がってくるのは間違いないと思いますし、それがガイドラインに乗っていれば、融資は問題なくできます」

 李大使は、それ以上押しようがなくその答えを持って帰った。
 大使以下の彼らが、民間人のお陰で李氏朝鮮の宰相を通して成宗王に会えたのは10月に入ってであり、21世紀の動画や写真を見せることで王からは前向きの話はあった。そして、実際の開発計画の策定はいわゆる在日も含めて数多い人々の働きで早めにでき上ったが、王朝内部の審査・承認は遅々として進まなかった。

 これは、王にそもそも殆ど実権はなく、審査・承認に当たる人々の能力が足りず、かつ自分の利益以外に関心がなかったことによるものであった。そして、その過程で少しずつ計画が偏向してきて、結果として世界開発銀行の審査が通らなくなる。

 その繰り返しをやっているなかで、数万人の韓国籍の人々が半島に入り込んで生産や商売を始めて成功する者も出てくる。その結果を見る李氏王朝の役人もようやく現実が見えてきて、実際に釜山から漢城への道路建設に融資が下りたのは、時震から4年半を過ぎた後だった。

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