帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人

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第16章 ハヤトとその後の地球世界

16.14 EAC (Earth Athletic Competitions)6

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 いよいよ、城山との決勝戦であるが、その前に2時間の間がある。その間に、控室に入ってくつろいでいるハヤトであるが、山県とともに裕子も一緒にいる。

「城山は徹底してカウンターに回っていましたね。しかし、あの遼(台湾選手)の攻めを徹底してしのぎ切って、そのカウンターで相手をふらふらになるまで追い込むというの点では実力がありますね。ただ、最後の前蹴りはいただけませんな。相手を壊すのを判ってやっている」

「ああ、若気の至りといえば言えるが、所詮これは壊しあいでなく競技だからな。まあ、身体強化してのダメージだから、骨がいっていても回復は早いがね。本人はヒールを気取っているのかもしれないが、はっきり言って、不愉快な行為だな」
 ハヤトは顔をしかめる。

「そうね。私もあれは明らかに不必要な威力だったと思うわ。あそこ迄力を込めなくても相手の状態からみれば、軽くで十分だったように見えましたよ」
 裕子がそう言うが山県が反論する。

「奥さん、そうは言いますが、こういう戦いのときには、相手がグロッキーに見えてもぬるい技は反撃を食う可能性がありますから、手加減ができないのですよ」
「まあ、そうだな。よほど実力に差があればともかく、相手も反撃の機を狙っているからね。でも、意図的に壊すつもりでやるかどうかだよね。どうも、城山は壊そうというまでの気はないだろうが、相手のダメージを気にしていない面はあるだろうな。そこは、もうすこし気を使って欲しいとは思うな」

 ハヤトの言葉に裕子は笑顔で応じる。
「それで、そのような城山選手と闘うあなたは、どのような気持ちで闘いを行うのでしょうか?」
「そうだな、最初は様子見だ。折角この試合にでて楽しもうというのに、こちらばかりから攻めてすぐに終わったらつまらんだろう?ハハハ」

 ハヤトはそう言って笑うが、すぐに真面目な顔になって話を続ける。
「と、本音で言いたいところだが、それほどの余裕はないよ。まあ、負けるとは思わんが、それなりに必死に闘う必要はある。最初は様子見というのは変わらん。城山の進歩ぶりも見たいからね。しかし、ある程度見極めたら積極的に攻めるよ。この種の試合は攻めた方が有利だからね」

 やがて時間がきて、ハヤトは再度試合場に立つ。
「始め!」の合図で、城山は両手を肘で曲げて揃えて「おう!」と叫ぶが、ハヤトは両手を軽く曲げて下した状態で無言だ。城山はハヤトにさっと駆け寄って、大きく踏み込んでローキックを放つ。

「城山駆け寄り、大きく踏み込んでローキック、しかしハヤト大きく斜め後ろに跳んで避ける。さらに城山追って踏み込み、体当たりの勢いでフックを放つが、ハヤト後転して避け、さらに突っ込んできての城山の前蹴りを、膝で横に弾く。そこに倒れ込む勢いで城山の肘打ちだが、ハヤト横から掌底ではじく。
 城山、バランスを取り戻すために一旦体制を整える。青山さん、ハヤト選手は今回のも初は受けですね」

 アナウンサーの実況の後の、一瞬の動きが止まった間の問いかけに解説の青山が答える。
「ええ、城山の攻めは、避けにくいように大胆に踏み込んでものです。ですから、ハヤトも体に触れさせないという動きは無理で、今の掌底のように弾いていますね。でもまだ余裕はありますよ」

「さて、城山選手再度起動です。大きく踏み込んで正拳、ハヤトは回って避ける。城山さらに追って踏み込んで廻し蹴り、ハヤトはしゃがんで避けるが、城山体を回して逆から低い回し蹴り。だが、ハヤト一瞬マットに体を伏せてこれを避け、横転して立ち上がる。城山突っ込む、これは頭突きだが同時に拳を打ち込む。
 ああ、ハヤト城山の頭と拳をとらえて、ふんわりと後ろに飛んで着地。城山はその反動で後ろにたたらを踏む。ハヤト選手拳を中段に構えて城山に向けてニコリと笑う」

「城山、ハヤトを逃がさないように深く踏み込んでいますが、ハヤトにうまくいなされていますね。ハヤト柔らかく城山の打撃をいなしています。さあ、城山どう攻めるか」
 再度動きが止まったところで青山の解説だ。

「城山、再度踏み込んだ。正拳、避けて回るハヤトを追って更に正拳、その手を横に振って孤拳を放つが、ハヤト肘でそれをはじく。しかし城山は反対の腕で同じく孤拳だが、それをしゃがんで躱すハヤトに前蹴り、ハヤト飛び退る。城山蹴った足を軸に廻し蹴り。ハヤト肘でこれを押してはじく。城山バランスを崩すが体勢を取り戻す」

 再度止まった動きに青山が口を挟む。
「城山選手の攻めは見事ですが、ハヤト選手のいなしはそれ以上ですね。今の攻防でハヤト選手がカウンターを入れようと思えば、何度かチャンスはありましたが、ハヤト選手はやりませんでした」

「わざと見逃していると……」
 アナウンサーの問いに青山は返す。
「いや、そんな意識はないのでしょう。多分、ハヤトは楽しんでいるだと思います。その意味では、城山の見事で勇気のある技を受ける、そして避けるのを楽しんでいるのでしょう。ほら、見てください彼の顔を」

「ええ、そう言われば楽しそうな顔にも見えますね。ああ、今度はハヤト選手吠えました」
 アナウンサーの言う通り「行くぞ!」ハヤトが城山に向けて吠えた。
『くそ、やはり手強い。他の者とはレバルが違う!』

 城山は、自分の技がハヤトに全く通じないのにイライラして、心の中で吐き捨てた。しかし、2年前の絶望感に比べたらずっとましだ。自分の闘志を奮い起こす。確かに、2年前決勝トーナメントでハヤトに当たった時には、全く相手に通じず相手に触ることも出来ず、2分余りも振り回されたあげく最後にはカウンターの掌底一発で沈んだのだ。

 それを、今回ハヤトは何度も自分の技をはじいているし、表情は愉しんでいるようだが、その見かけほど余裕がないのはその動きが手加減無しの全力であることからも解る。
 ハヤトが吠えた。『来る!今度はハヤトの攻撃だ』城山はとっさに身構えた。

「ハヤト選手、踏み込む、正拳2連!早い、城山下がるが間に合わず、両腕ではじくが後ろに飛ばされる。ハヤト更に踏み込み、横蹴り!城山横に跳んで避ける。ハヤト向きを変えて蹴り上げるが、城山その足を持って蹴りに合わせて跳ぶ。城山大きく跳んで距離を取る。
 城山大きく踏み込んで廻し蹴り、躱して頭を下げるハヤトに反対の足で蹴り上げる。城山反撃!しかし、ハヤトその足を蹴りで迎え打つ。ああ、ハヤトの蹴り足が城山の足の関節を打つ。両者離れる。しかし、城山ふらつく、それに向かってハヤト回し蹴り。ああ、首筋に入った!城山横に飛ばされた。城山ダウン、ダウン!」

 アナウンサーの絶叫の中、審判が城山を覗き込み「勝者2番!」さっと手を挙げる。
「ハヤト勝った、昨年の覇者に一昨年の覇者ハヤト選手が勝ちました、青山さん、ハヤト選手、強いですね。しかしいい試合でした」

「ええ、いい試合でした。しかし流石にハヤト選手の攻めはレベルが違いましたね。城山選手の攻めは結局ハヤト選手に捌かれましたが、ハヤト選手の攻めを城山選手は捌くことはできず、ダメージが入っていました。2年前に比べると、城山選手の成長は著しいものがありますが、未だ1歩か2歩差があります。
 結局、あのカウンターの関節蹴りが効きましたね。あれで、城山選手は回し蹴りを避けられませんでした」

「なるほど、ああ、審判に活を入れられて城山選手が立ち上がりました。ただ、蹴られた右足を引きずっていますね、あれは大丈夫でしょうか」
「ええ、あれは、蹴りをまともに迎え撃ったものでなく、ピンポイントで膝を狙ったもので、膝を壊すことでなくしびれて暫くまともに機能しないようにするものです。だから、後遺症はないと思いますよ」

「なるほど、ところで少し不思議に思うのは、この身体強化をした状態での総合格闘技については、動きこそ素晴らしく早いですが、その超人的な跳躍力を生かした派手な技はあまり出ませんね。これはどういうことでしょうか?」
 アナウンサーの素朴な質問に青山が苦笑いして答える。

「ええ、格闘技の場合には真剣で実力が接近している者同士の戦いは地味なものなのですよ。とりわけ、空中に跳ぶということは、その間は足場がなく相対的に無力になりますので、判断と動きが通常より2倍程度早くなる身体強化を行っている状態では危険すぎるのです。
 だから、相手を基本的に無力化して出ないと使えませんし、空中に跳ぶ技というのは、身体強化の筋力と重力の働きでどうしても威力が大きくなります。だから、相手を無力化して使うそうした技は相手を壊すということになりかねないので使いにくいのです。

 ただ、身体強化した状態での戦いはその速さのみでなく、力やそれぞれの技の威力でまったくキレが違いますから、通常の格闘技の試合と比べると歴然と違いがわかると思いますよ」
「ええ、思い浮かべれば確かに全く違いますね。まあ、それがこの会場の1万以上の観客と、世界でこの試合の映像を1億人以上が見ている理由なんでしょうね」

「そうです。まさにここで行われている試合が、世界一の強者を決める試合なのですから」
 青山が締めくくる。その後のインタビューにおいて、敗れた城山健吾は述べている。
「残念ながら、今年はハヤト選手に敗れましたが、城山選手の現在の心境を聞かせてください」

 インタビューを担当するアナウンサーが、身長190cmの彼を見上げながら不愛想では定評のある城山に恐る恐る聞く。しかし、城山は珍しくさっぱりした表情ですこし柔らかく見える。
「ああ、それは悔しいよ。しかし、これでまだ俺はあのハヤトさんには敵わんことが判った。しかし、その差は2年前よりうんと縮んだ。俺は今格闘技の世界に身を置いて、日々闘っているしもっと強くなるよ。そうだな、来年で無理なら再来年は勝つよ」

 彼はインタビューが終わって自分を見ているハヤトに向かって拳を差し出して言う。
「ハヤトさん、次は勝つからな!」
「ああ、また負かしてやるよ!」
 ハヤトが叫び返す。

 かくして、ハヤトのEAC (Earth Athletic Competitions)の試合は終わったが、Nカンパニーの社員はこの大会でそれぞれ活躍しているので、彼も役員として可能な限り見ている。
 今彼が見ているのは、体操競技である。これは、鉄棒と床運動のみであるが、とりわけ床は最も身体強化の効果が出やすい競技と言われて人気がある。これは、鉄棒は1人で演技するが、床は1人と4人及び8人組の演技がある。

 Nカンパニ―からは鉄棒に男子・女子各2名、床に男女それぞれ4名出場しており、床は男女とも4人組演技にエントリーしている。このように、体操演技に出場する社員が多いのは興行の中でも組の体操が最も人気があるせいであり、実際の興行では最大16人の組になっての床などの体操を行う。

 今ハヤトが見ているのは、床の男子の部の4人組の体操であるが、横には、裕子に健太郎と幸も一緒にみている。すでに予選は行われて8組から4組が決勝に選ばれており、Nカンパニーは男女ともに決勝に進んでいる。体操の服装は、普通の競技用の体操服と同じで男子は上下白の下はパンツロングで体操ウェアであり、女子は例のレオタードである。Nカンパニーのユニフォームは男女ともに白で、胸に小さく会社のロゴが入っている。

 15m四方の床上の中央に、4人の競技者である4人の男子社員、田上、羽田、峰、門田が整列して審査員席に一礼する。床運動の床の大きさは12mであるが、動きの大きい身体強化をした体操選手の床の大きさは15mにしている。4人は前に3歩走って大きく跳び上がり、体を丸めて2回転して着地する。

 着地後はそのまま後転を始めるが、その回転は大きく上げた手の高さが床から3.5mほどにもなる大きさであり、4人の動きは見事に合っている。そして、床の端まで達した4人は次に同じく大きな回転による前転で審査員席まで達する。すると4人は床の4隅に走る。

 そこから斜め方向の2人が中央に向かって走り寄り、大きく跳び上がり足を延ばしたままで2回転した後に足を縮めて着地する。その高さと動きは身体強化なしにはあり得ないものであり、しかも見事にシンクロしている。見ている人々は中央で跳ぶ2人が衝突すると、思わず目を瞑るが無論2人はぶつからないように軌道をずらしている。

 その2人が終わると残りの2人が同じように跳び回転して着地する。そのような早く大きな演技が、制限時間の3分一杯続き、終わった時には見ていた観客は万雷の拍手であった。男子はそのように豪快かつ切れの良い演技を見せ、女子は女子ならではの柔らかく華のある演技を見せて、どちらも観衆を魅了して余裕を持って優勝した。

 この鍛え上げた上に身体強化した人でしかありえない演技には健太郎も幸も大喜びである。
「この体操は、我がNカンパニーの表看板だから、この競技では勝ってもらわなくてはね。それにしてもよくやったわ」
 裕子は言うが、NカンパニーではこのEAC出場は一種にご褒美であり、成績に応じて表彰はするが、特段の褒賞などはない。それは、EACの賞金は半端でなく、競技によって異なるが優勝すれば最低でも1億円を上回る賞金を得られるのだ。

 その意味で、EACに出場したさにNカンパニーに入社する者もいるのが現実である。この年のEACではNカンパニーの社員は8つの競技で優勝して、全員が入賞範囲である8位以内になった。

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