Dreamin'

４１．奏衣

奏衣

『いま部屋の前だよ。電気を消して隠れててもいるのは解ってるよ！』


“ヒィーバレてる！？大丈夫、大丈夫よきっと大丈夫。さっき鍵とチェーンをしっかり施錠して確認しておいたんだ から。”


奏衣は押入れの一番奥に隠れた。
このままでは入ってこられてしまう。
外で足音と何やら物音が聞こえる。
怖い、怖い、怖い、怖い、怖い。奏衣は押入れの中で、目をつぶって震えるしかなかった。


『ピッキングは得意だから安心♪チェーンカッターもちゃんと持ってきたよ～」


カチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ・・・


何者かがこじ開けて、押し入ろうとしているようだ。


“カチャカチャ音が聴こえる！？神様、お父さん、お母さん！助けてェ！！”


『さぁもう少しで開くからね♪』


だめ押しする様に着信メールが送られてくる。