ルビーの帰る場所［完結］

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ルビーはどれくらい廊下を歩いたのだろうか。
歩いても歩いても同じ景色がある。
左には和室があり、右には白い石や灰色の石が模様を描き、松の木は様々な形に造られていてしっかりと繊細に手入れされている。
ルビーはその輝きに綺麗だと感じた。

ルビーは立ち止まって言った。
「ノック、この庭は何？」
「これは和を重んじる異国の昔の庭だよ。」
ルビーは何かを思い出せそうでいた。
ノックは女の人に言った。
「今日はこの庭の前の部屋にするよ。」
女の人は頷いて廊下の奥へ歩き去っていく。
ルビーは縁側に腰を下ろして足をぷらぷらとさせた。
ノックが襖を開けると約30畳ほどある大きな部屋があった。
その部屋には4人で囲む机があり、その上には急須と茶碗が四つ。その横、部屋の中央には囲炉裏があり、天井から鍋がぶら下がっている。
ノックは火を起こしお湯を沸かした。
ルビーは小さな足音を聞いて女の人が去った廊下を見つめて言った。
「ネズミがお菓子を運んできた。」